欲望のままに

姫川 林檎

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兄弟愛 5

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2人一緒に下に降りると母さんが珈琲を飲んでいた。
家事が苦手で忙しい母さんは朝は食べる事は少ないが、再婚して朋之が料理をしてくれるので休みの日は食べる様になったが今日には朋之が寝坊したので珈琲だけなんだろう。

「相変わらず仲良しね。昨夜も一緒に寝たの?」

「うっうん・・・。」

真っ赤になって俯いてしまう朋之を見て勘の良い母さんは低く冷たい声で俺を呼んだ。
あぁ、はい。ばれましたね。

「・・・そう言う事で。」

「・・・はぁ。他にいう事はなないの?」

「えっと、義父さんを宜しく。」

「自分で言いなさいよ!」

「えー、怒られるのは良いけど泣かれるのは困るんだけど。」
「あぁ・・・。」

義父さんは優しい人だから怒りはしないが泣きそうな気がするんだよな・・・。
多分あの人は義姉さんが嫁に行く時より朋之が婿に行く時の方が泣きそうな。俺のだから婿には行かないけど。

「まぁ、勿論自分で報告はするけどその後のフォローをお願いします。」

「・・・はいはい。婿に行かないなら喜びそうだけどね。しかし、もう少し我慢が出来ると思ったんだけどね。」

「えっ?」

「あぁ、お前は意外と鈍感だから自分で気付いてなかったんでしょ。感情がだだ漏れだったよ、もう可愛くて可愛くて仕方ないって感じで。多分浩之ひろゆきさん以外は気付いていると思うよ。」

人の悪い顔で笑いながら恐ろしい事を言う。
俺はそんなに解り易いだろうか?

「???」

「ふふふ。もう1人気付いてないのが居たわ。」

何の話?きょとんとした顔でこちらを見ている可愛い頭を撫でてやると嬉しそうに微笑んでいる。
何か色々疲れたので考えるのは止めよう。

「今日は俺が作るから朋は座ってて。」

朋之を母さんの隣に座らせて台所に向かう。
料理が出来ない女性達と共に生きていれば食べたければ自分で作るしかないので朋之程ではないが俺も人並みには家事が出来る、しかし朋之が楽しそうに家事をしているので基本は任せているがたまに俺も作ったりする。2人で作る事もあるが今日は大人しくしててもらう。

お昼ならフレンチトーストとか作るが以外にも朋は朝はご飯派なのでご飯と味噌汁におかずをしっかり作る。
未だ朝ご飯に慣れない母さんと小食の朋之の分は少なめで用意し並べて皆一緒に食べる。

「「「頂きます。」」」

「ふぅ。やっぱり朝はお味噌汁だよね・・・。」

「ぷつ。」

「どこの年寄りだよ・・・。」

「だって!この茸と小松菜のお味噌汁美味しいんだもん。」

「それは良かった。」

年寄りくさい朋之と笑いを我慢出来ない母さんと楽しい朝食を済ませてリビングでゆっくり過ごす。勿論朋之は俺の膝の上で。

お洒落に着飾った母さんは‟女子会”に出かけて行き、前日から友人と登山に行っている義父さんは留守。この家には俺と朋之の二人だけ。出来れば昨日の続きをしたいが初めてなのに無理をさせたので我慢!

「朋、体は辛くないか?」

「ん?大丈夫だよ。ただ未だお兄ちゃんのが中に入っているみたいな感じはするけど。」

そういいながらお腹を擦ってた・ぶ・ん無意識だろうけどお尻を俺のに擦り付けている。
こちが我慢しているのに止めて欲しい。

「あのね・・・、いつも自分でやってもあまり気持ち良くなかったのね、最初は気持ち良かったんだよでも途中からあんまり気持ち良くなくなってでもしないよりは気持ちいいからしてたんだけど。けど!お兄ちゃんの指もお○んちんもすっっっ凄く気持ち良かったの!」

向きを変え向き合う形で座り直し俺の首に抱き着いて力いっぱいそんな事を言って来る。
俺は我慢をしているんですよ・・・。

「だからね・・・。」

にっこり笑い何かと思っていると耳元で囁く様に

「又気持ちい事してね♪」

そんな事を言われたら股間直撃。
無意識に俺のに自分のを擦り付けていた朋之にも勿論バレる。

「!!する?」
「しない!」

「なんで~?」

「昨日いっぱいしたから今日はしません。」

「え~、じゃあこれどうするの?」

「ほっとけば治るから気にするな。ほら、今日はゲームするんだろ?」

「むぅ~。・・・やる。」

何とかゲームの方に気を向けさせ事なきを得る。
お昼を一緒に作り午後もゲームの続きをして夕飯も一緒に作っていると先に義父さんが帰って来て食べ始め様とした所で母さんが帰って来て皆で一緒に夕飯をとりお茶を飲みながら今日の出来事を話しながらまったりと過ごした。朋之が余計な事を話さないか一人ドキドキしながら過ごした。


週明けから俺は大学が忙しく朋之に構ってやれない日々が続いて淋しかったのか俺のベットで寝る様になった。週末には時間が取れるだろうと思っていたなかなか時間がとれず寝る前の1時間位しか構ってやれなかったが俺の腕の中で安心した顔で寝ているのを見ると忙しくて荒れた俺の心も癒されていく。

やっと金曜には落ち着きその日は夕方には家に着いた。
鍵を開け中に入ると朋之の靴があるので帰っているんだなと思い顔を上げると本人が飛びついて来た。



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