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選んだ道の先
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その前に。自分の気持ちを伝える前に言わなければいけない事がある。人生で二度目のプロポーズ。勿論その相手は両方サイラス。
家同士が決めた結婚をしたミレーユにとって、サイラスは人生で初めてプロポーズをしてくれた人。
彼からの告白に酔ってしまいそうな自分を奮い立たせる。
「私はもしかしたら……」
「ミレーユ」
言いかけた途端サイラスが、ミレーユの耳元で囁く。その言葉を聞き、驚き目を見張ったミレーユだったが、直ぐに笑顔を綻ばせた。
改めてミレーユは、サイラスの告白を受け入れる事にした。
**
離縁後すぐにサイラスとの婚約を発表するとなると、外聞があまり良ろしくないとの理由から、婚約発表は三ヶ月後とした。
その間にも何度かユージオが、ミレーユに会いにラコスト家への訪問を再開していたが、全て面会を拒否されていた。
そしてこの日、ユージオの外出先は、ラコスト家ではなかった。
サイラスに面会を求めて、公爵家の邸を訪れていた。
通された公爵家の応接間は高い天井から吊るされたシャンデリアランプ。広い窓からはふんだんに光を取り入れられた室内に、センスの良い調度品が飾られている。
食べていないのか、寝不足なのかはたまたそのどちらもか。やつれきったユージオが待つ応接室に、サイラスが現れた。
三人の王子の中でも特に美しい言われていたサイラス。長年の恋が実った彼の端正な顔立ちは、以前にも増して自信と輝きが増しているようだった。
「ようこそ、エルランジェ伯」
爽やかに笑んだサイラスだが、穏やかな表情とは対極に、その圧倒的なオーラに気圧されユージオは声を絞り出すのがやっとだった。
「ミレーユが……最近ここを頻繁に訪れていると聞きました……」
家同士が決めた結婚をしたミレーユにとって、サイラスは人生で初めてプロポーズをしてくれた人。
彼からの告白に酔ってしまいそうな自分を奮い立たせる。
「私はもしかしたら……」
「ミレーユ」
言いかけた途端サイラスが、ミレーユの耳元で囁く。その言葉を聞き、驚き目を見張ったミレーユだったが、直ぐに笑顔を綻ばせた。
改めてミレーユは、サイラスの告白を受け入れる事にした。
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離縁後すぐにサイラスとの婚約を発表するとなると、外聞があまり良ろしくないとの理由から、婚約発表は三ヶ月後とした。
その間にも何度かユージオが、ミレーユに会いにラコスト家への訪問を再開していたが、全て面会を拒否されていた。
そしてこの日、ユージオの外出先は、ラコスト家ではなかった。
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三人の王子の中でも特に美しい言われていたサイラス。長年の恋が実った彼の端正な顔立ちは、以前にも増して自信と輝きが増しているようだった。
「ようこそ、エルランジェ伯」
爽やかに笑んだサイラスだが、穏やかな表情とは対極に、その圧倒的なオーラに気圧されユージオは声を絞り出すのがやっとだった。
「ミレーユが……最近ここを頻繁に訪れていると聞きました……」
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