8 / 10
⑧優しい手
しおりを挟む
ハンガー座の屋敷からゴースト一族の館に戻り、数日が経った。
レイディは、ブラックダイヤモンドのティアラの依頼を完遂させて戻ってきたスワンに声をかける。ちょうど、ラビットがスワンに出来立てのスープを出しているところだった。
「依頼人、どうだった?」
「ああ、安心したようだ」
スワンの向かいに座り、いつも通り落ち着いた声のスワンの返事を聞く。
「無事に渡せてよかったね」
「そうだな。ついでにチャミルも捕まったことだし、結果的に期待以上で終わったな」
「そうだね…」
スワンは俯き気味のレイディを見ながら、一口スープを口に運ぶ。
「レイディ、ヘッドと話すといい」
「……え?」
「レイディは気づいているか分からないが、ヘッドは話しに来るのを待っているぞ」
「……うん。そう、だよね」
レイディは小さく頷き、スープを味わうスワンを横目に席を立つ。
「ちょっと出かけてくる」
そう言い残し、レイディは部屋の扉を閉めた。とぼとぼとした足取りで屋敷を出ると、驚くほどに澄んだ空気がレイディを迎えてくれた。レイディは陽の光に目を細め、恨めしそうに太陽を睨む。
ブラックダイヤモンドのティアラは無事に依頼人の要望通りに本来の持ち主へと返すことができた。あの日、チャミルと揉み合った際にレイディが本物のティアラを奪い、レイディからそれを受け取ったキャットが、直前に回収していた伸びたままのハンヴェイの頭に乗せられていた偽のティアラと転がった際にすり替えた。
本物のティアラを手にしたキャットが飛び降りた時、リーチェはその手に光るティアラを見ただろうか。レイディは空から目を離し、ふとそんなことを思う。
ブラックダイヤモンドの件が無事に終わったのだから、次は王子から来ていた依頼に応えなくては。王子の探している人物を、まだちゃんと王子の前に届けることはできていない。
これまで依頼は必ず完遂してきた。“サムシング”が築き上げてきた信頼は、これまでの実績を大いに称えるものだった。それは分かっている。だから、この前のような偶然ではなく、依頼人に探し人のことを伝えなくてはいけない。それが任務だ。
レイディは屋敷の玄関に寄りかかった。
スワンの言う通り、ヘッドと話す必要がある。どこか憂鬱なレイディは、再び空を見上げる。どんよりと幕が覆いかぶさっている気分のはずなのに、胸の鼓動が密かに目を覚ましている。
レイディは深呼吸をして清らかな空気の恩恵を浴びた。
ヘッドの部屋を訪ねると、中へ入るようにとすぐに答えてくれた。レイディは扉を開け、暖炉の前で腰を掛けているヘッドの隣に並ぶ。
「ようやく来てくれたか」
嬉しそうに微笑むヘッドの優しい眼差しに、レイディの胸がズキンと痛む。
「はい。依頼はちゃんと終わらせてしまわないと…」
「さすがはレイディだ。教えをきちんと学んでいる」
誇らしげな声が暖炉のぱちぱちという薪を鳴らす音と共鳴する。
「ヘッド……私……」
レイディが小さな声を出すと、ヘッドはレイディの髪をそっと撫でた。遥か昔に知ったその温かさに、レイディの涙腺が僅かに緩む。
「立派になったな、レイディ」
「……ヘッド」
緩んだのも束の間だった。もう涙がじんわりと瞳を覆いはじめてしまう。レイディは恥ずかしそうにその涙をぬぐった。
「レイディ、君に出会った時から、私は君に教えたいことがたくさんあった。君は優秀で、なんでも飲み込みが早くて仲間ともすぐに打ち解けた。教えることはもうないのではないかと、誇らしくも少し寂しいくらいに君は自慢の娘となった。だが、私が一番教えたいことを、まだ伝えきれてはいなかったことは後悔していた」
「ヘッド……私は、ヘッドに出会えて幸せでしたよ……? 独りぼっちだった私を、ヘッドは救ってくれた。私に家族をくれたの。ヘッドたちのおかげで、私は笑うことを知った。美味しいご飯だって、食べることができた」
ぽろぽろと涙をこぼしながらレイディはヘッドの手をぎゅっと握りしめる。皺の出てきたその大きな手は、あの頃と変わらずレイディのことを守ってくれている。
「私はゴースト一族が大好き。それはずっと、ずっと変わらない。変わるはずがないの。だって、私はゴースト・レイディなんだから。この名前は、永遠に失いたくない」
ヘッドの手がレイディの頬を優しく撫でた。レイディはその手にしがみ付くようにして両手で抱きしめる。
「ありがとう、レイディ。だが、思いがけず、私は幸運に恵まれたんだ」
「……幸運?」
「ああ。私が君に教えきれなかったことを、伝えてくれる人が現れたのだからね」
「……それって、どういう」
レイディの瞳がヘッドの穏やかな表情を見上げる。ヘッドはにっこりと笑い、少し情けなさそうに眉を下げた。
