『Pâtisserie Hina 〜夢と絆のスイーツ物語〜』

最終章 ワールドフードアカデミー計画中！

第170話 陽菜と和真の引退。子供にバトンを渡すときが来た！

そして、陽菜は穏やかな微笑みを浮かべながら、和真と手をつないでステージに立った。

「みなさん、私たちの物語は今日、ひとつの大きな区切りを迎えました。フードアカデミーを通じて、私たちはただ料理を教えるだけでなく、心を通わせることの大切さを学びました。どんな困難があっても、仲間と共に歩むことで、乗り越えられることを知りました。」

和真もその横で微笑みながら言った。「ここに集まった皆さん一人一人が、それぞれの場所で素晴らしい未来を築いていくと信じています。私たちの歩みはこれで終わりではありません。これからも、食を通じて、人々に愛と希望を届けていきます。」

「今、私たちができることはただ一つ。それは、未来を信じ、次の世代へとそのバトンを渡すことです。」陽菜はそう言い、会場を見渡しながら続けた。「そして、このアカデミーで学んだこと、共に過ごした時間、すべてが私たちの誇りです。ありがとう。」

その言葉に、会場にいた全員が深く頷き、温かい拍手が響き渡った。陽菜と和真は、手をつなぎながら会場の中心に立ち、改めて心から感謝の気持ちを伝えた。

「これからも、フードアカデミーの精神を大切にし、世界中の人々と共に歩んでいきます。どうか、皆さんの力を貸して下さい。そして、私たちの未来がさらに明るいものであることを信じて、共に歩んでいきましょう。」

陽菜と和真の言葉が静かに会場に広がり、最後にもう一度、大きな拍手が送られた。その音に包まれながら、物語は幕を閉じ、次の希望に満ちた一歩が踏み出された。