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104 悪魔と海
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「ティンクー、この中にいる生き物って、狩っちゃっていいの?」
「大丈夫だよ。自然に繁殖してるし、不足したら補充するから」
話しているそばから、ベルゼがロック鳥を狩って来た。
ドサッと地面に置き、素早く解体を始める。
エポナさん程ではないにしろ、なかなかの手際だ。
「どこでそんな事覚えたの」
「エポナさんの解体を何度も見てたら、自然に出来るようになったっす」
串刺しが電光石火の勢いで積みあがっていく。
「私はソースでも作りましょうかねー」
エポナさんの焼き鳥ソース&バーベキューソース大好き!
ティンクが解体し終わったロック鳥の羽や爪とか嘴を、綺麗に洗って物置にしまい込む。
「あの物置って、何の為に作ったの」
砂浜からちょっとだけ森の中に入った所に建ててある物置は、自然重視のこの庭の中にあって、ちょーっとばかり不自然なたたずまいだ。
「誰かが遭難した時に備えて、避難小屋を作ったんだよ」
誰かって誰だよ。
私達以外に遭難するような奴が住んでいるのかよ。
「大漁だーよー」
沖の方でルシファーの叫び声がする。
目を凝らして見れば、大きなカジキを船側に括りつけている。
反対側の船側にはサメを括りつけていて、こいつはまだ生きているようだが、抵抗する気はなさそうだ。
「カジキを釣りあげたらサメが狙ってきたんで、ついでにやっつけちゃいました」
「そいつー、まだやっつけきれてないからー。とーっても危ないわよー」
一応忠告はしたからね。
「鮫蒲鉾と鮫はんぺんにしましょうかね」
エポナさん、船に縛り付けられたままの鮫を、ロープを切らずに解体し始めた。
アンコウの吊るし切りってのは聞いたことあるけど、鮫の縛り切り初めて見たわ。
「蒲鉾板、こんなもんでいいっすか」
ベルゼが森の木を一本切り倒し、一メートル程の板を作り出した。
「少々大き目ですけど、よろしくてよ」
それが少々の大きさですか。
「ティンクは、ここの生き物とかも全部生け捕りにして庭に放したの」
「うん、そうだよ。まだまだいっーぱい居るよ」
どれだけの労力注込んだんだか、ティンクにかかれば異世界を新たに一つ作ることだって可能だわ。
「準備が出来ましたわよー」
小学校の遠足と同じだ。
先生の声に引かれ、大きなテーブルに全員集合。
サメカマと焼き鳥が並べられている。
「このお刺身は何ですか」
「鮫の心臓ですわ。柔らかくて、でも弾力があって美味しいですわよ」
「こっちの紅白盛りは何ですか……ピンク白盛りかな?」
「ロック鳥のササミとカジキの盛り合わせですわ。ササミはニンニクビタビタで召し上がれ。ササミと心臓は、新鮮だから出来るお刺身ですわよ」
ふむふむ、そうですよね。
超新鮮でないのは生で食べないでね。
食中毒には細心の注意を。
カジキの尖った口吻にロック鳥肉のブロックを刺して、焚火で直焼きを試みているベルゼ。
「しかし凄いっすねー。こんな世界を創っちゃうなんて、自分には想像もつかないっすよ」
「エッヘン、あたしは庭造りのプロだからねー。何が得意って言ったって、造園であたしの右に出る者はいないってー」
謙虚さが微塵もない。
自信に満ち溢れた御言葉。
そりゃそうだよね、これだけの物を創ったら自慢したいわ。
ティンクも同じ焚火で、寮御祭りのイカ焼きを温めている。
「ガレージの中って事は、天候も自由に操れるのかな」
得意の天候魔法が、ここでは必要なのか否か。
ルシファーには気になる所だ。
「太陽とか雲はさすがに取り込めないから、魔法で出してるよ。だから、あたしが管理してるんだよーん。ルシファーの出番なしー。残念だったね」
ティンク鼻高々。
「あー、言葉足りなかったかな。そういう事じゃないんですよ。僕、天気を操る時に、太陽を出したり消したりもやるんですけど、太陽とか月とか、天体をコピーして恒久的にこういった場所に設置できるんですよ。一度出した天体は、僕の魔力がなくても稼働してくれるんです。ここに必要ないですか。そうすれば、ティンクさんの魔力消費も少なくてすみますよね。この自然を維持するのに、結構と魔力使ってませんか」
うわっ! 宇宙の一部をコピーするってか、悪魔の所業だわ。
「ルシファー大好き! あたしと結婚しないー。やってやって、早くやってー」
ティンク、今は皆と同じサイズの人間になってるから、発言が生々しいんですけど、言葉は選んで使いなさいよ。
「結婚て………太陽系のコピーでいいですかね」
「うん、ここは地球の設定にしてちょっ」
ティンク様超ご機嫌。
