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二学期
ブリュメール⑧・真実の告白
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アルテュールに贈られたパンプスに履き替えたわたしは店からおまけだと渡された布袋の中に元々履いていたブーツを入れる。そのままよいしょと持ち上げたところでアルテュールに取り上げられてしまった。
「帰る間際にまたお渡しします。それまでは私が持っていた方が身軽になるでしょう」
「……。え、あ、うん、ありがとう。よろしくお願いね」
ジャンヌ達の監視そっちのけで買い物を楽しんでしまったおかげで二人の姿を見失ってしまったかもしれない。いやはや、ジャンヌとシャルルのデートイベントを見守る筈だったのにわたしがデート楽しんでどうするんだって話よね。
少し慌てて靴屋から出たわたし達は左右に視界を巡らせて、少し離れた位置で二人の背中が見えた。思わずほっと胸をなで下ろす。折角贈られたばかりのパンプスで繁華街を駆け回るなんてしたくないし。……ってわたしは一体何を考えているんだっ。
恥ずかしくて両頬に手を当てながら身悶えしそうになるのを何とか耐えるわたし。そんな有様だったからそれに気づいたのは偶然だった。ふとわたし達とジャンヌ達の間ぐらいの位置でジャンヌ達の後を追う者がいるみたいだった。
「……アルテュール、前にいる外套と頭巾で全身を覆った人なんだけれど」
「……殿下方に付かず離れず。けれど気を窺うように注視している様子に見えますね」
「どうしよう? まだジャンヌ達に危害を及ぼさないみたいね」
「ですが人が多いこの場所で騒ぎを起こされては折角の会瀬が台無しです」
激しく同意します。『双子座』のデートイベントで発生する妨害は上手くいけば二人の絆を更に深める絶好の機会になるけれど、失敗すれば台無しになって二人の間にひびが入ってしまう。不穏な空気は一掃しておくに越した事はない。
とは言ったもののさてどうやって排除しよう? わたしの闇の魔法で? 街中でやったら魔女裁判待ったなしだ。アルテュールなら闇の魔法抜きでも剣術で無難に取り押さえられるでしょうけれど、未然に防いだって説明して他の人が納得してくれるとは思えないし。
「あの者が事を起こす前に私が……」
「ううん、待って。わたしにいい考えがあるの」
わたしの考えが正しければ、単にこっちが彼女達を確認出来ていないだけの筈……。
前に出ようとするアルテュールの腕を掴んで引き留めたわたしは、まずもう片方の腕を高く掲げた。さすがにあまり背が高くないわたしでも上げた手は遠くまで見えるでしょうね。更にわたしはもう片方の腕も上げて手をせわしなく動かし始める。
アルテュールはわたしの両手を怪訝な眼差しで見上げる。しかし彼の顎は髭が生えている形跡が見られず綺麗だった。そう顎を上げる仕草をさせると無性にいたずらで顎を撫でたりくすぐったりしたくなる私の思考はどうにかしたい。
「何をやっているんですか?」
「これはオルレアン家に仕える使用人の間で使われる手話みたいなものなの。前方に不審人物有り、ジャンヌの邪魔にならないよう排除を求む、って」
「さすがにこの大勢の人が集う繁華街で偶然オルレアン家の使用人が遭遇する可能性は……」
そんな会話の最中だった。突然全身を覆った人物の姿が消失したんだ。
あまりに不意だったものだから軽く驚いてしまう。人の波に乗ったまま歩いてその場に近寄ると、建物の壁を背にしてその人物は座り込んでいた。俯き加減に加えて頭巾が目元までかかるせいで顔は分からない。少なくとも意識は無いようだ。
これで分かった。どうやらわたしが知覚出来ないだけでクロードさん方オルレアン家に仕える者がちゃんとジャンヌを護衛しているんだって。
しかしまさかわたしが頭数に加えられているとは。しかも肝心要とも言えるジャンヌの後方をお守りする役だなんて。明日オルレアン邸に出勤したらクロードさんに問い質してみるか。まあジャンヌこそ全てに優先するって答えられそうだけれど。
「これはオルレアン家の侍女が処理したと?」
