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堺祥太
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店で働くキャストの中には、シンプルにお金に困って仕事を始める人もいた。それが堺祥太である。
堺の家は貧しく、アルバイトができる年齢になってからは色んなバイトを掛け持ちしたりして働き家にお金を入れていた。
そんな堺は実は、香坂の幼馴染だった。育ちの良い香坂に堺は頼ることはせず、香坂もあくまでただの友達として何かを要求するようなことは決してなく対等に付き合ってくれる堺のことが好きだった。
香坂が芸能界デビューして大人気になってからも、ふたりの関係はそう変わらない。スターとして扱われず、気楽に話したり遊んだりできるお互いに大切な友達だ。
真面目で純粋な堺が壁尻屋に出会ったのは、幼馴染の香坂が性癖のカミングアウトとともに教えてもらったのがきっかけだった。
「ずっとアナルに興味があって、自分でしてるうちに人としてみたいなって思って……壁で仕切られてるから、僕だってバレないんだ」
香坂からそんな告白をされてもちろん堺は驚いたが、嫌悪感のようなものはなかった。
「……引いてる?」
「ううん、引いてないよ。驚いてはいるけど……」
「ほんと?よかった……祥太に嫌われるのはかなりきついからさ、話すか迷ったんだけど」
「俺があきらのこと嫌いになるなんて、ないよ。ひどい嘘とかつかれない限りはさ」
「はは、そっか。大丈夫、嘘はつかないよ」
幼い娘から一緒の香坂と堺はお互いのことを信頼している。それだけの関係値がきちんと築かれているからだ。嫌なことは嫌と言う。それがし合える関係。
ゆえに堺も、つい深掘りしてみたくなってしまったのだ……。
「でもさ……ア…アナルって、その……いたくないの……?」
「やり方さえちゃんとしてれば大丈夫だよ。なに、祥太も興味ある?」
「いやっ……興味っていうか、シンプルに気になったっていうか……!あきらの心配っていうか……!」
堺の動揺する瞳には、はっきりと色めいたものが見えたのを香坂は見逃さなかった。それはほんの少しの好奇心だったのかもしれないし、所謂『素質』というものだったのかもしれない。
「じゃあさ、祥太もやってみれば僕が危ないことしてるわけじゃないってわかるかもよ……?♡」
堺祥太という男は流されやすい。
「あとさ、壁尻屋の話をしたのは、普通のバイトよりもずっと稼げるからなんだよね」
「そ、そうなの……?」
そして香坂は堺を丸め込むのが、とても上手いのだ。
「……っあぁ♡ん♡ん……っ♡あきらぁ……っ♡♡そこ、へんだよぉ……っ♡♡あ♡……っ♡♡」
「変じゃないよ、祥太♡もっと気持ちよくなれるからね……♡」
そうして堺は香坂の手でゆっくりじっくりと時間をかけてアナル開発されていった。
堺は香坂が驚くほど敏感で、感じるようになってからは転がり落ちるようにハマっていったのだ……♡
そしてやはり、堺もまたおもちゃや指だけでは物足りなくなっていった。香坂は「僕はタチでセックスはしないから」と抱いてはくれないし、そもそも堺も友達としてそこの一線はまだ越えたくはない。
そして何より、元々は稼げるという言葉に惹かれて始めたことだ。堺は香坂の紹介で【muro】のキャストとして働くことになったのだった……。
堺の家は貧しく、アルバイトができる年齢になってからは色んなバイトを掛け持ちしたりして働き家にお金を入れていた。
そんな堺は実は、香坂の幼馴染だった。育ちの良い香坂に堺は頼ることはせず、香坂もあくまでただの友達として何かを要求するようなことは決してなく対等に付き合ってくれる堺のことが好きだった。
香坂が芸能界デビューして大人気になってからも、ふたりの関係はそう変わらない。スターとして扱われず、気楽に話したり遊んだりできるお互いに大切な友達だ。
真面目で純粋な堺が壁尻屋に出会ったのは、幼馴染の香坂が性癖のカミングアウトとともに教えてもらったのがきっかけだった。
「ずっとアナルに興味があって、自分でしてるうちに人としてみたいなって思って……壁で仕切られてるから、僕だってバレないんだ」
香坂からそんな告白をされてもちろん堺は驚いたが、嫌悪感のようなものはなかった。
「……引いてる?」
「ううん、引いてないよ。驚いてはいるけど……」
「ほんと?よかった……祥太に嫌われるのはかなりきついからさ、話すか迷ったんだけど」
「俺があきらのこと嫌いになるなんて、ないよ。ひどい嘘とかつかれない限りはさ」
「はは、そっか。大丈夫、嘘はつかないよ」
幼い娘から一緒の香坂と堺はお互いのことを信頼している。それだけの関係値がきちんと築かれているからだ。嫌なことは嫌と言う。それがし合える関係。
ゆえに堺も、つい深掘りしてみたくなってしまったのだ……。
「でもさ……ア…アナルって、その……いたくないの……?」
「やり方さえちゃんとしてれば大丈夫だよ。なに、祥太も興味ある?」
「いやっ……興味っていうか、シンプルに気になったっていうか……!あきらの心配っていうか……!」
堺の動揺する瞳には、はっきりと色めいたものが見えたのを香坂は見逃さなかった。それはほんの少しの好奇心だったのかもしれないし、所謂『素質』というものだったのかもしれない。
「じゃあさ、祥太もやってみれば僕が危ないことしてるわけじゃないってわかるかもよ……?♡」
堺祥太という男は流されやすい。
「あとさ、壁尻屋の話をしたのは、普通のバイトよりもずっと稼げるからなんだよね」
「そ、そうなの……?」
そして香坂は堺を丸め込むのが、とても上手いのだ。
「……っあぁ♡ん♡ん……っ♡あきらぁ……っ♡♡そこ、へんだよぉ……っ♡♡あ♡……っ♡♡」
「変じゃないよ、祥太♡もっと気持ちよくなれるからね……♡」
そうして堺は香坂の手でゆっくりじっくりと時間をかけてアナル開発されていった。
堺は香坂が驚くほど敏感で、感じるようになってからは転がり落ちるようにハマっていったのだ……♡
そしてやはり、堺もまたおもちゃや指だけでは物足りなくなっていった。香坂は「僕はタチでセックスはしないから」と抱いてはくれないし、そもそも堺も友達としてそこの一線はまだ越えたくはない。
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