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夏季休暇
テルミドール①・図書室で避暑
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宮廷舞踏会のイベントを何とか終えて学園は夏季休暇に入った。
『双子座』の舞台になる王国は私世界でのフランスをなんちゃってで想定している。実はフランスだと入学とか進級時期に当たる年度初めって秋なんだけれど、日本人プレイヤーに配慮して春に改変した。あっちだと長期休暇は春夏秋冬と年末で五回あるのだけれど、やっぱりイマイチぴんとこなかったので二月頃の冬季休暇は無しにした。
あとこればっかりは前世の私を恨みたいんだけれど、無駄に洒落た設定にしたくて王国で採用している暦ってフランス革命暦なのよね。勿論革命暦って名称じゃあないんだけれど、王政が続く世界観に革命暦だなんて理解不能なんだけれど。ちゃあんと神は六日で天地創造を成し遂げて一日休まれたのに週十日だったりするし。
閑話休題。
夏季休暇中は学園の生徒達は各々の故郷に戻ったり寮に留まったりで様々だけれど、とりあえず家にいてもテレビとかネットで暇をつぶせる私世界と全然違って引きこもり生活にはあまりに向かない。と言うか、休暇中こそ生徒の自主性が試されると言って過言じゃあない。
ある生徒は家業を継ぐべく父親の仕事の手伝いをしたり、後継ぎとして更なる勉強に励んだり、これまで携わった事の無い活動をしたり。とにかく単にのんびり過ごすんじゃあない。自分の価値を休暇中にどれだけ上げるか、それを大人達に評価されるんだ。
メインヒロインの場合、いくら二か月近くに渡る夏季休暇中でもこなせるイベントは最大でも二つほど。さすがに夏休みのスケジュールを濃厚にしようとするとシナリオライターの私が過労死する。どのイベントを選択する、出来るかはこれまでのフラグの立て方次第で、各攻略対象ルートに入る為の最後の調整段階って言える。
当たり前だけれどメインヒロインから攻略対象にがっつく展開なんて無い。たかが貧民の小娘が高貴なる方々を誘うなんて馬鹿で無礼な真似が出来る訳がないし、強引にアプローチをかけるにはまだ物語としても時期尚早。憧れの王子様が優しい言葉と共に手を差し伸べてくれればいい。
で、一応メインヒロインの役柄を与えられている筈のわたしは勿論どの攻略対象とも遊ぶ気は無かった。フラグは立ててないから彼らもわざわざ自分の評判を落としてまで貧民の小娘を誘おうって意欲はわかないだろうし。来ないと分かっているから気楽でいいや。
だからわたしは夏季休暇中ずっとオルレアン邸で一日中奉公しようと考えていたんだけれど、
「駄目よ。二学期が始まって抜けたカトリーヌの穴をどう埋めろって言うつもり?」
「ごめんなさい、全く考えてませんでした」
見事にジャンヌに一蹴されてしまった。
まあ、わたしが全くオルレアン家や他の同僚の都合を考えていなかったせいなんだけれどね。仕方がないので針仕事とか女性でもこなせる仕事をバイト感覚でこなそうと考えを巡らせていたら、
「何を考えているのよ。オルレアン家に務める者が副業だなんて許可を出せると思っているの?」
「あう、そう言えば契約の書面に記載してあったっけ」
それもジャンヌに却下されてしまった。
さすがにボランティアに励むのはごめんだ。施しの精神は裕福な層に許される活動であって貧民にそんな余裕はありません。労働には対価が欲しいもの。かと言って日中ずっと勉強に邁進するなんて受験生じゃああるまいし。
だったらお母さんの家事を手伝おうと思ったら……、
「もうわたしもフォビアンもお母さんを手伝えるよ?」
「姉ちゃんの出る幕なんて無いよ。公爵様からの給金が凄く良くて助かるって母ちゃんも言ってたし、昼間はのんびりしてたら?」
なんて妹のジスレーヌや弟のフォビアンに言われてしまった。我が家からわたしの居場所が奪われていくー。
