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1巻

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   プロローグ



 満員の各駅停車から降りた瞬間、神崎かんざきあやはほっと安堵あんどした。
 降り立ったのは、平凡な沿線の、平凡な駅だ。あまりにも平凡すぎて、似たようなどこかの駅とそっくりそのまま入れ替えたとしても誰も気づかないかもしれない。
 けれど、その特徴のないありふれた駅の光景が、仕事を終えた綾乃の心をすっと落ち着かせていく。
 改札を抜けると、適度ににぎわう夕暮れの街並みが視界に入った。ここへはまだ引っ越してきて間もないが、はじめて駅前の情景を目にし、そのままゆっくり新居までの道のりを歩いたときにはもう、綾乃はすっかり街を気に入っていた。
 自分の求める平穏な生活が、この街でなら築けるかもしれない――
 誰にもおびやかされず、誰をもおびやかすことのない暮らし。胸が高鳴るような出来事は起こらないけれど、代わりに深く傷つくこともない。必要以上に望むこともないし、必要以上にがっかりすることもない。何かを期待するにしても、日曜日は洗濯するから晴れたらいいなとか、卵焼きが上手にふんわり焼けたらいいなとかその程度のささやかな願いで、仮にそれが叶わなくても「あーあ」と独り言をこぼしておしまい。ご近所さんにもあまり深く関わらず、慎ましく、分相応に――そういう、平穏な暮らしだ。
 いつからか綾乃は、そんな当たり障りのない生活こそが、自分のたけにあったライフスタイルだと思い描くようになっていた。正直、今年二十五歳になる女として、ちょっと年寄りくさすぎやしないかと自問したりしないでもない。でも綾乃には、同世代の女の子のように若さを武器に二十代を謳歌おうかして、というのはガラじゃないし、無邪気に自由に奔放に、なんていうのはもっと無理だ。
 そんな風には生きられないし、生きたくもない。
 半径十メートルくらいの平穏な暮らしがあれば、それでひとまず十分だった。


 立ち止まり、綾乃は何気なく空を見上げる。春を迎えが長くなったせいで、空にはまだオレンジ色の光が残っていた。遠く踏切の音を聞きながらほっと息をつく。
 今日もまた、平穏に一日が過ぎようとしていた。



 家へ向かう途中、よく立ち寄るスーパーの前で綾乃は足を止めた。
 たしか冷蔵庫の卵が切れていた気がする。それにユキのキャットフードも、買い置きがなくなる頃だ。
 久しぶりに、卵焼きでも作ろうか。幼い頃に食べた懐かしい味を思い出しながら、歩く方向を変え、明るい音楽が流れる店内へと入る。
 野菜売り場、お肉売り場を何となく眺めつつ歩き、お目当ての卵のパックを手に取ってカゴに入れる。それからペットコーナーでキャットフード、ついでに明日の朝食べるパンと牛乳も入れると、レジの列に並んだ。
 会計を待つあいだ、綾乃は店の前の通りをウィンドウ越しに見るともなく見ていた。
 都心から少しだけ離れた立地のせいか、この街にはいろんな世代の人たちが雑多ざったに暮らしている印象があった。
 店の前で立ち話をする主婦がいて、向かいのお惣菜そうざい屋でおかずを選ぶビジネスマンがいて、自転車で走り抜けていく制服姿の学生がいて――
 大学生ぐらいの若い男女の姿もある。彼らは仲良さそうに歩き、買い物袋をげた中年女性に近づいていく。綾乃からは少し見えにくいが、どうやら中年女性の腕のなかには白い猫がいるようだった。若い二人に気づいた女性が少し自慢げに猫を見せつけると、二人はにこにこしながら猫の頭を撫でた。


「――え?」


 思わず、綾乃はそんな頓狂とんきょうな声をこぼしていた。
 すぐにはっと我に返って手で口を覆うが、それなりに大きな声だったらしい、「どうかされました?」と、綾乃の声に驚いたレジの店員が心配そうに尋ねてくる。

