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見られなくてよかった
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じゃあ、脱いじゃおっか♡と耳元で妖しく囁かれて、背中がぞくりとした。榛名くんは時折そうして意識しているのかしていないのかわからないが、やたらと男を煽るようなことをするから困る。
これから与えられる快感への期待で指がうまく動かないながらも、もたもたとベルトを外し、下着ごとずり下げる。
下着からぼろりと溢れ出た俺のモノは、はち切れそうなくらいに膨れていて、たらたらと僅かにカウパーが漏れている。
「すご。もうがちがちだね……♡」
「恥ずかし……」
「僕も恥ずかしいとこ見られてるんだし、お互い様ってことで、ね?」
「う、うん……は、ア……ッ♡」
するりと下から掬い上げるような動きで、榛名くんの手が俺の竿部分を指先でなぞり、それを軽く持ち上げた。たったそれだけのことで、情けない声が僅かに漏れ出る。
そのまま榛名くんのなめらかな手が、ゆるりとやさしい力で全体を擦り始める。多分俺が痛くならないように、先端から溢れているカウパーを塗り広げるような動作だった。手を動かされるたび、くちくちと濡れた音がかすかに響く。
「きもちい?」
「きもち、いいっ……♡はぁ……っ」
指で輪っかを作って、カリの部分にひっかかるように、軽く揉み込むみたいにしてしごかれると、目眩がしそうなくらいに気持ち良い。
やばい。俺いま、あの憧れの子に手コキしてもらってるんだ。
そう思うと、興奮が高まりすぎてすぐにイッてしまいそうになる。
それでなくとも、ずっと我慢していたところにようやく刺激を与えられて、しかもやはりと言うべきか、榛名くんの手つきはとてもいやらしくて、巧みだった。強い力はかけてこないけれど、感じるところを的確に丁寧に、耐えられるか耐えられないかギリギリのラインで快楽をくれる。
「はっ、……っ、ん、はる、……っ♡」
「好きなときに、出していいよ」
「…ッア、…はるなくん…っ! イきそ………♡」
「いいよ、イッちゃお」
頭の中が、ショートしそうだった。声を上げて感じてるところが恥ずかしくて見ないでほしいような気持ちもあるし、榛名くんの痴態でしぬほど興奮してるところを見てほしいような気持ちもある。ずっとこうしていてほしいのに、一秒でもはやく気持ち良く出してしまいたい。
まとまらない思考のまま、ふいに視線を上げると、榛名くんと目が合う。すると彼は、ふわりと微笑んでくれたのだった。
「……っっ!! ア……、んんぅぅっ………ッ♡」
その顔を見て、耐えられなかった。せめておかしな声をあげてしまわないように必死に息を殺して、榛名くんの手の中にびゅるるるっ♡と射精した。
目を見つめたままではいられず、顔を俯かせてしまったのは、イクときに体を丸めてしまう男の癖みたいなもので、わざとそうした訳ではなかった。けれど、イキ顔を真正面から見せるようなことにならずにホッとした。
見られずに済んだことにホッとしている自分に気付いて、俺には『見られたい』みたいな趣味はないんだな、と実感する。さっき榛名くんが『見てて』と喘いでいたことを思い出して、やっぱりすごくエッチだ……と、改めて考えてしまった。
これから与えられる快感への期待で指がうまく動かないながらも、もたもたとベルトを外し、下着ごとずり下げる。
下着からぼろりと溢れ出た俺のモノは、はち切れそうなくらいに膨れていて、たらたらと僅かにカウパーが漏れている。
「すご。もうがちがちだね……♡」
「恥ずかし……」
「僕も恥ずかしいとこ見られてるんだし、お互い様ってことで、ね?」
「う、うん……は、ア……ッ♡」
するりと下から掬い上げるような動きで、榛名くんの手が俺の竿部分を指先でなぞり、それを軽く持ち上げた。たったそれだけのことで、情けない声が僅かに漏れ出る。
そのまま榛名くんのなめらかな手が、ゆるりとやさしい力で全体を擦り始める。多分俺が痛くならないように、先端から溢れているカウパーを塗り広げるような動作だった。手を動かされるたび、くちくちと濡れた音がかすかに響く。
「きもちい?」
「きもち、いいっ……♡はぁ……っ」
指で輪っかを作って、カリの部分にひっかかるように、軽く揉み込むみたいにしてしごかれると、目眩がしそうなくらいに気持ち良い。
やばい。俺いま、あの憧れの子に手コキしてもらってるんだ。
そう思うと、興奮が高まりすぎてすぐにイッてしまいそうになる。
それでなくとも、ずっと我慢していたところにようやく刺激を与えられて、しかもやはりと言うべきか、榛名くんの手つきはとてもいやらしくて、巧みだった。強い力はかけてこないけれど、感じるところを的確に丁寧に、耐えられるか耐えられないかギリギリのラインで快楽をくれる。
「はっ、……っ、ん、はる、……っ♡」
「好きなときに、出していいよ」
「…ッア、…はるなくん…っ! イきそ………♡」
「いいよ、イッちゃお」
頭の中が、ショートしそうだった。声を上げて感じてるところが恥ずかしくて見ないでほしいような気持ちもあるし、榛名くんの痴態でしぬほど興奮してるところを見てほしいような気持ちもある。ずっとこうしていてほしいのに、一秒でもはやく気持ち良く出してしまいたい。
まとまらない思考のまま、ふいに視線を上げると、榛名くんと目が合う。すると彼は、ふわりと微笑んでくれたのだった。
「……っっ!! ア……、んんぅぅっ………ッ♡」
その顔を見て、耐えられなかった。せめておかしな声をあげてしまわないように必死に息を殺して、榛名くんの手の中にびゅるるるっ♡と射精した。
目を見つめたままではいられず、顔を俯かせてしまったのは、イクときに体を丸めてしまう男の癖みたいなもので、わざとそうした訳ではなかった。けれど、イキ顔を真正面から見せるようなことにならずにホッとした。
見られずに済んだことにホッとしている自分に気付いて、俺には『見られたい』みたいな趣味はないんだな、と実感する。さっき榛名くんが『見てて』と喘いでいたことを思い出して、やっぱりすごくエッチだ……と、改めて考えてしまった。
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