うーん、ぐーたら万歳を叫ぶにはまだわたしの年齢じゃあ早すぎるし。むしろ家だと本も無いし玩具も微妙だしで暇つぶしの手段が貧弱すぎる。退屈で死ねる。
と、言うわけでわたしは日中学園に通う事にした。
入学して数日間しか経験しなかった徒歩通学した学園はとても静かだった。クラブ活動に励む生徒を始めとしてさほど来ていないせいよね。華やかで賑やかだった学園もこうして見ると趣が結構変わっていて目新しかった。
わたしが向かった先は学園図書室。とは言ってもその蔵書は王都中心部にある王立図書館や王宮にも匹敵する程で、さすがはいずれこの国を担う方々が集う王国最高峰の学び舎だなあと思う。そんな広大な学園図書室も閑散としていて、ほぼわたしの独占状態だった。
いや、本当だったら王立図書館に行きたいのよ。学園の学生証見せたら階級関係無しに入場も貸し出しも出来るし。けれどあそこは裏キャラの司書が務めているから、下手に足を運んで鉢合わせしたくない。こっちなら家の事情に従事する生徒会の方々と顔を合わせずに済むもの。
専ら取り組むのは所謂夏休みの宿題なのだけれど、毎日こつこつ進めていたら一ヶ月足らずで終わる量だから問題ない。余った時間は膨大な量保管されている本を少しずつ読んでいくまでね。参考書、研究書、歴史書、小説などなど、背表紙を眺めるだけで飽きないもの。
さすがに夏季休暇中は食堂も閉まっている。とは言え全く利用していないわたしには関係無く、いつもどおりパンと塩スープ等のメニューになる。さすがに図書室で飲食する訳にもいかないので裏庭で口に運んでいるけれど。
「そう言えば、こうして一人で食べる事なんてなかったなぁ」
思い返せば入学してからずっとジャンヌと一緒だった。メインヒロインが悪役令嬢と懇意にするなんて展開はさすがに考えていなかったけれど、いつの間にかそれがわたしの日常として溶け込んでいたんだ。一人での慎ましい食事に寂しさを感じるぐらいに。
今のところは順調だと思う。ジャンヌが断罪される要因は何一つ生じていないし、わたしだって攻略対象の誰かに求婚されるフラグは一切立てていない。このまま突っ切れば予定調和を打ち砕いてお互いに不幸にならないノーマルエンドを迎えられそうだ。
それでも事実は小説よりも奇なりって言うし、ある日突然覆ってしまうかもしれない。最後まで気を緩めずにいて越した事はないよね。表キャラはこれまでどおりでいいとしても、これからは裏キャラも考えなきゃいけない。より一層用心深くしないと。
図書室は本の保存の為に一定温度と湿度が保たれている。それに今はとても静かなものだから読書に没頭できる環境にあった。わたしが目で文字を追って手でページをめくって、ただそれだけに集中していたのもあった。
だから、わたしは彼らの接近には全く気付かなかった。
「こちらが図書室になります。蔵書は王立図書館にも肩を並べる程でして……」
「おー、儂が通っていた頃より内装が新しくなっているじゃあないか。本も増えているようだな?」
「アランソン家の屋敷の蔵書よりも多いですね。さすがです」
「ん? あちらにいる令嬢はもしや……?」
わりと配慮が無い大きな声を出してきた男性がいたので、読書を妨害されたわたしは腹立ちまぎれに図書室入口の方を睨みつけた。雰囲気から察するに学園内の案内を受ける親子が入室してきたみたいだ。
一人は口ひげをはやしてやや中年太りして豪快で尊大な態度をさせる、いかにもな感じな貴族サマだった。もう一人が大体わたしと同じぐらい若い少女で、繊麗……いや、優艶とでも言うべきか。その瞳には力強さが宿っていて人の目を惹きつける。
けれどわたしが驚いたのは親子らしい二人の容姿の違いでも少女の外見でもない。その顔に見覚えがあったからだ。
二人もわたしが読書する姿を視界に捉えたのか、こちらへと視線を移してきた。
「ほう、これはこれは。妙な所でお会いしましたな」
「御無沙汰しています」
中年貴族は顎を撫でまわして、少女は軽く会釈する。わたしも図書館内の静粛を守るべく無言で頭を下げた。