ルシファーとティンクが組んだら、異世界どころか宇宙を作り出すことだってできるじゃないか。
「驚きですわ。ルシファー様にこんな魔法が使えるとは、私、とんでもなく長く生きてまいりましたけど、このような方がいるのは初めて知りました」
地球だったら万年長者番付一位のエポナさんでさえ、今日の今まで知らなかった未知の生命体ルシファー。
しかして、その実態は…………あらまあ、なんという事でしょう。
天空の右半分が夜で左半分を昼にしやがった。
冗談キツイわ。
昼と夜の真ん中に大きなテープルがあって、夜の側にはベルゼのテント、昼の側にルシファーの御城。
真ん中のテーブルは夕方とも明け方ともとれる位置にある。
ここでは太陽が朝焼けだか夕焼けになって見える。
夜では星が瞬き、勘違いした蛍がブンブン飛び回ってる。
昼の地域ではエポナさんがビーチベットに寝そべって、小ぶりのビールサーバーみたいのから御酒をグラスに注ぎ始めた。
気になりますわなー。
「そのビールサーバーみたいの何ですか」
昼間の側から見ると、太陽が真上にある。
ビーチパラソルで日陰になった所に入って、私もグラスを置いてみる。
「無限カクテルシェーカーですわ。しずちゃんが寮に置いていきましたのを、拝借してまいりました」
拝借とおっしゃいますが、持ち主の承諾は得ているのでしょうか。
そんな事はどうでもいいか。
「何が出てくるんですか」
「色々と試してみましたけど、大抵のカクテルは作れるようですの」
それはまた、優れ物だこと。
「ソルティードックー」
最初に、グラスの周りへ御塩を付けてくれるのね。
チョロチョロウロチョロ。
出てきた、出てきた。
「塩漬け犬、一丁御待ちー」
機械がしゃべった。
ちょっと違うような気がしないでもないけど、味は確かなもの。
これは良い物をちょろまかしてくれた。感謝感激雨霰。
カクテルを持ってベルゼのテントを訪問。
ティンクとリンちゃんとモイラがテントを占拠して、暗くなった夜みたいな地域でお昼寝中。
カンテラの灯りで薄っすらしているテント前。
その近くでは、焚火の揺らめきでベルゼの影がふわりふわり。
悪魔が童話の世界に遊ぶ精霊の様になっている。
エポナさんから貰った地竜の塊肉を、ニンニク醤油に浸し焚火で炙って。
何度も繰り返している。
美味そうだ。
焼きあがった頃を見計らって、電撃食襲をかけてやろう。
ティンクが子供二人を寝かしつけ、昼の部分に移動。
ルシファーに地竜のニンニク醤油焼きを勧める。
焼きあがったようだな、なくなる前に私も御相伴に預かりましょう。
「大丈夫だよ。自然に繁殖してるし、不足したら補充するから」
話しているそばから、ベルゼがロック鳥を狩って来た。
ドサッと地面に置き、素早く解体を始める。
エポナさん程ではないにしろ、なかなかの手際だ。
「どこでそんな事覚えたの」
「エポナさんの解体を何度も見てたら、自然に出来るようになったっす」
串刺しが電光石火の勢いで積みあがっていく。
「私はソースでも作りましょうかねー」
エポナさんの焼き鳥ソース&バーベキューソース大好き!
ティンクが解体し終わったロック鳥の羽や爪とか嘴を、綺麗に洗って物置にしまい込む。
「あの物置って、何の為に作ったの」
砂浜からちょっとだけ森の中に入った所に建ててある物置は、自然重視のこの庭の中にあって、ちょーっとばかり不自然なたたずまいだ。
「誰かが遭難した時に備えて、避難小屋を作ったんだよ」
誰かって誰だよ。
私達以外に遭難するような奴が住んでいるのかよ。
「大漁だーよー」
沖の方でルシファーの叫び声がする。
目を凝らして見れば、大きなカジキを船側に括りつけている。
反対側の船側にはサメを括りつけていて、こいつはまだ生きているようだが、抵抗する気はなさそうだ。
「カジキを釣りあげたらサメが狙ってきたんで、ついでにやっつけちゃいました」
「そいつー、まだやっつけきれてないからー。とーっても危ないわよー」
一応忠告はしたからね。
「鮫蒲鉾と鮫はんぺんにしましょうかね」
エポナさん、船に縛り付けられたままの鮫を、ロープを切らずに解体し始めた。
アンコウの吊るし切りってのは聞いたことあるけど、鮫の縛り切り初めて見たわ。
「蒲鉾板、こんなもんでいいっすか」
ベルゼが森の木を一本切り倒し、一メートル程の板を作り出した。
「少々大き目ですけど、よろしくてよ」
それが少々の大きさですか。
「ティンクは、ここの生き物とかも全部生け捕りにして庭に放したの」
「うん、そうだよ。まだまだいっーぱい居るよ」
どれだけの労力注込んだんだか、ティンクにかかれば異世界を新たに一つ作ることだって可能だわ。
「準備が出来ましたわよー」
小学校の遠足と同じだ。
先生の声に引かれ、大きなテーブルに全員集合。
