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026話 遠征ですか?勇者さま。
しおりを挟む「また討伐に失敗したってよ」
都市セグラムに到着してからこの話題で持ちきりで何度も耳にした。
聞いた話を大まかに纏めると・・・
「人より大きく恐ろしい獣人の姿をしている」
「剣で刺そうが、槍で突こうが効かない」
「弓矢など飛び道具は全然効かない」
「何でも人語を話すそうだ」
・・・どれだけ無敵なんだ?と思う内容ばかりだ。
特に魔物で人間の言葉を話すとなると既に上位種の可能性『大』である。
例外はミヤの様に人間族の者とずっと暮らしていた者だけである。
と、街の住民すら知っているのに討伐しようだなんて酔狂にも程がある。
それをこの都市の領主、ヘリオスは討伐しようとしているらしいのだ。
『しようとしている』どころか何度も討伐に失敗しているらしい。
なぜこの都市へフェンが来たのか?と言えば、、
四日前にギルドから依頼され、その件で、この都市へ来たのだ。
今までのイーストノエル周辺のモンスター討伐とは難易度が違う。
依頼主も個人ではなく、都市の領主からギルドへの直接の依頼だ。
今回は日数が掛かると思われる依頼なのでミヤ、ミオン、シオンも同行させている。
お約束、、と言うか情報収集の目的も有り街に到着すると、まずは、、
夕方、、もう夜か、と言う時間なので、四人で食事を摂る事にした。
「おう、兄ちゃん旅人かい?」
食べていると、隣で飲んでいた男が酔いに任せて話し掛けて来た。
・・・うっっ、酒臭いっ、、、。
社交辞令で笑顔で会釈すると『会話を肯定した』と受け取ったのか話しが続く。
「に、しても領主の奴、いい気味だよな?」
、、、ですので『旅人』なので領主さんとは面識すら有りませんってば、、、。
「獣王、、様、様、だぜ。乾杯!!」
まあ、どこの町の領主でも住人からすれば税を貪る役人だし、酒の席で『悪口』の一つも出て来て当然と言えば当然なのだが、、。
「集めたコレクションを皆、持って行かれたんだってよ。」
コレクション?、、領主は財宝やレアアイテム収集が趣味なのか・・・
「どうせなら、いっその事、当人が獣王討伐に行ってくれないかなー。」
・・・えっと、、、それは領主に『死んで来い』って言う様なものなのでは?
「悪酔いし過ぎですよ?」、、流石に、これ以上は不味い。
酒場の中だけなら良いけど、表を巡回している衛兵にでも聞かれたら、、、。
『厄介事は御免です』 心の中で断言する。
まあまあ、となだめていると男がフェンを挟んで向こうに座っているミヤに気が付く。
「おっ!兄ちゃんのコレかい?」
、、、三人の内の誰を指して言っているのか不明だった。
しかも、、小指を立てるジェスチャーなんて今時する人居るんだ、、、。
変な所で感心した。ついでに話しを逸らすのにも成功したらしい。
「いえ、彼女じゃないですよ。」、、ハッキリとフェンは答える。
「へぇーそうなのかー。」途端に関心を失ったようだ。
仮に「彼女です。」なんて答えた日には、そこから堰を切った様に、根掘り葉掘り聞こうとするつもりだったのだろう、、、危ない、危ない。
『良かったね!ミヤ』・・・ってミヤ?、、、何だかツーンってしている。
感心を失った男だが、もう一つ気付いた様だ。
「その娘、、、もしかして三人共、獣人とか、か?」
今、三人はローブを被っている。『ねこみみローブ』だ。
『ねこみみローブ』は獣人、猫人専用の様に思われるが、、違う。
人間の『白魔法使い』や『白魔道士』などが愛用している。
特に若い女の子に人気が有り、丁度、『流行っている』のだ。
そのせいもあり、三人がローブを被っていても目立たなくて助かっていた。
「まあ、違うにしても、覚えておきな。」
「ここの領主は異常なまでの獣娘好き、、獣娘フェチだ!!」
・・・ビクッ!! 三人共に何かを感じたようで身震いした。
「厳密に言えば、『獣耳』と『尻尾』が頗る好きらしい。」
・・・ぞわぞわ、、っとミヤは毛を逆立てている。
「もう帰りましょ、フェンさま、、、」
悪寒を感じたのかミヤは涙目でフェンの袖を引き、訴えてくる。
ミオンとシオンは、、、ああ、もう眠たそうだね、、。
「あっ、もうこんな時間だね。帰らなくちゃ!」、、わざとらしく宣言する。
「おっ、そうか。それは残念だな。」
、、貴方が居なければ正直、もう少し居たのですが、、とは言わないでおく。
「じゃあ兄ちゃん、またな。領主に不幸を! 乾杯!!!」
店を出る。
・・・
・・・・
『すいません、そんな領主の依頼で問題を解決しに来たのが僕です!!』
『なんだかなー。領主、人徳無いなーっ。』
とは、口には出さず、心で言いつつ宿への帰路についた。
道々、領主の人柄について考える。
『趣味は悪くない』・・・はず。
だって僕も好きだし、、耳に尻尾は。
でも町の人からの嫌われ方が凄かったな、、、人徳的にどうなの?
