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18話 渡されたお土産
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「これからどうされますか?」
ハンソンさんにこの後の予定を聞かれる。
ヨーダさんのお使いで来ただけの私に今後の予定があるはずもなく、宿に顔を出して荷物を引き取ってから戻る旨を伝えた。
「何か連絡手段があるといいのですが......」
ハンソンさんが言う。
それは確かにあればいいかなと思うけど、その方法となると...... 狼煙とか?
(それはない)
はこ丸に即却下された。
(何よ! だったら代案位出しなさいよね)
(代案か...... ハーピーに相談してみたらどうだ?)
ハーピーに? なぜ名指しで彼女なのかしら。
「どうかされましたか? 何か都合が悪かったりするのでしょうか」
私が怪訝な顔をしたせいでハンソンさんがまずい事を言ったかと気を使っている。
「あ、いえ! 連絡手段は私もあった方がいいと思います」
私は手をブンブン振りながら慌てて答えた。
「それでですね、その事について相談する相手を此処によびたいんですが構いませんか?」
「おお。 どなたか心当たりがおありですか? ではすぐに人をやって呼びにいかせましょう」
ハンソンさんはすぐに行動しようとしてくれたけどそれを私が制止する。
「あ、その必要はないので...... 出てきてハーピー!」
ナイトの時と同じ様に私の側にハーピーが立っていた。
「はーいマスター、用事は終わったー?」
ハーピーが片脚と片翼を掲げてポーズをとりながら登場するとハンソンさんが驚く。
「うわ! 魔物!?」
......しまった。 やっちゃったパターンかしらこれは?
けどその心配は杞憂だったようだ。
「い、いきなり出現したので驚きましたが、なるほどヨーダさんに見出だされる訳ですね。 実に見事な召喚術だ」
と感心しながらハーピーに近付いてまじまじと見ている。
そうか。 周りからしたら召喚術の使い手になってるのよね私。
「あらこの人間は。 食事の用意をしてくれたのね? さすがマスター(ウインク)」
「「え゛!?」」
突然ハーピーが物騒な事を呟き私とハンソンさんが驚く。 ハンソンさんは猛烈な勢いで後ずさった。
「ま! 待ってハーピー! ハンソンさんはご飯じゃないから!」
ハーピーって人を食べるの!?
「あははは冗談よ。 でもね、レディをじろじろ見るのはあまり感心できる趣味ではないと思うけど」
「あ! こ、これは失礼いたしました」
ハーピーが戒めハンソンさんが謝っている。
じろじろ見られる事が不愉快だったのね。
「で、マスター。 アタシに何の用事だったの?」
私が連絡手段の事を話すと、ハーピーは私とハンソンさんに話の続きを促し、彼女は部屋の窓がある方へ移動して行った。
「話の続きと言われても......」
その件以外にはないんだけど。 と、思ったらハンソンさんが両手を叩いて口を開いた。
「そうだ。 大した物ではありませんがせめてお土産を渡しておきましょう」
お土産と言って用意されたそれにはこう書かれている。
「ギルド...... まんじゅう!?」
こんなものまで作ってるの!? ギルド恐るべし。
「まぁ色々ありましてね。 ヨーダさんや宿とかに渡していただければと」
ハンソンさんが苦笑いしながら差し出してくれる。 ここは追及せずに頂いておきましょう。 私はお礼を言ってからテーブルの上にあるそれに手をかざし、村で良く見た光景の真似をする。 ちょっとドキドキしちゃうわね。
「アイテム収納!」
そしてテーブルの上にあるギルドまんじゅうの箱は私のアイテムボックス、つまりはこ丸の中へと消えて...... いかないんですけど。
「あ、あれ? 直接触れないとだめなのかしら?」
(......)
私はまんじゅうの箱を重ねて両手に持って再び
「アイテム収納!」
と唱えた。 しかし何も変化はない。 無言のハンソンさんの視線が痛い。 私今間違いなく顔真っ赤だわ。
(ちょっとはこ丸! 寝てるの!?)
(......)
やり方を間違えてはいないと思うけどなんで?
(あー......)