サメカマと焼き鳥が並べられている。
「このお刺身は何ですか」
「鮫の心臓ですわ。柔らかくて、でも弾力があって美味しいですわよ」
「こっちの紅白盛りは何ですか……ピンク白盛りかな?」
「ロック鳥のササミとカジキの盛り合わせですわ。ササミはニンニクビタビタで召し上がれ。ササミと心臓は、新鮮だから出来るお刺身ですわよ」
ふむふむ、そうですよね。
超新鮮でないのは生で食べないでね。
食中毒には細心の注意を。
カジキの尖った口吻にロック鳥肉のブロックを刺して、焚火で直焼きを試みているベルゼ。
「しかし凄いっすねー。こんな世界を創っちゃうなんて、自分には想像もつかないっすよ」
「エッヘン、あたしは庭造りのプロだからねー。何が得意って言ったって、造園であたしの右に出る者はいないってー」
謙虚さが微塵もない。
自信に満ち溢れた御言葉。
そりゃそうだよね、これだけの物を創ったら自慢したいわ。
ティンクも同じ焚火で、寮御祭りのイカ焼きを温めている。
「ガレージの中って事は、天候も自由に操れるのかな」
得意の天候魔法が、ここでは必要なのか否か。
ルシファーには気になる所だ。
「太陽とか雲はさすがに取り込めないから、魔法で出してるよ。だから、あたしが管理してるんだよーん。ルシファーの出番なしー。残念だったね」
ティンク鼻高々。
「あー、言葉足りなかったかな。そういう事じゃないんですよ。僕、天気を操る時に、太陽を出したり消したりもやるんですけど、太陽とか月とか、天体をコピーして恒久的にこういった場所に設置できるんですよ。一度出した天体は、僕の魔力がなくても稼働してくれるんです。ここに必要ないですか。そうすれば、ティンクさんの魔力消費も少なくてすみますよね。この自然を維持するのに、結構と魔力使ってませんか」
うわっ! 宇宙の一部をコピーするってか、悪魔の所業だわ。
「ルシファー大好き! あたしと結婚しないー。やってやって、早くやってー」
ティンク、今は皆と同じサイズの人間になってるから、発言が生々しいんですけど、言葉は選んで使いなさいよ。
「結婚て………太陽系のコピーでいいですかね」
「うん、ここは地球の設定にしてちょっ」
ティンク様超ご機嫌。
ルシファーとティンクが組んだら、異世界どころか宇宙を作り出すことだってできるじゃないか。
「驚きですわ。ルシファー様にこんな魔法が使えるとは、私、とんでもなく長く生きてまいりましたけど、このような方がいるのは初めて知りました」
地球だったら万年長者番付一位のエポナさんでさえ、今日の今まで知らなかった未知の生命体ルシファー。
しかして、その実態は…………あらまあ、なんという事でしょう。
天空の右半分が夜で左半分を昼にしやがった。
冗談キツイわ。
昼と夜の真ん中に大きなテープルがあって、夜の側にはベルゼのテント、昼の側にルシファーの御城。
真ん中のテーブルは夕方とも明け方ともとれる位置にある。
ここでは太陽が朝焼けだか夕焼けになって見える。
夜では星が瞬き、勘違いした蛍がブンブン飛び回ってる。
昼の地域ではエポナさんがビーチベットに寝そべって、小ぶりのビールサーバーみたいのから御酒をグラスに注ぎ始めた。
気になりますわなー。
「そのビールサーバーみたいの何ですか」
昼間の側から見ると、太陽が真上にある。
ビーチパラソルで日陰になった所に入って、私もグラスを置いてみる。
「無限カクテルシェーカーですわ。しずちゃんが寮に置いていきましたのを、拝借してまいりました」
拝借とおっしゃいますが、持ち主の承諾は得ているのでしょうか。
そんな事はどうでもいいか。
「何が出てくるんですか」
「色々と試してみましたけど、大抵のカクテルは作れるようですの」
それはまた、優れ物だこと。
「ソルティードックー」
最初に、グラスの周りへ御塩を付けてくれるのね。
チョロチョロウロチョロ。
出てきた、出てきた。
「塩漬け犬、一丁御待ちー」
機械がしゃべった。
ちょっと違うような気がしないでもないけど、味は確かなもの。
これは良い物をちょろまかしてくれた。感謝感激雨霰。
カクテルを持ってベルゼのテントを訪問。
ティンクとリンちゃんとモイラがテントを占拠して、暗くなった夜みたいな地域でお昼寝中。
カンテラの灯りで薄っすらしているテント前。
その近くでは、焚火の揺らめきでベルゼの影がふわりふわり。
悪魔が童話の世界に遊ぶ精霊の様になっている。
エポナさんから貰った地竜の塊肉を、ニンニク醤油に浸し焚火で炙って。
何度も繰り返している。
美味そうだ。
焼きあがった頃を見計らって、電撃食襲をかけてやろう。
ティンクが子供二人を寝かしつけ、昼の部分に移動。
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