「わたしの合図で動いたみたいだから多分そうだね」
「……オルレアン家の使用人凄いですね」
「それ程でもないよ、って言いたいけれど実際凄い人達ばかりなんだよね……」
公爵家の方々の身の回りの世話をするばかりでなく命を賭してお守りする護衛も兼ねる。私はオルレアン家メイドをそんな風に設定した覚えなんて無いんだけれどなあ。まあジャンヌの味方は多いに越した事はない。現に虫が寄り付かないように頼もしい限りだし。
前方を行くジャンヌとシャルルはひと騒動未遂には特に気付いた様子はなさそうだった。
シャルルはジャンヌを楽しませようと率先して言葉を紡いでいく。ジャンヌは朗らかな笑みを返して受け答えするのだけれど、たまに不敵な笑みをこぼしてシャルルをからかっているようだ。自分を公爵令嬢の殻で覆おうとはせずにシャルルに心を開いている感じに見られた。
けれど、ジャンヌは時折どこか憂いを過らせるように顔色を曇らせた。シャルルもそんなジャンヌの様子には気付いていたようだったけれど触れようとはしない。わたしにはどうしてジャンヌがそうするのか見当もつかなかった。愚かにも、ね。
「繁華街の反対側まで来てしまいましたね。このまま引き返すのでしょうか?」
「いや、少し歩いたところに静かに過ごせる所があるから、移動するかも」
どれだけのお店を巡っただろうか、とうとう二人は繁華街の端から端まで練り歩ききった。繁華街の店が開く頃にやってきた二人は私世界で言うおやつの時間ぐらいまでゆっくりじっくりと見て回った計算になる。
わたしの思った通り二人は馬車を呼ぼうとはしないでそのまま徒歩で王都市民憩いの場へと足を運んでいく。少し離れてシャルルを守護する親衛隊の者が付き従い、更に距離を置いてわたし達も後を追う。きっとクロードさん達も尾行しているんだろうなあ。
木々が穏やかな風に揺れて葉が擦れる音が耳をくすぐる。ジャンヌは腰辺りまで伸ばした髪をたなびかないように押さえる。繁華街でお店の品々に会話が弾んでいた二人は今はただこの心安らぐ時間を味わっていた。
「シャルル。私達が婚約関係になったのはいつでしたっけ?」
最初に沈黙を破って口を開いたのはジャンヌだった。彼女はただシャルルに語りかけるだけに留まらず、歩みを止めて身体を相手に向ける。シャルルもまた停止したジャンヌへと振り返ってその足を止めた。
「そうだね。少なくともまだ私の背が半分程度だった頃にはもう結んでいた筈だよ」
「初めてお会いした時に私が貴方様に申した一言、覚えていて下さっていますか?」
「あの一言は忘れたくても忘れられないね。私が憎いし大嫌いだ、この考えを変えるつもりは微塵も無い、ってね」
「今でもその心は変わりません。私は貴方が憎いですし大嫌いですから」
「私はそんな他の令嬢方と違ったジャンヌに心惹かれたよ」
「あら、でしたら逆効果だったのですね。失敗致しました」
婚約者候補の顔合わせになったらとにかく訳も分からず交流しようとするでしょうね。強かな礼状なら自分が未来の国王の傍に相応しいかを語るかもしれないし、正義感や使命感が強ければ王太子および国にその身を捧げるって誓うかもしれない。
だから、シャルルにとって初対面のジャンヌから浴びせられた敵意は衝撃だったし、新鮮に映ったのかもしれない。だからシャルルはジャンヌに興味を抱いた。そして近づこうとする彼は初心な男心を巧みに焦らされてその想いを深めていったわけだ。
「お知りになりたいですか? ご自分がどうして私から忌み嫌われているか」
その提案をシャルルに向けたジャンヌの顔からは、笑みが消えていた。
「……聞かせてくれないか? 是非知りたいんだ」
「意外ですね。私が話したくなったらでいいと仰って下さると思ったのに」
「そうしたらジャンヌは絶対に話してくれないだろう?」
「よくお分かりで」
「言ったよね。私は君の悲しみ、苦しみ、痛みを全部抱えたいんだ」
「それで例え今の虚ろな関係が砕け散ってもですか?」
シャルルは真剣な面持ちで静かに頷いた。
……そうか。ジャンヌはそう選択したのか。ならわたしは尊重して見守るだけね。その先の道が幸に繋がらん事を、って願いたいところだけれど、困った時に頼む神様が私に縋る現状。だからわたしはシャルルに願おう。
