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第4章:そして、新しい日々へ
第49話:蓮の席
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結婚式の準備は着々と進んでいた。
式場の予約も完了し、招待状の準備も整った。
陽菜と二人、カフェのテーブルに広げたリストを見ながら、招待する人の最終確認をしていた。
「玲奈にはスピーチをお願いしようかな」
陽菜がペンを持ったまま、リストを見つめながら言う。
「たぶん快く引き受けてくれるだろうな」
「それから……」
陽菜の手が止まる。
「……蓮の席、どうしよう?」
俺はリストの名前を追っていたが、陽菜の言葉に視線を上げた。
「蓮の席……?」
陽菜は少し寂しそうに微笑んだ。
「結婚式って、新郎新婦の大切な人たちが集まる場所でしょ?」
「ああ、そうだな」
「だったら……蓮の席も、ちゃんと用意してあげたいなって思って」
俺はしばらく黙っていた。
蓮がいなくなってもう何年も経つ。
それでも、俺たちの記憶の中では、彼は今も変わらずそこにいる。
「……そうだな。ちゃんと、用意しよう」
陽菜が小さく頷く。
「きっと、見守ってくれてるよね」
「ああ。絶対にな」
陽菜の目が少し潤んだのを見て、俺はそっと彼女の手を握った。
「蓮のための席を一つ用意して、そこに彼が好きだったブラックコーヒーを置こう」
陽菜は目を伏せながら、静かに微笑んだ。
「うん……ありがとう」
俺はただ、陽菜の手を離さずにいた。
式場の予約も完了し、招待状の準備も整った。
陽菜と二人、カフェのテーブルに広げたリストを見ながら、招待する人の最終確認をしていた。
「玲奈にはスピーチをお願いしようかな」
陽菜がペンを持ったまま、リストを見つめながら言う。
「たぶん快く引き受けてくれるだろうな」
「それから……」
陽菜の手が止まる。
「……蓮の席、どうしよう?」
俺はリストの名前を追っていたが、陽菜の言葉に視線を上げた。
「蓮の席……?」
陽菜は少し寂しそうに微笑んだ。
「結婚式って、新郎新婦の大切な人たちが集まる場所でしょ?」
「ああ、そうだな」
「だったら……蓮の席も、ちゃんと用意してあげたいなって思って」
俺はしばらく黙っていた。
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「……そうだな。ちゃんと、用意しよう」
陽菜が小さく頷く。
「きっと、見守ってくれてるよね」
「ああ。絶対にな」
陽菜の目が少し潤んだのを見て、俺はそっと彼女の手を握った。
「蓮のための席を一つ用意して、そこに彼が好きだったブラックコーヒーを置こう」
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「うん……ありがとう」
俺はただ、陽菜の手を離さずにいた。
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