やっとはこ丸が反応した。
(すまない。 それは出来ない)
ハンソンさんにこの後の予定を聞かれる。
ヨーダさんのお使いで来ただけの私に今後の予定があるはずもなく、宿に顔を出して荷物を引き取ってから戻る旨を伝えた。
「何か連絡手段があるといいのですが......」
ハンソンさんが言う。
それは確かにあればいいかなと思うけど、その方法となると...... 狼煙とか?
(それはない)
はこ丸に即却下された。
(何よ! だったら代案位出しなさいよね)
(代案か...... ハーピーに相談してみたらどうだ?)
ハーピーに? なぜ名指しで彼女なのかしら。
「どうかされましたか? 何か都合が悪かったりするのでしょうか」
私が怪訝な顔をしたせいでハンソンさんがまずい事を言ったかと気を使っている。
「あ、いえ! 連絡手段は私もあった方がいいと思います」
私は手をブンブン振りながら慌てて答えた。
「それでですね、その事について相談する相手を此処によびたいんですが構いませんか?」
「おお。 どなたか心当たりがおありですか? ではすぐに人をやって呼びにいかせましょう」
ハンソンさんはすぐに行動しようとしてくれたけどそれを私が制止する。
「あ、その必要はないので...... 出てきてハーピー!」
ナイトの時と同じ様に私の側にハーピーが立っていた。
「はーいマスター、用事は終わったー?」
ハーピーが片脚と片翼を掲げてポーズをとりながら登場するとハンソンさんが驚く。
「うわ! 魔物!?」
......しまった。 やっちゃったパターンかしらこれは?
けどその心配は杞憂だったようだ。
「い、いきなり出現したので驚きましたが、なるほどヨーダさんに見出だされる訳ですね。 実に見事な召喚術だ」
と感心しながらハーピーに近付いてまじまじと見ている。
そうか。 周りからしたら召喚術の使い手になってるのよね私。
「あらこの人間は。 食事の用意をしてくれたのね? さすがマスター(ウインク)」
「「え゛!?」」
突然ハーピーが物騒な事を呟き私とハンソンさんが驚く。 ハンソンさんは猛烈な勢いで後ずさった。
「ま! 待ってハーピー! ハンソンさんはご飯じゃないから!」
ハーピーって人を食べるの!?
「あははは冗談よ。 でもね、レディをじろじろ見るのはあまり感心できる趣味ではないと思うけど」
「あ! こ、これは失礼いたしました」
ハーピーが戒めハンソンさんが謝っている。
じろじろ見られる事が不愉快だったのね。
「で、マスター。 アタシに何の用事だったの?」
私が連絡手段の事を話すと、ハーピーは私とハンソンさんに話の続きを促し、彼女は部屋の窓がある方へ移動して行った。
「話の続きと言われても......」
その件以外にはないんだけど。 と、思ったらハンソンさんが両手を叩いて口を開いた。
「そうだ。 大した物ではありませんがせめてお土産を渡しておきましょう」
お土産と言って用意されたそれにはこう書かれている。
「ギルド...... まんじゅう!?」
こんなものまで作ってるの!? ギルド恐るべし。
「まぁ色々ありましてね。 ヨーダさんや宿とかに渡していただければと」
ハンソンさんが苦笑いしながら差し出してくれる。 ここは追及せずに頂いておきましょう。 私はお礼を言ってからテーブルの上にあるそれに手をかざし、村で良く見た光景の真似をする。 ちょっとドキドキしちゃうわね。
「アイテム収納!」
そしてテーブルの上にあるギルドまんじゅうの箱は私のアイテムボックス、つまりはこ丸の中へと消えて...... いかないんですけど。
「あ、あれ? 直接触れないとだめなのかしら?」
(......)
私はまんじゅうの箱を重ねて両手に持って再び
「アイテム収納!」
と唱えた。 しかし何も変化はない。 無言のハンソンさんの視線が痛い。 私今間違いなく顔真っ赤だわ。
(ちょっとはこ丸! 寝てるの!?)
(......)
やり方を間違えてはいないと思うけどなんで?
(あー......)
やっとはこ丸が反応した。
(すまない。 それは出来ない)
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