「私、これまで何度もシャルルに裏切られたのよ」
どうか真実を話してもジャンヌが受け止めて、って。
「帰る間際にまたお渡しします。それまでは私が持っていた方が身軽になるでしょう」
「……。え、あ、うん、ありがとう。よろしくお願いね」
ジャンヌ達の監視そっちのけで買い物を楽しんでしまったおかげで二人の姿を見失ってしまったかもしれない。いやはや、ジャンヌとシャルルのデートイベントを見守る筈だったのにわたしがデート楽しんでどうするんだって話よね。
少し慌てて靴屋から出たわたし達は左右に視界を巡らせて、少し離れた位置で二人の背中が見えた。思わずほっと胸をなで下ろす。折角贈られたばかりのパンプスで繁華街を駆け回るなんてしたくないし。……ってわたしは一体何を考えているんだっ。
恥ずかしくて両頬に手を当てながら身悶えしそうになるのを何とか耐えるわたし。そんな有様だったからそれに気づいたのは偶然だった。ふとわたし達とジャンヌ達の間ぐらいの位置でジャンヌ達の後を追う者がいるみたいだった。
「……アルテュール、前にいる外套と頭巾で全身を覆った人なんだけれど」
「……殿下方に付かず離れず。けれど気を窺うように注視している様子に見えますね」
「どうしよう? まだジャンヌ達に危害を及ぼさないみたいね」
「ですが人が多いこの場所で騒ぎを起こされては折角の会瀬が台無しです」
激しく同意します。『双子座』のデートイベントで発生する妨害は上手くいけば二人の絆を更に深める絶好の機会になるけれど、失敗すれば台無しになって二人の間にひびが入ってしまう。不穏な空気は一掃しておくに越した事はない。
とは言ったもののさてどうやって排除しよう? わたしの闇の魔法で? 街中でやったら魔女裁判待ったなしだ。アルテュールなら闇の魔法抜きでも剣術で無難に取り押さえられるでしょうけれど、未然に防いだって説明して他の人が納得してくれるとは思えないし。
「あの者が事を起こす前に私が……」
「ううん、待って。わたしにいい考えがあるの」
わたしの考えが正しければ、単にこっちが彼女達を確認出来ていないだけの筈……。
前に出ようとするアルテュールの腕を掴んで引き留めたわたしは、まずもう片方の腕を高く掲げた。さすがにあまり背が高くないわたしでも上げた手は遠くまで見えるでしょうね。更にわたしはもう片方の腕も上げて手をせわしなく動かし始める。
アルテュールはわたしの両手を怪訝な眼差しで見上げる。しかし彼の顎は髭が生えている形跡が見られず綺麗だった。そう顎を上げる仕草をさせると無性にいたずらで顎を撫でたりくすぐったりしたくなる私の思考はどうにかしたい。
「何をやっているんですか?」
「これはオルレアン家に仕える使用人の間で使われる手話みたいなものなの。前方に不審人物有り、ジャンヌの邪魔にならないよう排除を求む、って」
「さすがにこの大勢の人が集う繁華街で偶然オルレアン家の使用人が遭遇する可能性は……」
そんな会話の最中だった。突然全身を覆った人物の姿が消失したんだ。
あまりに不意だったものだから軽く驚いてしまう。人の波に乗ったまま歩いてその場に近寄ると、建物の壁を背にしてその人物は座り込んでいた。俯き加減に加えて頭巾が目元までかかるせいで顔は分からない。少なくとも意識は無いようだ。
これで分かった。どうやらわたしが知覚出来ないだけでクロードさん方オルレアン家に仕える者がちゃんとジャンヌを護衛しているんだって。
しかしまさかわたしが頭数に加えられているとは。しかも肝心要とも言えるジャンヌの後方をお守りする役だなんて。明日オルレアン邸に出勤したらクロードさんに問い質してみるか。まあジャンヌこそ全てに優先するって答えられそうだけれど。
「これはオルレアン家の侍女が処理したと?」
「わたしの合図で動いたみたいだから多分そうだね」
「……オルレアン家の使用人凄いですね」
「それ程でもないよ、って言いたいけれど実際凄い人達ばかりなんだよね……」
