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151 本当に欲しいのは?(店主視点)

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可愛らしい笑顔でジークを見上げ懇願している。

「はぁ~。分った、剣はいいのか?」

「けん は ないです。あれ?」

この時初めて俺に気付いたらしい。今までナイフに気を取られていて周りを気にしてなかったんだろうけど、凄い集中力で見てたもんな。

「お嬢ちゃん、それ気にったか?」

「?」

「分んねぇか。そうだな、それ好きか?」

「はい!!あっ!これ 作るした?僕包丁欲しい!!これ 包丁 と けん 欲しい!作るする?」

「はぁ?」

「えーっと、多分ですけどルネはこれと同じ製法で包丁と剣が欲しいんだと思う。見た感じですけど・・・。」

「剣も欲しい?これと同じ製法で?・・・。お嬢ちゃんは剣士なのか!剣に振り回されるだろ?」

「うちの新人より強いですよこれでも。そもそもこのナイフと同じ製法の剣ってあるんですか?」

「あるにはあるが・・・お嬢ちゃん、お前さんひょっとして刀が欲しいのか?」

「!?」

俺が刀と言うと目が落ちるんじゃねぇかって言う程目を見開き驚いている。この反応からしてやはり‟刀”知っているって事か。こいつの見た目からして東の国の奴とは思ったがこんな西の果てまで商売に来ていたって事か。それにしても、東の国の奴にしては色が白過ぎる奴らはもう少し日に焼けた色をしていて北国の奴らみたいに白くない。俺が知っている国とは違うのか?あの辺も幾つかの国があったし。

俺が考えていると衝撃から覚めたのかお嬢ちゃんはゆっくりと口を開いた。

「『刀』ある?それは 『刀』ですか?」

「俺が作った奴見るか?」
「はい!」

「おっおおぅ。こっちだ、お前ぇらも来い。」

まぁ、心配でどうせ付いて来るだろうけど主の許可なくは入りずらいだろうからな。
珍客を連れて奥の工房に入る。


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