V3

奇楽 ( kill-luck )

文字の大きさ
上 下
39 / 73
第六章

サイトの確認

しおりを挟む
 真弓は驚いた。誰かが知恵を与えたようだ。一体誰のアイディアであろうか? ランダムに任せたことに失敗があったのであろうが……。それでも良いアドバイザーに出会うことができたようでホッとした。
 予備校のパソコンの前で腕を組んだ。静かであればよいと思って選んだが、選択エリアが広過ぎた。真弓は地域を『日本』に絞り、さらに同世代を条件にすることにした。それでも何千と選択肢が現れる。その中から急いで一つを選んだ。結局、ランダムになってしまう。しっかりと内容を確認したいのはやまやまだが事務員の目も気になるので、さっさと選択を終え、それとなく画面を某大学のサイトに切り替えた。その直後にチューターが真弓の後ろを通り過ぎた。
 予備校のパソコンはあくまでも受験においての情報収集が使用目的なので、それ以外の目的で使用していることが見つかると今後使用できなくなってしまうおそれがあったからだ。
しおりを挟む

処理中です...