公爵家の方々の身の回りの世話をするばかりでなく命を賭してお守りする護衛も兼ねる。私はオルレアン家メイドをそんな風に設定した覚えなんて無いんだけれどなあ。まあジャンヌの味方は多いに越した事はない。現に虫が寄り付かないように頼もしい限りだし。
前方を行くジャンヌとシャルルはひと騒動未遂には特に気付いた様子はなさそうだった。
シャルルはジャンヌを楽しませようと率先して言葉を紡いでいく。ジャンヌは朗らかな笑みを返して受け答えするのだけれど、たまに不敵な笑みをこぼしてシャルルをからかっているようだ。自分を公爵令嬢の殻で覆おうとはせずにシャルルに心を開いている感じに見られた。
けれど、ジャンヌは時折どこか憂いを過らせるように顔色を曇らせた。シャルルもそんなジャンヌの様子には気付いていたようだったけれど触れようとはしない。わたしにはどうしてジャンヌがそうするのか見当もつかなかった。愚かにも、ね。
「繁華街の反対側まで来てしまいましたね。このまま引き返すのでしょうか?」
「いや、少し歩いたところに静かに過ごせる所があるから、移動するかも」
どれだけのお店を巡っただろうか、とうとう二人は繁華街の端から端まで練り歩ききった。繁華街の店が開く頃にやってきた二人は私世界で言うおやつの時間ぐらいまでゆっくりじっくりと見て回った計算になる。
わたしの思った通り二人は馬車を呼ぼうとはしないでそのまま徒歩で王都市民憩いの場へと足を運んでいく。少し離れてシャルルを守護する親衛隊の者が付き従い、更に距離を置いてわたし達も後を追う。きっとクロードさん達も尾行しているんだろうなあ。
木々が穏やかな風に揺れて葉が擦れる音が耳をくすぐる。ジャンヌは腰辺りまで伸ばした髪をたなびかないように押さえる。繁華街でお店の品々に会話が弾んでいた二人は今はただこの心安らぐ時間を味わっていた。
「シャルル。私達が婚約関係になったのはいつでしたっけ?」
最初に沈黙を破って口を開いたのはジャンヌだった。彼女はただシャルルに語りかけるだけに留まらず、歩みを止めて身体を相手に向ける。シャルルもまた停止したジャンヌへと振り返ってその足を止めた。
「そうだね。少なくともまだ私の背が半分程度だった頃にはもう結んでいた筈だよ」
「初めてお会いした時に私が貴方様に申した一言、覚えていて下さっていますか?」
「あの一言は忘れたくても忘れられないね。私が憎いし大嫌いだ、この考えを変えるつもりは微塵も無い、ってね」
「今でもその心は変わりません。私は貴方が憎いですし大嫌いですから」
「私はそんな他の令嬢方と違ったジャンヌに心惹かれたよ」
「あら、でしたら逆効果だったのですね。失敗致しました」
婚約者候補の顔合わせになったらとにかく訳も分からず交流しようとするでしょうね。強かな礼状なら自分が未来の国王の傍に相応しいかを語るかもしれないし、正義感や使命感が強ければ王太子および国にその身を捧げるって誓うかもしれない。
だから、シャルルにとって初対面のジャンヌから浴びせられた敵意は衝撃だったし、新鮮に映ったのかもしれない。だからシャルルはジャンヌに興味を抱いた。そして近づこうとする彼は初心な男心を巧みに焦らされてその想いを深めていったわけだ。
「お知りになりたいですか? ご自分がどうして私から忌み嫌われているか」
その提案をシャルルに向けたジャンヌの顔からは、笑みが消えていた。
「……聞かせてくれないか? 是非知りたいんだ」
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「そうしたらジャンヌは絶対に話してくれないだろう?」
「よくお分かりで」
「言ったよね。私は君の悲しみ、苦しみ、痛みを全部抱えたいんだ」
「それで例え今の虚ろな関係が砕け散ってもですか?」
シャルルは真剣な面持ちで静かに頷いた。
……そうか。ジャンヌはそう選択したのか。ならわたしは尊重して見守るだけね。その先の道が幸に繋がらん事を、って願いたいところだけれど、困った時に頼む神様が私に縋る現状。だからわたしはシャルルに願おう。
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