「い、いえ、ごめんなさい、なんでもありません」

 気づけばレジは綾乃の番だった。慌ててレジ台にカゴを載せると、安堵したらしき店員が会計をはじめる。
 綾乃がウィンドウに視線を戻したときにはもう、中年女性もカップルも消えていた。
 中年女性の背格好に、ひとりの女性の面影を見た気がした。けれど、まるで不吉な占いみたいなその残像を、綾乃はさっさと振り払う。会計を終えた品物を袋に詰めながら、湧き上がったわずかな動揺も袋のなかに閉じ込めた。



 駅から離れるにつれ、人通りもまばらになっていく。
 綾乃の住む貸家は、線路沿いの道を歩いて十分ほどのところにあった。
 家ではユキが待っている。
 真っ白な子猫、ユキと出会ったのはこの街に越してくる前。夕方から降りはじめた雨が、夜になると冷たい雪に変わってしまった日のことだった。
 普段は定時で帰ることの多い綾乃だったが、その日は残業で遅くなり、降りだした雪に濡れないよう家路を急いでいた。
 すると近くの草むらから、かすかな鳴き声が聞こえてきた。

「猫?」

 足を止め、目を細めて暗闇のなかを探す。雪の積もりかけた草むらの陰に、薄汚れた小さな猫の姿が見えた。
 親からはぐれてしまったのだろうか。周りにほかの猫はいない。まだ小さいのに、か弱い声で鳴きながら、たった一匹で寒さに耐えていた。
 最初は綾乃も、見て見ぬふりをして通り過ぎるつもりだった。どんなにかわいそうだと思っても、住んでいたアパートでペットを飼うことはできなかったし、そもそも自分みたいな人間が何かを育てることなどできるはずがないと思っていた。

「にゃあ……」

 子猫は必死にのどを震わせていた。雪の降るなか、自分を守ってくれる誰かをひたすら探し求めているみたいに。
 その悲しげな声を聞き、綾乃は幼い頃の自分の姿を、つい目の前の子猫に重ね合わせてしまった。

「……あなた、ひとりぼっちなの?」

 気づけば綾乃は猫を抱き上げていた。冷え切ってはいたけれど、たしかに生きているぬくもりが伝わってくる。
 そして一度抱いてしまったら、もう手遅れだった。

「私と一緒に、暮らしてみる?」

 この子を立派に育てるなんていう母親みたいな考え方は捨てて、パートナーとして共に暮らしてみる。そう、そういうことなら自分にもできるかもしれない。
 その自分よがりな綾乃の決断を受け入れてくれたのか、子猫は小さく「みゃあ」と鳴いた。


 決断してからは早かった。綾乃はすぐさまワンルームのアパートを引き払い、ペットの飼えるいまの住まいへと引っ越した。
 ひとりでいることが長かった綾乃にとって、誰かが待つ家に帰るというのは――たとえそれが猫であっても――かなり新鮮なことだった。
 綾乃が家に戻ると、ユキは決まって甘えた声で鳴きながら、待ちわびたとばかりに足元にすり寄ってくる。そんなユキの姿を見るにつけ、誰かが帰りを待っているということがなんて責任重大で、なんて心あたたまることなんだろうと、綾乃はしばしその新鮮な心境を持て余したものだった。
 新しい家での生活に慣れるとともに、ユキとの暮らしにもずいぶん慣れてきた。
 早く帰ってユキにご飯をあげよう。夕食を作り、あたたかいお風呂に入って、布団のなかで昨日買った文庫本を読みながらユキと眠ろう。
 安らかなシーンを思い描き、幸せな気分に満たされていく。理想の生活を、より理想的に彩ってくれたユキの存在を思いながら、綾乃は足取りも軽く家路を急いだ。
 古い門を開け、庭へ入る。


