欲望のままに

姫川 林檎

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指先の愛 4

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あの放送があってから斗真への告白ラッシュが続いている。
今の所全て断っているがこれからは判らない。しかも、告白してくるのは女の子だけではなく男の子もしてくる、斗真は僕と関係がある位だから男相手でも問題はないのかもしれない・・・。そう思うと不安で仕方ない。

1ヵ月過ぎたが未だ斗真への告白は続いていた。

昇真には早くしないと獲られちゃうよっと急かされ、俊にーちゃんにも待ってても無駄だから告白しろと言われている。だけど、斗真は僕が言えばきっと付き合ってくれるけど、それは僕を好きだからかは判らない。どうすれば斗真の本心が聞けるのだろうか・・・。


週末いつもの様に斗真の家に泊まる。昇真は合宿で留守だし遼真さん達は久し振り休みが重なったので2人で旅行に行っている、うちも仲がいいがここの夫婦も仲がいい。

なので、僕達も久し振りに2人きりで妙にドキドキする。

斗真達の部屋は勉強に集中出来る様に防音になっているから皆がいてもしていたのだけど、この家に2人きりと思うとドキドキしてしまう。

そんな挙動不審な僕を心配をするが特に聞いてこないので少しホッとし残念でもある、聞いて来てくれたら理由を言ってそのまま告白も出来たかもしれないし。多分無理だと思うけど・・・。


食事中も緊張で口数が少なくなってしまった僕を、部屋に戻るなりきつく抱き締め顎をクィっと持ち上げるといつもと違い激しくキスをして来た。斗真からキスされた事もないし、こんなに激しくキスをされた事もなかったから軽くパニックになってしまったが、口を離すと斗真は心配そうに、

「何があった?俺には言えない事か俺では力ないなれないのか?」

斗真はいつだって僕を心配してくれている。斗真に要らない心配は掛けたくない!恥ずかしいとか今後の事とかより今斗真に心配をこれ以上掛けたくない。それ以上に好きだというのを隠すのは無理だ、僕は僕は!

ポロポロと涙が止まらない。
突然泣き出した僕を斗真が心配そうに見ている。

「斗真ぁ、僕はとうまがすき・・・。とうまは?とうまはぼくのこと、どうおもっているの?」

ぐずぐずになりながら告白をした。本当はもっと格好良くしたかったが仕方ない。誰かに獲られたくない!斗真は僕のだ!誰にも渡さない。

しがみ付いて斗真を見上げる。すると斗真は少し困った顔していた・・・。つまり僕の気持ちは迷惑だった?そう思うと涙が更に溢れ出て来て足に力が入らなくなってしまった。

すると斗真は僕を抱き上げベットに座り僕を抱き締めて背中を軽く叩いて落ち着かそうとしながら、

「ミカ、有難う。俺が自分に自信が持てなくお前に言わせてしまった。お前は昔から快楽に弱くて俊にーちゃんの言う事を何でも実践したがったから、今回もそうなのかと思っていたんだ。他の人間では怖いけど試したい、だから俺に声を掛けたのかと・・・。」

ビックリして思わず斗真を見る。すると申し訳なさそうな顔をして僕を見て

「すまん。今は違うと判る。いくら快楽の為とは最後までする様な奴じゃない事はでも、当時俺は‟俺でなくてもいいのでは?”と考えてしまった。だが、そう考えながらもお前に与えられる快楽にハマった俺は辞めらせなかった。」

斗真は昔から何故か自分に自信がなかった。顔も良く頭も良い上に運動神経も良いのにだ、だからいつも昇真は凄いと褒めていた。僕には何故自信がないのか今でも解らない。

「・・・ミカ、俺も好きだ。初めて逢った時からずっと好きだ、お前が男と知ってもその気持ちが変わる事はなかった。中学に上がって新しい友達が出来、彼女が出来た時俺のこの感情は間違っている、お前の邪魔になると思い距離を置いた。」

