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記憶喪失の少年
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今日は俺の休みの日。
昨日掃除機を掛けたし窓拭きもした今日はトイレ掃除をしましょう。昔、ばーちゃんにトイレだけは常に綺麗にしてなさいっと言われ、トイレ掃除は俺達子供仕事だったからうちのトイレは常に綺麗。手を抜くと後で大変になる事を小2の時にトイレ掃除で学んだ。汚れてから落とすのは本当に大変、短時間で毎日汚れる前に掃除した方が楽なのだ。
下の階のトイレを春陽に頼み俺は上の階のトイレを掃除する。便器の中は毎日しているが壁や窓は俺が休みの時にする様にしている。うちの家族に喫煙者は居ないから脂で部屋が汚れる事はないが、友人の父親がトイレでも吸うからトイレが黄色いと嘆いていた。やはり煙草は‟百害あって一利なし”だな。
そんな事を考えながら掃除を終え降りて行くと春陽が床を拭いていた。
「どう?終わりそう?」
「えっ?あっはい。あと少しで終わります。」
「そう。じゃあ残り頑張って、俺は替えのカバーやマットを取って来るから。」
「はい。」
春陽は根が真面目なんだろう。掃除も隅々までしっかりしているしとても丁寧だ、掃除は嫌いな人が多いから記憶がなく居候の身でもやりたくない物だと無意識にそれが出て疎かになってしまうが、春陽にはそれがない掃除・洗濯それに調理でもしっかり丁寧にこなして行く。春陽はΩで小柄で非力俺達αみたいに素早くそつなくこなす事はないが常に一生懸命で真面目である。
掃除が終わりマット類を交換して終了。
春陽の額にうっすら汗が浮かび上がっている真面目に仕事をした証拠である。タオルで汗を拭いてあげると少し照れていたが大人しくしている、少し前なら慌てて自分で拭いていただろうが少しづつ俺に慣れて来たのかも知れない。
「お疲れ様。これで掃除は終わり、おやつにしようか。」
「はい。」
今日のおやつは昨日駿二が作ってくれたパウンドケーキ。これは作りたても美味しいが1日置いた方が美味しくなる、駿二は今日のおやつにわざわざ作ってくれたらしい。優しい出来た弟です!
おやつを食べながらまったりと過ごす。
春陽が家に来て1週間が過ぎた、少しづつ動く量も増えて食事の量も増えた。それでも未だ未だ少ないし細くて軽い実年齢が判らないから何とも言えないが、多分同じ年の子供達より小さい様に思うのは気のせいではないだろう。春陽の見た目は小学生の高学年位でも話をしていると中高生の様にしっかりしている、自分の事は覚えてないがそれ以外の事は意外と理解している。今の首相が誰とか前回オリンピックの覇者は誰かとか、辛い事があり過ぎて自分を消し去りたいと思っていたのかも知れない。
普段は俺より先に昼休みになる駿二が春陽の分も持って母屋で食べているが、今日は俺が居るので休憩室で摂っている。なので今日のお昼は春陽と2人限だ、家に来てから春陽と2人限で食べるのは初めてだ花見の時は周りに人が居たので2人限とは言わないだろう。
「お昼は何にしようか?何でもいいはなしな。」
「えっ、えっと・・・・うっうどん?」
「くくくっ。何で疑問形なんだ?うどんな、冷と温かいのどっちがいい?」
「あの、温かいのがいいです。」
「了解。春陽はめんつゆ作れるか?」
「はい。多分作れます。」
「じゃあ、俺が麺を茹でるから春陽がめんつゆ作ってくれるか?」
「はい。」
春陽が野菜室から野菜を出して切り始める。どうやら春陽の家では具沢山みたいだ野菜が多いと旨味が出て具無しより美味い。俺は貯蔵庫に乾麺を取りに行くうちの家族が麺類が好きなので色々な乾麺が常備してある、素麺・冷麦・饂飩・蕎麦等饂飩に関しては讃岐と稲庭が常にあるしインスタントラーメンは醤油・塩・味噌等各味が用意されている。スパゲティは賄でよく食べるので家にはない。
鍋に水を入れ沸かしている間に庭にあるハウスに行く、ハウスは元々祖母が花を育てていたがその後を引き継いだ駿二により今ではハーブ園と化している。奥には一応大葉も植わってはいるが肩身が狭い様だ・・・。肩身の狭い大葉を持って戻る。
俺は麺を茹でるだけだから湯が沸くのを待ちながら春陽の動きを見る。
この1週間一緒に料理をしていて解ったが春陽はとても手際がいい、人数が多くてもちゃんと作れているし今みたいに2人分でもちゃんと量を調節で来ている。これなら頼んでも大丈夫かも知れないが、体力的にはどうだろうか?