おかしい。こんな展開はさすがに『双子座』にも無かった。でなかったら今日は図書館に足を運ばなかったのに。
アランソン公とアルテュール様。わたしは最も会いたくなかった攻略対象と遭遇してしまった。
『双子座』の舞台になる王国は私世界でのフランスをなんちゃってで想定している。実はフランスだと入学とか進級時期に当たる年度初めって秋なんだけれど、日本人プレイヤーに配慮して春に改変した。あっちだと長期休暇は春夏秋冬と年末で五回あるのだけれど、やっぱりイマイチぴんとこなかったので二月頃の冬季休暇は無しにした。
あとこればっかりは前世の私を恨みたいんだけれど、無駄に洒落た設定にしたくて王国で採用している暦ってフランス革命暦なのよね。勿論革命暦って名称じゃあないんだけれど、王政が続く世界観に革命暦だなんて理解不能なんだけれど。ちゃあんと神は六日で天地創造を成し遂げて一日休まれたのに週十日だったりするし。
閑話休題。
夏季休暇中は学園の生徒達は各々の故郷に戻ったり寮に留まったりで様々だけれど、とりあえず家にいてもテレビとかネットで暇をつぶせる私世界と全然違って引きこもり生活にはあまりに向かない。と言うか、休暇中こそ生徒の自主性が試されると言って過言じゃあない。
ある生徒は家業を継ぐべく父親の仕事の手伝いをしたり、後継ぎとして更なる勉強に励んだり、これまで携わった事の無い活動をしたり。とにかく単にのんびり過ごすんじゃあない。自分の価値を休暇中にどれだけ上げるか、それを大人達に評価されるんだ。
メインヒロインの場合、いくら二か月近くに渡る夏季休暇中でもこなせるイベントは最大でも二つほど。さすがに夏休みのスケジュールを濃厚にしようとするとシナリオライターの私が過労死する。どのイベントを選択する、出来るかはこれまでのフラグの立て方次第で、各攻略対象ルートに入る為の最後の調整段階って言える。
当たり前だけれどメインヒロインから攻略対象にがっつく展開なんて無い。たかが貧民の小娘が高貴なる方々を誘うなんて馬鹿で無礼な真似が出来る訳がないし、強引にアプローチをかけるにはまだ物語としても時期尚早。憧れの王子様が優しい言葉と共に手を差し伸べてくれればいい。
で、一応メインヒロインの役柄を与えられている筈のわたしは勿論どの攻略対象とも遊ぶ気は無かった。フラグは立ててないから彼らもわざわざ自分の評判を落としてまで貧民の小娘を誘おうって意欲はわかないだろうし。来ないと分かっているから気楽でいいや。
だからわたしは夏季休暇中ずっとオルレアン邸で一日中奉公しようと考えていたんだけれど、
「駄目よ。二学期が始まって抜けたカトリーヌの穴をどう埋めろって言うつもり?」
「ごめんなさい、全く考えてませんでした」
見事にジャンヌに一蹴されてしまった。
まあ、わたしが全くオルレアン家や他の同僚の都合を考えていなかったせいなんだけれどね。仕方がないので針仕事とか女性でもこなせる仕事をバイト感覚でこなそうと考えを巡らせていたら、
「何を考えているのよ。オルレアン家に務める者が副業だなんて許可を出せると思っているの?」
「あう、そう言えば契約の書面に記載してあったっけ」
それもジャンヌに却下されてしまった。
さすがにボランティアに励むのはごめんだ。施しの精神は裕福な層に許される活動であって貧民にそんな余裕はありません。労働には対価が欲しいもの。かと言って日中ずっと勉強に邁進するなんて受験生じゃああるまいし。
だったらお母さんの家事を手伝おうと思ったら……、
「もうわたしもフォビアンもお母さんを手伝えるよ?」
「姉ちゃんの出る幕なんて無いよ。公爵様からの給金が凄く良くて助かるって母ちゃんも言ってたし、昼間はのんびりしてたら?」
なんて妹のジスレーヌや弟のフォビアンに言われてしまった。我が家からわたしの居場所が奪われていくー。
うーん、ぐーたら万歳を叫ぶにはまだわたしの年齢じゃあ早すぎるし。むしろ家だと本も無いし玩具も微妙だしで暇つぶしの手段が貧弱すぎる。退屈で死ねる。
と、言うわけでわたしは日中学園に通う事にした。
