欲望のままに

姫川 林檎

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好奇心の結果 3 

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「ねぇ~、颯翔くん宿題終わった?ご飯行こう~。」

「・・・、あぁ終わった。お前は終わってるのか?」

「僕は学校で終わらせてるから大丈夫!早く行こ!」

薫がこんなにもご飯に行きたいのはお腹が空いているだけじゃなくその後のエッチを早くしたいからだ。こいつはあれからセックスにハマり時間がある時は強請る様になった、俺もやぶさかではないので答えてしまっているがこのままではまずいな。どうにかしないと・・・。

「お腹いっぱい。唐揚げだとつい食べ過ぎちゃうね。」

食後のまったりタイム。
関係を持つ前からこいつは俺を座椅子にしてTVを見る。最初はホラー映画を見ていて怖くなってくっ付いて来たのがきっかけで、それからはくっ付いていると安心するからと俺の股の間に座る様になったが俺は反応しないか気が気じゃなかった。今はいつもしているし気付かれても問題ない安心感で余程の事がなければ大丈夫だが可愛い事されると反応してしまうが、薫はそれをスイッチに誘って来るので困る。

「薫、大事な話がある。」

「何?」

薫は顔をこちらに向けて俺が真面目な顔をしていると体の向きを変え俺の上に跨る様に座りなおした。顔は真剣だが何故この体勢なんだ?真面目に話を聞く気があるのか?

「どうしたの?」

「・・・いや、何でもない。それで話だが、ここ毎日セックスをしているがこれは良くないので止めよう。」
「えっ!?もうエッチしないの!?」

「しないとは言っていない。回数を減らそうと言っているんだ。このままじゃお前はセックスホリックになってしまう。」

「セックスホリック・・・中毒。」

「そうだ、今は未だ大丈夫だけど毎日しないと落ち着かなくなっていく、そうなって俺が居ない時、これからだと修学旅行とか俺とお前はクラスが違うから勿論部屋も違うし回るコースも違う、そうなればやってる時間はなし同じクラスでも他のクラスメイトが居ればやはり出来ない。だから中毒になる前に回数を減らそう。」

「けど、そうなるとは限らないんじゃぁ・・・。」

「お前は毎夕食後に牛乳を必ず飲んでいるが止めたらどうなる?」

「それは・・・。」

「1回飲まないだけでも変な感じがするだろ?それより確実に酷くなる。俺が居なければ他の奴とし始めてその内誰とでも良くなっていく。そもそもお前は何で俺とするんだ?」

「それは・・・。じゃあ颯翔くんは何で僕とするの?」

「それは理由がちゃんとあるし、お前以外とする気はない。」

「えっそうなの?」

「あぁ。」

「・・・」

こいつが俺に恋愛感情あるとは思えないけど少しは俺の事を意識してくれればと思う。色々鈍感だからなぁ。この間も下級生に告白されても綺麗にスルーしてたしな。恋愛は男女でするもんだと思っていそうだ、うちの学校結構多いしこいつの友達にも付き合っている奴が居るが多分気付いてはいないだろうな。

「じゃあ、今日はしないの?別々?」

「今日はしない、そうだな週末に思いっ切りしよう。しないけど一緒に寝るぞ。」

明らかに残念そうだ。「未だ火曜日なのに遠いよぅ。けど一緒に寝てくれる!」しっかり聞こえているぞ。残念だけど安心した顔忙しいな。くくくっ。

「セックスは週末しかしないけどキスは毎日してもいいぞ。」

俺が許可を出すと飛び付く様にキスをしてくる。あまり激しくすると物足りなくなるぞ・・・。

「颯翔くんとキスするのは好き♪気持ち良いから。」

「俺と?じゃあ他の誰かとした事があるのか?」

そんなつもりはなかったがつい声が低く厳しくなってしまった。

「なっないよ!他の人とするつもりもないし!」

「ふぅん。可愛い子が迫って来たらどうする?」

「えぇ有り得ないよ。だって僕は颯翔くんと違って格好良くないもん。颯翔くんこの間他校生から告白されてたよね可愛かったのに断ってたけど付き合っている人いるの?」

こいつは本当に鈍感で無神経だな。

「・・・好きな人が居るから付き合えない。」

「えっ?好きな人居るの・・・。」

「あぁ。どうしたの?」

「・・・。ううん。何でもない!」

凄く驚いた顔をしてたが俺に好きな奴がいるとは思わなかったんだろうな。しかもそれが自分とは思わないだろう、「お前以外とする気はない。」っと言っている時点で告白とも取れるがこいつには無理だろうな。




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