「だから陸上始めたの?」

「あぁ、陸上なら個人競技で周りに迷惑を掛け難いと思ってな。それに道具も靴だけで済むし。お前の事を考えない様に一心不乱に走っていたら日本一になっていた。」

苦笑いをしながら告白をする。それ程に僕の事考え思っていてくれた!今度は嬉しさで涙が止まらない。すると斗真が涙を吸いながら顔中にキスをしてくれる。

「ミカは3年に上がると彼女を作らないくなって、俺が部活を引退すると俺の元に帰って来てくれた。だから、俺はどんな形でも側に居ようと決めた。ミカの邪魔になるこの気持ちだけは隠して・・・。なのにお前は俺を誘惑して来た。」

「だって・・・。」

「俺はお前が彼女を作ったからノーマルで俺とは友愛だと思っていたから、まさかお前に拐されるとは夢にも思っていなかった。」

始めて逢った時から斗真が欲しかった。
だから小さい時からずっと頑張って来たんだ。

「ミカ、好きだ。愛している。俺の恋人になって欲しい。」

「!・・・ぁい。僕も好き。ずっと愛してる!」

恋人との初めてのキス。
今まで以上に気持ちいい。僕とずっとキスをして来た斗真は僕が好きな所を知り尽くしている、今まで以上に優しくそして激しいキスに僕はイってしまった。そんな僕を嬉しそうに見ながら僕を裸にして自身も脱ぎ、僕が出した物を指に塗り斗真に馴らされたそこに差し込む。

未だ、1本しか入ってないのにもう前が起ち始める。それを咥え左手で袋も弄りだす、イったばかりで敏感なのに容赦なく弄られ斗真の口の中に放つ。嬉しそうに俺を飲むと今度は胸を弄りだす、弄る前から既に起っていて舐められただけで斗真の指を締め付けてしまう。斗真の愛撫ですっかり性感帯になっている胸は少しの刺激で中を締め付けてしまうが、すると中の指の存在を感じ更に感じてしまう。

している事は今までと何ら変わらないのに、斗真が僕を愛してくれていると分かるだけでこんなにも感じてしまうとは思いもしなかった。だから、彼女達としても全く気持ち良くなかったはずだ。思いが違えば感じ方も変わって来る。

「他の事を考えている余裕があるなら、入れても大丈夫だな。」

意地悪そうにいうと指を抜き完起ちしている斗真自身を入れて来た。

「ぁあああああ!!なん・・・あんぁ・・・あああおお・・・きい。」

「そりゃあ・・・ずっと好きだった・・・恋人をやっと抱いたんだからこうなるさ。」

それは今までとは違い大きかった。たまに大きくなる事はあってもこんなに大きくなった事はなかったし、途中でなる事はあっても最初からこんな大きいのは初めてだった。半分入っただけで締め付けてしまい斗真が中に熱を放つ、僕もイキそうになったが流石に2回イってるので耐えられた。

「あぁぁ、くそ。耐えられなかった、まぁこれで動きやすくなったか。」

奥まで全部入れるとゆっくりと動き出したが中がしっかり濡れてる為直ぐに激しくなっていく。僕はメスイキを繰り返し、斗真は何度も中に出し続け少し休み交わりを朝方迄繰り返した。

昼前に目を覚ますと体は綺麗になっていてパジャマも着ていた。横を見ると斗真もパジャマを着ていてシーツも新しいくなっていたので僕が気を失っている間に全部してくれたらしい。申し訳なく思いながら抱き締めて寝てくれてる事に幸せを感じながらもう一眠りついた。



目を覚まし動こうとしたら全身痛くて動けなかった。
斗真はずっと謝り続け、帰って来た遼真さん達には程々にねと苦笑いされただけだった。俺達の気持ちは小さい時から知っていたし本人の自由だからと言ってくれた。

動けなくてもう1晩泊まった僕に昇真は、ワイルドな兄さんも格好良い♪と笑って祝福してくれた。
うちの家族は付き合っていなかった事にビックリしていた。



       - 完 -


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