欲望のままに

姫川 林檎

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交際命令 2

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「お早う。」  

「!?おっお早うございます。」
「「お早うございます」」

「会長早くねぇ?」

「これでも色々忙しくてね。僕も一緒にいいかい?」

「「どうぞ!」」

「何で押すんだよ?」

「有難う。弦はいい友達をもったね」

「・・・いい友達ねぇ」

あつこいつら目反らしやがった!見捨てたな!後で覚えていろよ!!

「!?何すんだよ!誰かに見られたらどうするんだよ!?」

「しっ、注目されるよ。周りはうちの生徒しか居ないからもし見られても問題ないよ。」

当たり前の様に指を絡めて来た。身長差が手の大きさにもでて俺の手を軽々と包み込んでいる。一寸泣きそう・・・

結局、俺は恋人繋ぎのまま部室迄送られた。途中、うちの生徒にいっぱい見られていたが、何故か誰にも声を掛けられる事は なかった。


キーンコーンカーンコーン

「では、今日はここまで日直これ片付けを頼む。」

「やっと昼だ!」

「ジュース買いに行って来る。」

「弦!迎えに来たよ。さぁ行こう。」

「えっ?えっ?えっ?えーーー!?」

何で会長が此処に居るの?だって今鐘鳴ったよね?2年の教室から此処まで3分以上は掛かるよね?

あれ?いつの間に俺は引っ張られているんだ?

「会長何処に行くの?俺これから弁当食べるんだけど?」

「一緒に食べよう。ちなみに弦のお弁当はここにあるから安心して。」

何に安心すればいいんだ?

「さぁ着いたよ」

「此処は・・・生徒会室?」

「此処なら誰にも邪魔されないからね。」

「はぁ、ぅわ!何にするだよ!はーなーせー!!」

いきなり後ろから抱き付かれた!ホールドされて動けない。どこにそんな力が?俺はバスケで鍛えているからけして弱くない。なのに動けない!何故だ!?

「ごめん。昨日からずっと弦抱きたくて我慢してたから・・・急にごめんね。」

会長はそう言いながらけして俺を離す事はなかった。力は抜いてくれたけどね。

「何で抱き付くのは我慢出来て、キスは我慢出来ないんだよ。」

「ふふふ。弦が可愛いくて我慢出来なかった。・・・チュッ」

「!?会長!!」

又キスしやがった!!俺のセカンドキスまで奪われた。油断した!離せ!!

「弦、付き合っているのだから会長ではなく『拓真』って呼んで欲しい。さぁ。」

「・・・・・」

「仮とはいえ付き合っているのだから呼べるよね?・・・弦」

くっ!クソ!滅べイケメン!!
あぁ!!呼ぶ迄離さないつもりか!

「か・・・・拓真(小声)」

「嬉しい!!有難うチュッ」

またキスした~(泣)
何回する気だよ。

「さぁお昼にしようか。」



「お帰り」

「「どうだった?」」

「おぅ!?どうした?」

何故加藤と山崎さんはこんなに楽しそうなんだ?

「二人は気にするな。何処で食べたんだ?」

「生徒会室。たまに昼休みも仕事する事があるから鍵持っているらしい。」

「「密室に二人きり!」」

「?」

ふぅ、何か色々疲れた。
早く放課後にならないかなぁ、全部忘れて部活したい。

「疲れてるな?何かあったか」

「バグされて又キスされた(泣)」

「「キス!!イエーイ」」

「お疲れ様。」



俺はあの後も色々大変だった。



「さぁ食べよう。ここに座って」

「おぅ・・・」

俺は勧められたソファーに座ると会長は隣に座った。何で隣?疑問に思い会長を見ると笑顔がかえって来た。この笑顔には逆らっていけない気がするので黙って従った。

「弦はアスリートだけあっていっぱい食べるね。」

「あぁちゃんと食べないと部活もたないから。本当はもっと食べたいんだけどね。」

「そうなんだ、じゃあこれ食べて。はい、あーん」

「くれるのは嬉しいけど、自分で食べれるから!」

「僕達は恋人同士でしょ。断らないよね?」

マジかぁ!本当するのか!
会長めっちゃこっち見てる。俺は知ってる会長は言ったら引かない。つまり、やるまで帰れない。きっと授業が始まっても解放してくれないだろう。

弦!男なら覚悟を決めろ!!

「・・・あーん」

クソ!恥ずかしい!・・・

「あっ旨い・・・会長のお母さん料理上手いっすね。」

「ふふふ。有難う気に入ってくれたなら又作ってあげるよ。」

「ん?作ってあげる?」

「あぁこのお弁当は僕が作ったからね」

「マジで!!スゲー!!」

「卵焼き食べるかい?はい、あーん」

「あーん。・・・しょっぱいけど旨い」

「弦の家は甘党かい?」

「あぁ、けど俺はどっちも好き。」

あああぁ!可愛い!!僕の作った物をそんな笑顔で頬張って!最初はあんなに恥ずかしながら食べてたのに今は嬉しそうに僕の差し出す物を食べてる。あぁ!!俺の物が弦の中に入っている。から揚げでテカっている唇を食べたい!!

「会長?」

「何でもないよ。美味しいかい?」

「あぁ美味しかった。ご馳走さまでした!」

「良かった。けど、弦が僕の分まで食べてしまったから少し返して貰おうかな。」

「あっ!ごめん!けどかえすって!?
んん・・・んふぁ・・んふっ」

又キスしてきた!今度は舌を入れてきた!さっきまでは触れるだけだったのに!苦しい。

「鼻で呼吸して」 

「んん・・んふぁ・・・ふぁん・・・んふっ」

鼻で呼吸って言われても、会長の舌が口の中を蠢いて歯の裏や舌に絡めて来て吸われてもう何も考えられない・・・

「ふぅ、美味しい。弦可愛いそんな顔してると又したくなっちゃう・・チュッ」

「かいちょう・・まって・・・んふっんん」

会長はそう言うと又舌を絡めながら俺を押し倒した。うぅ力が入らない会長の唾液と俺の唾液が口いっぱいになつて思わず飲んでしまった。

「僕が飲みたかったのに弦が飲んじゃったね。けど弦の中は気持ちいい。弦は気持ち良かった?」

そう言いながら溢れた唾液を舐めとった。

僕は何も考えられずに素直に頷いた。
そう、すごく気持ちが良かったのだ。だから余計に対抗出来なかった。



時間ギリギリまで
俺達はキスをしていた。

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