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第1章
第8話北摂三島郡攻防戦➂
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6月3日 昼前 茨木城
池田軍先遣隊の池田元助1千の兵が茨木城に到着。
中川清秀「元助殿待っていました。」
池田元助「少々遅れて申し訳ない。早速ですが例の作戦通りで問題ないですか。」
中川清秀「はい、問題ありません。私もすぐに安威砦に行きます。」
中川清秀は息子の秀政と共に1千の兵で茨木城を出発し安威砦に行った。
6月3日 昼前 岐阜城
織田信忠は岐阜城に到着した。岐阜城は父の織田信長から譲り受けた城で信忠の居城としていた。
民「信忠様が生きておられたぞ。」
「これで岐阜城も安全だ。」
「信長様は生きておられるのか?」
城兵が信忠を守るようにして囲った。
城兵「信忠様、城内でまず休みましょう。」
織田信忠「いいや休まない。」
信忠は城門の上に登って民に向かって声を大きく張って言った。
織田信忠「みなよく聞いてくれ、私の父、織田信長は逆臣明智光秀に討たれた。皆の気持ちは分かる。晩年に暴君となった信長の恐怖から解放された安心感と謀反が起きたことに対してまた戦乱が起こるかもしれないという不安であろう。私が解決して見せる。優秀な家臣がいるからだ。だがそれだけでは足りない、だから、あなたたちの力を貸してほしい。」
民は皆驚いた。信忠を近くで見るのが初めての人ばかりだったためである。
「私は信忠様についていくぞ。」
「織田家当主がご無事なのに戦わない人などいません。」
肯定的な声ばかりであった。
織田勝長「ここは私に任せてください。兄上は清州でも兵を集めてください。」
6月3日 昼前 有岡城
織田信孝、丹羽長秀たちが率いる4千は有岡城に入った。
織田信孝「あっ、恒興殿の」
善応院「善応院でございます。」
丹羽長秀「恒興殿はどうなされたので」
善応院「我が夫は今明智軍を止めるべく出陣しました。信孝様はここに残るようにと伝言を頼まれました。」
善応院は伝言したのち部屋から出て行った。
丹羽長秀「ここに残っている兵は千ほど、我らのと合わせて5千ほどです籠城するには十分です。」
織田信孝「そうだな、そのほうが良いな。」
6月3日 昼前 高槻城
伝令兵「池田の軍が茨木城から北方向に動きました。数は千。芥川城を狙っていると思われます。」
斎藤利宗「兵の数は?」
伝令兵「3百の兵が守備に当たっています」
斎藤利康「右近殿お願いできますか。」
高山右近「はい、千ほど率いて警戒しておきますね。」
高山右近はすぐに準備に取り掛かった。
斎藤利宗「父上、遅いですね。」
斎藤利康「12時間ほどの時間差で高槻城に到着するといっていただろ。」
斎藤利宗「そうでしたか。なら夕方ごろになりますね。兄上どうされたのですか?」
斎藤利康「いや、目垣城の守備を固めた方がいいか悩んでいて。」
斎藤利宗「なら私が5百ほど率いて行きましょう。」
斎藤利康「行ってくれるか。ありがとう、だが無理はするな、目垣城はあくまで川を渡る際に敵が来ているか確認するためだからな。目垣城自体にはそこまで守備に適している城ではないからな。」
斎藤利宗「大丈夫です。」
池田軍先遣隊の池田元助1千の兵が茨木城に到着。
中川清秀「元助殿待っていました。」
池田元助「少々遅れて申し訳ない。早速ですが例の作戦通りで問題ないですか。」
中川清秀「はい、問題ありません。私もすぐに安威砦に行きます。」
中川清秀は息子の秀政と共に1千の兵で茨木城を出発し安威砦に行った。
6月3日 昼前 岐阜城
織田信忠は岐阜城に到着した。岐阜城は父の織田信長から譲り受けた城で信忠の居城としていた。
民「信忠様が生きておられたぞ。」
「これで岐阜城も安全だ。」
「信長様は生きておられるのか?」
城兵が信忠を守るようにして囲った。
城兵「信忠様、城内でまず休みましょう。」
織田信忠「いいや休まない。」
信忠は城門の上に登って民に向かって声を大きく張って言った。
織田信忠「みなよく聞いてくれ、私の父、織田信長は逆臣明智光秀に討たれた。皆の気持ちは分かる。晩年に暴君となった信長の恐怖から解放された安心感と謀反が起きたことに対してまた戦乱が起こるかもしれないという不安であろう。私が解決して見せる。優秀な家臣がいるからだ。だがそれだけでは足りない、だから、あなたたちの力を貸してほしい。」
民は皆驚いた。信忠を近くで見るのが初めての人ばかりだったためである。
「私は信忠様についていくぞ。」
「織田家当主がご無事なのに戦わない人などいません。」
肯定的な声ばかりであった。
織田勝長「ここは私に任せてください。兄上は清州でも兵を集めてください。」
6月3日 昼前 有岡城
織田信孝、丹羽長秀たちが率いる4千は有岡城に入った。
織田信孝「あっ、恒興殿の」
善応院「善応院でございます。」
丹羽長秀「恒興殿はどうなされたので」
善応院「我が夫は今明智軍を止めるべく出陣しました。信孝様はここに残るようにと伝言を頼まれました。」
善応院は伝言したのち部屋から出て行った。
丹羽長秀「ここに残っている兵は千ほど、我らのと合わせて5千ほどです籠城するには十分です。」
織田信孝「そうだな、そのほうが良いな。」
6月3日 昼前 高槻城
伝令兵「池田の軍が茨木城から北方向に動きました。数は千。芥川城を狙っていると思われます。」
斎藤利宗「兵の数は?」
伝令兵「3百の兵が守備に当たっています」
斎藤利康「右近殿お願いできますか。」
高山右近「はい、千ほど率いて警戒しておきますね。」
高山右近はすぐに準備に取り掛かった。
斎藤利宗「父上、遅いですね。」
斎藤利康「12時間ほどの時間差で高槻城に到着するといっていただろ。」
斎藤利宗「そうでしたか。なら夕方ごろになりますね。兄上どうされたのですか?」
斎藤利康「いや、目垣城の守備を固めた方がいいか悩んでいて。」
斎藤利宗「なら私が5百ほど率いて行きましょう。」
斎藤利康「行ってくれるか。ありがとう、だが無理はするな、目垣城はあくまで川を渡る際に敵が来ているか確認するためだからな。目垣城自体にはそこまで守備に適している城ではないからな。」
斎藤利宗「大丈夫です。」
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