 ――と、その時だった。


 綾乃はぎょっとして立ち止まる。


「誰?」


 庭に面した縁側えんがわに、誰かいる――


「誰なの?」


 辺りは薄暗い。
 すぐに逃げられるよう警戒しながら、綾乃は目を細めた。すると縁側に座り込んでいた人物が顔を上げ、ゆっくりと立ち上がる。
 よく見れば、手には缶ビール、そしてさっき寄ったスーパーの袋……

「よっ」

 乾杯でもするみたいに、その人は手にしたビールを陽気に掲げた。

「えっ? なんで?」

 綾乃は我が目を疑った。

「なんでって、なによ?」

 とぼけたようにその人は答える。

「なんで? どうして、ここにいるの?」
「あなたの家をのぞいたら、素敵な縁側がありました。縁側を見たら、そこに座ってビールが飲みたくなりました。ビールがなかったので、スーパーで買ってきました。さて、何かおかしなことでもある?」

 戸惑いを隠せない綾乃の前で、その人はあっけらかんとそう返す。

「そうじゃない。そうじゃなくて……」
「まあいまのは冗談。母親が田舎から、かわいい一人娘に会いにきましたってことよ。おかしなことなんて、何もないと思うけど?」

 そう言ってビールに口をつけるのは、神崎たま。いまは離れて暮らしている、綾乃の母親だった。
 ふと珠貴の陰から、家のなかにいるはずのユキが鳴きながら出てくる。

「ユキ? どうして?」
「あなたまた裏口の鍵閉め忘れたでしょ? ほんと、昔から変わらないねえ。泥棒にでも入られたらどうするつもり? いや、泥棒ならまだいいわ、ろくでもない男に勝手に侵入されて待ち伏せでもされてたら――」
「――勝手に、入ったの?」

 珠貴の言葉をさえぎるように、綾乃が鋭い口調で差し挟む。

「だって鍵、開いてたし。この子も窓をかりかりやって外に出たがってたし。それにしてもずいぶん広いうちに住んでるじゃない。だいぶ古いけど。ザ・昭和って感じね。でもこの雰囲気けっこう好きかも。静岡の家も似たようなもんだしね」

 珠貴がユキを抱き上げ、ぐるりとあたりを見回しながらまくし立てる。

「でも、あなたひとりで住むには、ちょっと広すぎると思うのよねえ。部屋余ってるんでしょ? よかったら一緒に住んであげようか? っていうか、一緒に住まない?」

 この人は何を言っているのだろう?
 状況を整理して理解しようとするものの、次から次に言葉がとびかかってきて処理が追いつかない。不覚にもその時、ひと筋の涙が頬を伝い、綾乃は慌ててそれを拭った。
 なにか言わないといけない。そう、この人のペースに巻き込まれてはいけない。
 でも、うまく言葉が出てこない。

「にゃあ……」

 珠貴の腕に抱かれたユキが鳴いている。

「ユキを返して……」

 綾乃はぐっと手を伸ばす。拍子にスーパーの袋が腕から離れ、ぺしゃんっと音を立てて地面に落っこちた。

「もう、なにやってるのよ」

 ああ、ああ卵が台無し……などとつぶやきながら珠貴はその場にしゃがみ込み、落ちた袋をまみ上げる。綾乃は珠貴の前で立ち尽くしたまま、ただユキをぎゅっと胸に抱きしめていることしかできなかった。
 庭の木の葉がざわざわと騒いでいる。
 夕暮れの風に乗って、遠くから踏切の音が聞こえてくる。
 その不吉な音は、ようやく探しあてた平穏な暮らしが崩れはじめる警鐘けいしょうのようにしか聞こえなかった。