入学して数日間しか経験しなかった徒歩通学した学園はとても静かだった。クラブ活動に励む生徒を始めとしてさほど来ていないせいよね。華やかで賑やかだった学園もこうして見ると趣が結構変わっていて目新しかった。
わたしが向かった先は学園図書室。とは言ってもその蔵書は王都中心部にある王立図書館や王宮にも匹敵する程で、さすがはいずれこの国を担う方々が集う王国最高峰の学び舎だなあと思う。そんな広大な学園図書室も閑散としていて、ほぼわたしの独占状態だった。
いや、本当だったら王立図書館に行きたいのよ。学園の学生証見せたら階級関係無しに入場も貸し出しも出来るし。けれどあそこは裏キャラの司書が務めているから、下手に足を運んで鉢合わせしたくない。こっちなら家の事情に従事する生徒会の方々と顔を合わせずに済むもの。
専ら取り組むのは所謂夏休みの宿題なのだけれど、毎日こつこつ進めていたら一ヶ月足らずで終わる量だから問題ない。余った時間は膨大な量保管されている本を少しずつ読んでいくまでね。参考書、研究書、歴史書、小説などなど、背表紙を眺めるだけで飽きないもの。
さすがに夏季休暇中は食堂も閉まっている。とは言え全く利用していないわたしには関係無く、いつもどおりパンと塩スープ等のメニューになる。さすがに図書室で飲食する訳にもいかないので裏庭で口に運んでいるけれど。
「そう言えば、こうして一人で食べる事なんてなかったなぁ」
思い返せば入学してからずっとジャンヌと一緒だった。メインヒロインが悪役令嬢と懇意にするなんて展開はさすがに考えていなかったけれど、いつの間にかそれがわたしの日常として溶け込んでいたんだ。一人での慎ましい食事に寂しさを感じるぐらいに。
今のところは順調だと思う。ジャンヌが断罪される要因は何一つ生じていないし、わたしだって攻略対象の誰かに求婚されるフラグは一切立てていない。このまま突っ切れば予定調和を打ち砕いてお互いに不幸にならないノーマルエンドを迎えられそうだ。
それでも事実は小説よりも奇なりって言うし、ある日突然覆ってしまうかもしれない。最後まで気を緩めずにいて越した事はないよね。表キャラはこれまでどおりでいいとしても、これからは裏キャラも考えなきゃいけない。より一層用心深くしないと。
図書室は本の保存の為に一定温度と湿度が保たれている。それに今はとても静かなものだから読書に没頭できる環境にあった。わたしが目で文字を追って手でページをめくって、ただそれだけに集中していたのもあった。
だから、わたしは彼らの接近には全く気付かなかった。
「こちらが図書室になります。蔵書は王立図書館にも肩を並べる程でして……」
「おー、儂が通っていた頃より内装が新しくなっているじゃあないか。本も増えているようだな?」
「アランソン家の屋敷の蔵書よりも多いですね。さすがです」
「ん? あちらにいる令嬢はもしや……?」
わりと配慮が無い大きな声を出してきた男性がいたので、読書を妨害されたわたしは腹立ちまぎれに図書室入口の方を睨みつけた。雰囲気から察するに学園内の案内を受ける親子が入室してきたみたいだ。
一人は口ひげをはやしてやや中年太りして豪快で尊大な態度をさせる、いかにもな感じな貴族サマだった。もう一人が大体わたしと同じぐらい若い少女で、繊麗……いや、優艶とでも言うべきか。その瞳には力強さが宿っていて人の目を惹きつける。
けれどわたしが驚いたのは親子らしい二人の容姿の違いでも少女の外見でもない。その顔に見覚えがあったからだ。
二人もわたしが読書する姿を視界に捉えたのか、こちらへと視線を移してきた。
「ほう、これはこれは。妙な所でお会いしましたな」
「御無沙汰しています」
中年貴族は顎を撫でまわして、少女は軽く会釈する。わたしも図書館内の静粛を守るべく無言で頭を下げた。
おかしい。こんな展開はさすがに『双子座』にも無かった。でなかったら今日は図書館に足を運ばなかったのに。
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