「私たちは君に愛を知って欲しかった。もちろん、私たちも君を愛している。けれど、まだ足りないと、そう思っていた。愛は貴重だ。隠れてしまうこともあるし、大いに存在を示してくれることもある。だがそこにあるはずなのに決して姿を見せないし、いつの間にか消えてしまうこともある。実体のない、まるで幽霊のようだ」
「……幽霊」
「だから私は、それが姿を現してくれた時には真摯に向き合う方がいいと思っている。……私は、だがね」
「……ヘッド」
レイディは頬を伝う涙が暖炉の火に渇いていくのを感じ、その温もりの灯を横目で見る。ゆらゆらと揺れる力強い輝きが、目の前のヘッドの顔を照らしていた。
「ありがとう、ヘッド……。ううん、お父さん」
久しぶりに聞いたその呼び名に、ヘッドは少し目を見開いた後にはにかんだ。レイディは変わらないその大きな手を引き寄せて、ぎゅっとヘッドに抱き着いた。
「本当に、大きくなったねぇ……」
ヘッドも愛おしそうにレイディの身体をぎゅっと抱きしめ返す。出会ってから何年経っただろうか。ヘッドはふと、当時のことを思い返す。埃にまみれた顔で、ボロボロの布を身に纏って世の中のすべてに警戒し、怯えていた少女。その瞳に映る者はすべてが敵だったことだろう。幼くも研ぎ澄まされすぎていたその瞳からはじめて涙がこぼれ落ちた時、こうやって同じようにレイディのことを抱きしめ、背中を撫でた。
そうするとレイディはこれまで我慢していた分、何時間も泣き続け、その後は、安心したのかそのまま眠ってしまった。
「レイディはいつまでも、私の娘だよ」
「うん……うん……ありがとう、ありがとう……」
あの時のように、レイディはヘッドに抱き着いたまま涙を流し続けた。違うのは、レイディの表情だった。あの時の悲しそうな顔とは違い、今回は嬉しそうに、それでもくすぐったい気持ちを隠すように笑っていた。
レイディは、ブラックダイヤモンドのティアラの依頼を完遂させて戻ってきたスワンに声をかける。ちょうど、ラビットがスワンに出来立てのスープを出しているところだった。
「依頼人、どうだった?」
「ああ、安心したようだ」
スワンの向かいに座り、いつも通り落ち着いた声のスワンの返事を聞く。
「無事に渡せてよかったね」
「そうだな。ついでにチャミルも捕まったことだし、結果的に期待以上で終わったな」
「そうだね…」
スワンは俯き気味のレイディを見ながら、一口スープを口に運ぶ。
「レイディ、ヘッドと話すといい」
「……え?」
「レイディは気づいているか分からないが、ヘッドは話しに来るのを待っているぞ」
「……うん。そう、だよね」
レイディは小さく頷き、スープを味わうスワンを横目に席を立つ。
「ちょっと出かけてくる」
そう言い残し、レイディは部屋の扉を閉めた。とぼとぼとした足取りで屋敷を出ると、驚くほどに澄んだ空気がレイディを迎えてくれた。レイディは陽の光に目を細め、恨めしそうに太陽を睨む。
ブラックダイヤモンドのティアラは無事に依頼人の要望通りに本来の持ち主へと返すことができた。あの日、チャミルと揉み合った際にレイディが本物のティアラを奪い、レイディからそれを受け取ったキャットが、直前に回収していた伸びたままのハンヴェイの頭に乗せられていた偽のティアラと転がった際にすり替えた。
本物のティアラを手にしたキャットが飛び降りた時、リーチェはその手に光るティアラを見ただろうか。レイディは空から目を離し、ふとそんなことを思う。
ブラックダイヤモンドの件が無事に終わったのだから、次は王子から来ていた依頼に応えなくては。王子の探している人物を、まだちゃんと王子の前に届けることはできていない。
これまで依頼は必ず完遂してきた。“サムシング”が築き上げてきた信頼は、これまでの実績を大いに称えるものだった。それは分かっている。だから、この前のような偶然ではなく、依頼人に探し人のことを伝えなくてはいけない。それが任務だ。
レイディは屋敷の玄関に寄りかかった。
スワンの言う通り、ヘッドと話す必要がある。どこか憂鬱なレイディは、再び空を見上げる。どんよりと幕が覆いかぶさっている気分のはずなのに、胸の鼓動が密かに目を覚ましている。
レイディは深呼吸をして清らかな空気の恩恵を浴びた。
ヘッドの部屋を訪ねると、中へ入るようにとすぐに答えてくれた。レイディは扉を開け、暖炉の前で腰を掛けているヘッドの隣に並ぶ。
「ようやく来てくれたか」
嬉しそうに微笑むヘッドの優しい眼差しに、レイディの胸がズキンと痛む。
「はい。依頼はちゃんと終わらせてしまわないと…」
「さすがはレイディだ。教えをきちんと学んでいる」
誇らしげな声が暖炉のぱちぱちという薪を鳴らす音と共鳴する。
「ヘッド……私……」
レイディが小さな声を出すと、ヘッドはレイディの髪をそっと撫でた。遥か昔に知ったその温かさに、レイディの涙腺が僅かに緩む。
「立派になったな、レイディ」
「……ヘッド」
緩んだのも束の間だった。もう涙がじんわりと瞳を覆いはじめてしまう。レイディは恥ずかしそうにその涙をぬぐった。