俺が麺を茹でている間に春陽はつゆを完成させた。お肉も入って具沢山のつゆだとても美味しそうな匂いがする、麺を水で絞め丼ぶりに盛る先に春陽が食べれる量を取り残りを俺のに入れる。お湯を入れ麺を温めてよく水切りをしつゆを掛ける。葱と大葉を乗せて完成好みで生姜と胡麻を入れる。
昨日掃除機を掛けたし窓拭きもした今日はトイレ掃除をしましょう。昔、ばーちゃんにトイレだけは常に綺麗にしてなさいっと言われ、トイレ掃除は俺達子供仕事だったからうちのトイレは常に綺麗。手を抜くと後で大変になる事を小2の時にトイレ掃除で学んだ。汚れてから落とすのは本当に大変、短時間で毎日汚れる前に掃除した方が楽なのだ。
下の階のトイレを春陽に頼み俺は上の階のトイレを掃除する。便器の中は毎日しているが壁や窓は俺が休みの時にする様にしている。うちの家族に喫煙者は居ないから脂で部屋が汚れる事はないが、友人の父親がトイレでも吸うからトイレが黄色いと嘆いていた。やはり煙草は‟百害あって一利なし”だな。
そんな事を考えながら掃除を終え降りて行くと春陽が床を拭いていた。
「どう?終わりそう?」
「えっ?あっはい。あと少しで終わります。」
「そう。じゃあ残り頑張って、俺は替えのカバーやマットを取って来るから。」
「はい。」
春陽は根が真面目なんだろう。掃除も隅々までしっかりしているしとても丁寧だ、掃除は嫌いな人が多いから記憶がなく居候の身でもやりたくない物だと無意識にそれが出て疎かになってしまうが、春陽にはそれがない掃除・洗濯それに調理でもしっかり丁寧にこなして行く。春陽はΩで小柄で非力俺達αみたいに素早くそつなくこなす事はないが常に一生懸命で真面目である。
掃除が終わりマット類を交換して終了。
春陽の額にうっすら汗が浮かび上がっている真面目に仕事をした証拠である。タオルで汗を拭いてあげると少し照れていたが大人しくしている、少し前なら慌てて自分で拭いていただろうが少しづつ俺に慣れて来たのかも知れない。
「お疲れ様。これで掃除は終わり、おやつにしようか。」
「はい。」
今日のおやつは昨日駿二が作ってくれたパウンドケーキ。これは作りたても美味しいが1日置いた方が美味しくなる、駿二は今日のおやつにわざわざ作ってくれたらしい。優しい出来た弟です!
おやつを食べながらまったりと過ごす。
春陽が家に来て1週間が過ぎた、少しづつ動く量も増えて食事の量も増えた。それでも未だ未だ少ないし細くて軽い実年齢が判らないから何とも言えないが、多分同じ年の子供達より小さい様に思うのは気のせいではないだろう。春陽の見た目は小学生の高学年位でも話をしていると中高生の様にしっかりしている、自分の事は覚えてないがそれ以外の事は意外と理解している。今の首相が誰とか前回オリンピックの覇者は誰かとか、辛い事があり過ぎて自分を消し去りたいと思っていたのかも知れない。
普段は俺より先に昼休みになる駿二が春陽の分も持って母屋で食べているが、今日は俺が居るので休憩室で摂っている。なので今日のお昼は春陽と2人限だ、家に来てから春陽と2人限で食べるのは初めてだ花見の時は周りに人が居たので2人限とは言わないだろう。
「お昼は何にしようか?何でもいいはなしな。」
「えっ、えっと・・・・うっうどん?」
「くくくっ。何で疑問形なんだ?うどんな、冷と温かいのどっちがいい?」
「あの、温かいのがいいです。」
「了解。春陽はめんつゆ作れるか?」
「はい。多分作れます。」
「じゃあ、俺が麺を茹でるから春陽がめんつゆ作ってくれるか?」
「はい。」
春陽が野菜室から野菜を出して切り始める。どうやら春陽の家では具沢山みたいだ野菜が多いと旨味が出て具無しより美味い。俺は貯蔵庫に乾麺を取りに行くうちの家族が麺類が好きなので色々な乾麺が常備してある、素麺・冷麦・饂飩・蕎麦等饂飩に関しては讃岐と稲庭が常にあるしインスタントラーメンは醤油・塩・味噌等各味が用意されている。スパゲティは賄でよく食べるので家にはない。
鍋に水を入れ沸かしている間に庭にあるハウスに行く、ハウスは元々祖母が花を育てていたがその後を引き継いだ駿二により今ではハーブ園と化している。奥には一応大葉も植わってはいるが肩身が狭い様だ・・・。肩身の狭い大葉を持って戻る。
俺は麺を茹でるだけだから湯が沸くのを待ちながら春陽の動きを見る。
この1週間一緒に料理をしていて解ったが春陽はとても手際がいい、人数が多くてもちゃんと作れているし今みたいに2人分でもちゃんと量を調節で来ている。これなら頼んでも大丈夫かも知れないが、体力的にはどうだろうか?
俺が麺を茹でている間に春陽はつゆを完成させた。お肉も入って具沢山のつゆだとても美味しそうな匂いがする、麺を水で絞め丼ぶりに盛る先に春陽が食べれる量を取り残りを俺のに入れる。お湯を入れ麺を温めてよく水切りをしつゆを掛ける。葱と大葉を乗せて完成好みで生姜と胡麻を入れる。
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