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3.幸せをありがとう
しおりを挟むしゅんsideーーー
『ほんとに。うるさい』
「携帯にある住所を送った。その家に住む男を落としてくれ。」
『それは分かったけど…あんた何を企んでるの?』
そう聞かれ俺は黙った。
だけど…これは大事な事だから話しておくか
そう思った俺はゆうりにあんりのことを全部説明した。
するとゆうりは電話の向こう側で泣き始める
どいつもこいつも…うるせぇな
『でも、手っ取り早くその子誘拐した方がいいんじゃない?その子が帰りたくないって言ってるって言えば警察も事情を聞いてくれるんじゃない?』
「馬鹿か。俺が犯罪者になる。親権の力って言うのはでかいんだよ。だからまずは親権を手放させないと。だからお前にして欲しいことは、あいつにまず貢げ。もちろんその分の金は俺がだす。そして、親権を手放させるんだ。惚れさせてから。」
『はぁ?じゃあその子親権はどうするのよ?』
「どのみちもう親権が必要ないぐらいの歳だろ。…お前いくつだ?」
「…今年18です」
「へぇ。俺と同い年か。じゃああと2年は親父に話をつけてみる」
『ちょ!待ってよ、赤の他人でしょ!親権移行を裁判所が認めてくれるかも危ういわよ!親戚でもなんでもないのに!』
「このこをこんなんなるまでほっといている時点で親戚がいたところでこの子は助からない!俺はどうしてでも親父にひきとらす。そのために会社を継げと言われるなら、継いでもいい。」
『…あれだけ頑なに会社つぐこと嫌がってたのに…。どうしてそこまで。』
「運命なんだ。照れくさくて言いたくないけど。俺はどうしてかはわからない。でも、どうしてもこいつを助けたいんだよ…。」
俺は自分の前髪をクシャッとつかんだ。
恥ずかしい。
『…そう。』
「だからどうにか上手くやって、親権者移行の書類にサインをさせるんだ」
『まぁ…わかったわ。頑張ってみる』
「あぁ。頼む。じゃあな」
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