「レイディ、君に出会った時から、私は君に教えたいことがたくさんあった。君は優秀で、なんでも飲み込みが早くて仲間ともすぐに打ち解けた。教えることはもうないのではないかと、誇らしくも少し寂しいくらいに君は自慢の娘となった。だが、私が一番教えたいことを、まだ伝えきれてはいなかったことは後悔していた」
「ヘッド……私は、ヘッドに出会えて幸せでしたよ……? 独りぼっちだった私を、ヘッドは救ってくれた。私に家族をくれたの。ヘッドたちのおかげで、私は笑うことを知った。美味しいご飯だって、食べることができた」
ぽろぽろと涙をこぼしながらレイディはヘッドの手をぎゅっと握りしめる。皺の出てきたその大きな手は、あの頃と変わらずレイディのことを守ってくれている。
「私はゴースト一族が大好き。それはずっと、ずっと変わらない。変わるはずがないの。だって、私はゴースト・レイディなんだから。この名前は、永遠に失いたくない」
ヘッドの手がレイディの頬を優しく撫でた。レイディはその手にしがみ付くようにして両手で抱きしめる。
「ありがとう、レイディ。だが、思いがけず、私は幸運に恵まれたんだ」
「……幸運?」
「ああ。私が君に教えきれなかったことを、伝えてくれる人が現れたのだからね」
「……それって、どういう」
レイディの瞳がヘッドの穏やかな表情を見上げる。ヘッドはにっこりと笑い、少し情けなさそうに眉を下げた。
「私たちは君に愛を知って欲しかった。もちろん、私たちも君を愛している。けれど、まだ足りないと、そう思っていた。愛は貴重だ。隠れてしまうこともあるし、大いに存在を示してくれることもある。だがそこにあるはずなのに決して姿を見せないし、いつの間にか消えてしまうこともある。実体のない、まるで幽霊のようだ」
「……幽霊」
「だから私は、それが姿を現してくれた時には真摯に向き合う方がいいと思っている。……私は、だがね」
「……ヘッド」
レイディは頬を伝う涙が暖炉の火に渇いていくのを感じ、その温もりの灯を横目で見る。ゆらゆらと揺れる力強い輝きが、目の前のヘッドの顔を照らしていた。
「ありがとう、ヘッド……。ううん、お父さん」
久しぶりに聞いたその呼び名に、ヘッドは少し目を見開いた後にはにかんだ。レイディは変わらないその大きな手を引き寄せて、ぎゅっとヘッドに抱き着いた。
「本当に、大きくなったねぇ……」
ヘッドも愛おしそうにレイディの身体をぎゅっと抱きしめ返す。出会ってから何年経っただろうか。ヘッドはふと、当時のことを思い返す。埃にまみれた顔で、ボロボロの布を身に纏って世の中のすべてに警戒し、怯えていた少女。その瞳に映る者はすべてが敵だったことだろう。幼くも研ぎ澄まされすぎていたその瞳からはじめて涙がこぼれ落ちた時、こうやって同じようにレイディのことを抱きしめ、背中を撫でた。
そうするとレイディはこれまで我慢していた分、何時間も泣き続け、その後は、安心したのかそのまま眠ってしまった。
「レイディはいつまでも、私の娘だよ」
「うん……うん……ありがとう、ありがとう……」
あの時のように、レイディはヘッドに抱き着いたまま涙を流し続けた。違うのは、レイディの表情だった。あの時の悲しそうな顔とは違い、今回は嬉しそうに、それでもくすぐったい気持ちを隠すように笑っていた。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
麗しのラシェール
真弓りの
恋愛
「僕の麗しのラシェール、君は今日も綺麗だ」
わたくしの旦那様は今日も愛の言葉を投げかける。でも、その言葉は美しい姉に捧げられるものだと知っているの。
ねえ、わたくし、貴方の子供を授かったの。……喜んで、くれる?
これは、誤解が元ですれ違った夫婦のお話です。
…………………………………………………………………………………………
短いお話ですが、珍しく冒頭鬱展開ですので、読む方はお気をつけて。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
【完結】婚約者が好きなのです
maruko
恋愛
リリーベルの婚約者は誰にでも優しいオーラン・ドートル侯爵令息様。
でもそんな優しい婚約者がたった一人に対してだけ何故か冷たい。
冷たくされてるのはアリー・メーキリー侯爵令嬢。
彼の幼馴染だ。
そんなある日。偶然アリー様がこらえきれない涙を流すのを見てしまった。見つめる先には婚約者の姿。
私はどうすればいいのだろうか。
全34話(番外編含む)
※他サイトにも投稿しております
※1話〜4話までは文字数多めです
注)感想欄は全話読んでから閲覧ください(汗)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる