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小説を書こうとした動機と現実

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 そうだ小説を書こう。
 私も書きはじめる前は誰もが狙ったであろう事を期待しながら考えていました。つまり、あわよくば書籍化して印税生活。インセンティブでお小遣い稼ぎ。
 色んな人にちやほやされたりと頭の中は成功した時の皮算用でいっぱいです。
 その時の私は間違いなく何も知らずに英雄を目指してギルドに登録しようとする、田舎から出てきたばかりの冒険者見習いでした。

 しかしいざ書きはじめると、想像していた内容がいかに私に対して都合の良い世界だったかを思い知ります。

 現実では全然自分の作品が伸びないのです。
 冷静に考えれば、ギルドに登録してすぐにドラゴンを一人で討伐する事が出来るのかって話です。
 
 そこで、どうせドラゴンを倒せないなら今のうちにスライムに負けてみるのも経験だ。いくらでも失敗できる場所で実際に経験しておく事も悪くない。と考える事にしました。

 小説の方は意欲的な挑戦と言う形にしてテンプレートと呼ばれる方向とは逆に進んでみたり、色々なネタも盛り込み、時には顔文字などを放り込んでもみました。
 成功も失敗も全部経験にするつもりならば宣伝効果もどれくらい影響が出るものか知っておくべきか? と知人、友人にも声を掛けます。

「今度小説書くから読んでね? 感想も欲しいな」
「うん。読むね。感想も言うよ」

 結論。宣伝に関してはリアルの友人であろうがネット上の友人であろうが読んでくれませんし、感想もくれません。仮に五十人に声を掛けたとしたら一割以下の人が行動してくれるかな? そんな感じでした。追及したりすると、

「読もうとは思ってるんだけど忙しくてなかなか......」

 こうテンプレートで返ってきます。あれ? 普段暇でする事ないとか言ってたよね? しかしここでさらに追及するような真似は逆効果なのでしちゃいけません。
 私が小説を書きはじめた事がきっかけで『その知人、友人と疎遠になる可能性』があるからです。
 基本読書が好きな人じゃないと自作の小説なんて読んではくれないと学びました。
 書いてる私もただの自己満足ですしね。読みたいから書いてくれ! と、その人に言われた訳ではありません。

 反応がないままお気に入りが増えたり減ったりする中、それでもモチベーションを維持する為、自分自身を騙すかのように激励し、地道に作品を書き進めます。やがて状況に変化が起きました。

「やった! 遂に感想がついたよ! ⚫⚫さんありがとうございます!」

 ......後日その人はリアル知人である事が判明。その後つく感想も全く接点のない読者様からのものではありませんでした。
 なので感想欄の流れとしては面白いに比重が傾く訳です。

 しかし表紙もなく題名も地味であらすじも淡々としてるけど、それだけでこんなに埋もれるものなのかなぁ?
 すでにダメな点しかないのに他に原因を探したがるのは人の性なのでしょうか。

 叩かれもしないけど特に喜ばれる事もない。
『一家で異世界に引っ越ししたよ!』はそんな作品になっておりました。

 ......インセンティブ?
 新しいスコアが確定したと同時に最も古いスコアが期限切れで消滅してますよ。これをずっと繰り返してます。請求した事なんて一度もありません。まぁ、請求できるスコアに届いてもいませんからね。
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