   1



 母は――神崎珠貴は、今年で四十八歳になる。生まれたときにはすでに父がいなかったから、静岡の海沿いの田舎町で、綾乃は珠貴に女手ひとつで育てられた。
 綾乃の記憶にある母は、とにかく忙しい人だった。
 もともとクリエイティブな仕事に憧れがあった珠貴は、二十代の頃からフリーの雑誌ライターをしていたという。綾乃を産んだあともその仕事は変わらず、地元のフリーペーパー誌を中心に、昼も夜も取材やら撮影やらで町じゅうを飛びまわっていた。
 器量がよく、仕事もできて子育てもする。性格も明るく快活な珠貴は、周りの目には強く優しく頼もしいシングルマザーとして映っていたように思う。
 けれど綾乃にはそうではなかった。
 会いたくてもなかなか会えない、話したくても話せない、「あまりおうちにいない人」――それが綾乃にとっての母だったからだ。
 保育園の迎えも、いつも最後だった。
 ひとり、またひとりと園児たちが帰り、がらんどうの部屋で母の迎えをじっと待つ日々――

「綾乃! お待たせ」

 息を切らしながら珠貴が駆け込んできて、ようやく綾乃と母との一日ははじまるのだ。
 珠貴は家事が苦手だったから、夕食はたいてい、帰りに立ち寄るファミリーレストランか、コンビニのお弁当か、たまに不器用な手で握られる大きなおにぎり。
 食事をしながら少しだけおしゃべりをして、二人で一緒にお風呂に入って、ときどき絵本を読んでもらって、そしてそのうち珠貴は疲れきって寝てしまう。ようやくはじまった珠貴との一日は、そうして毎夜、あっけなく終わっていった。

 綾乃の胸にはいつも寂しさがあった。いつも「なんで?」という気持ちがつきまとった。
 お母さんはなんでこんなに遅くまで働いているのだろう。
 なんで自分には、お父さんがいないのだろう。
 だが、綾乃はそれについて、珠貴には何も言わなかった。
 何も言えなかった。
 子ども心に、甘えや寂しさを口にするのはいけないことだと思っていたのだ。
 それでも、保育園の頃まではまだよかったかもしれない。
 小学校に上がり、ある程度のことを自分でこなせるようになると、珠貴の働く時間はますます長くなった。
 忙しい母に代わり、綾乃はずいぶん幼い時期から家事を覚えはじめた。珠貴からお願いされたわけではない。ただ純粋に「私がおそうじをすればお母さんが楽になるだろうから」という気持ちからだった。
 家事をすると、珠貴はよく褒めてくれた。あまり会えない母に褒めてもらえることが嬉しくて、綾乃はとにかく家事をこなそうと頑張った。
 なるべく綺麗に、なるべく上手に、そんなことばかり考えていたと思う。
 月に一度か二度、たまに休みがとれると、珠貴はご褒美だと言わんばかりに綾乃を外へと連れ出した。
 少し遠くの水族館に行ったり、近所の商店街を歩いたり、ときには行きつけの小料理屋へ連れていかれたり、行き先はさまざまだった。
 普段家で大人しくしているだけの綾乃にとって、その時間はとても楽しく刺激的なことに違いはなかったが、同時に大きな不安や戸惑いに駆られるひとときでもあった。
 なぜなら珠貴が、外では信じられないぐらい人気者だったからだ。

「珠貴さん、こないだはありがとな」
「珠貴ちゃん、今日はお休み?」
「新鮮な魚があるよ。寄ってかない?」
「はい、揚げたてコロッケ。一個おまけしておいたからね」

 商店街を二人で歩くと、いろんな人がひっきりなしに声をかけてくる。
 けれど綾乃は、それを素直に誇らしいこととは思えなかった。誇らしく思えるほど、母のことを知らなかった。
 人気者の母を目にするたび、母が遠い存在に思えて仕方なかった。
 ただただ不安で、寂しくて、落ち着かなかった。
 思えば、母娘おやこの絆をむしばむ小さなほころびは、その頃から生じていたのかもしれない。


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