・・・うーん。判らない。
まあ明日、直接会うのだから会えば何か分かるだろう。
未だに悪寒が止まらず『ぞわぞわ』している三人の方が心配だった。
次の日、朝から領主の館へ向かう、、一人でだ。
昨日の酒場での噂が真実なら、そんな人物に三人を会わせたくなかったのだ。
しばらく歩くと領主の館が目に入る、、、大きい、、。
領主の館は大きかった。
王都の王城よりは辛うじて小さいだろうか。
とは言え、一領主の館にしては豪華な造りに思えた。
正面門下へ到着すると当然ながら衛兵に声を掛けられる。
「お前さん、どなたかな?何処から来なさった?」
、、、違和感がある。
何処の誰か、と何の用で来たのかの確認は当然だ。何の違和感も無い。
、、、ただ『人』に違和感が有る。
建物や門が立派過ぎる為に、立哨している衛兵が更に貧弱に見えてしまうのだ。
「私はイーストノエルのフェン。領主様からギルドへの依頼された件で参りました。」
ギルドへの依頼と聞くと、衛兵の男は『ビクッ』っと体を震わせて言う。
「若いのに命を無駄にするとは勿体ない…悪い事は言わない、帰った方がいい…」、と。
「私の息子も報酬に釣られて参加したが…とうとう帰って来なかった。」
酒場で聞いた全滅したという討伐軍に参加したのか…。
度重なる討伐の失敗で、領主の私兵だけでは足りず、一般の民へも募集を掛けて兵を集めたのだそうだ。
その結果、まともに戦える兵士はもう残っていないとの事。
「私はギルドの依頼を受けて来たのです。何もせずに帰る訳にはいきません。」
「領主様へ『ギルドより冒険者が参っている、とお伝え下さい。」
衛兵の男が伝えに行っている間、しばらく待つ。
…不用心だよね?一人しか居ない衛兵さんが行ったら門に誰も居なくなっちゃうのに。
それ程までに人手が無いのかな…。
少し待つと男が帰って来て言う。
「領主様はすぐに面会したいとの事です。ではこちらにどうぞ。」
衛兵の男が案内する。
城内も不思議だった。
廊下が全体的に暖色系…ハッキリ言うなら桃色と言うかピンクに近い色をしている。
衛兵はもとより武官や文官の姿が全く無いのである。
代わりに数は少ないが女官は居る…しかも遭った女官全員が獣人なのだ。
街中ではほとんど見なかった獣人がこれだけ居るって事は、、、
酒場の男の話し…『領主が獣人好きでかき集めている』って言うのも本当なのだろう。
…そして信じたくはないが『獣人狩り』の話しも。
街中に居る獣人達を『治安の為だ』と拐って行くのだとか。
それは住人の所有物であってもお構い無しらしい。
・・・しかも、特に『耳』と『尻尾』が好きで、愛しているらしい。
、、、獣人の奴隷を性的な目的に使うなんて話しも本当なのかも…。
幾つもの廊下の角を曲り、幾つもの獣人のお辞儀を受けながら領主の部屋に辿り着く。
「領主様。ギルドより派遣された冒険者、フェン殿をお連れしました。」
「入れ。」
廊下と扉の中は別世界だった。
廊下に比べ、室内は…意外に質素だった。
廊下の暖色系で暖かく感じたのに対して、室内は冷徹な単色系、
青色を基調としており、視覚的に薄寒く、実際に涼しい気さえする。
その室内に領主の男、その机に続く通路の両脇に並んで頭を下げているメイド達。
・・・ここに居るメイド達も全て獣人だった。
「ギルドより派遣されました、フェンと申します。宜しくお願い致します。」
「領主のヘリオスだ。遠い所、ご苦労。」
「分かっているとは思うが、依頼内容は獣王からの奴隷達の奪還だ。」
「・・・奪還?・・・獣王の討伐ではなく?」
「そうだ!私のコレクションを取り返して来るのだ。」
、、い並ぶ獣人のメイド達がビクリと震えた。
「獣王は私の大切なコレクションを奪ったのだ…絶対に許せん!!」
コレクションとは、財宝やレアアイテムではなく、、獣人?!
、、、だから酒場の男は全部持って行かれた、ではなく、皆持って行かれたと言っていたのか、、、
でも、、、大切な?・・・この領主は獣人を大切にする人物なのだろうか?
「領主様、ギルドからの情報では獣王は『軍勢』を持っていると聞いております。」
「領主様から派兵の援助を受けられるとの事ですが、その兵士の準備はどのように?」
「残念だが・・・派兵は出来ない。」
「出来ない、とはどういう事なのでしょうか?」
「見れば解るだろう!兵士が足りない…この都市には兵士が居ないのだ。」
逆ギレだ…酒場の男が言っていた。『度重なる討伐は全て失敗し全滅した』と。
この状態では討伐以前に兵士を辞める人間だって出るだろう。
、、、そして新たに兵士になろう、なんて人間も居ないだろう。
策も無く、討伐を繰り返した結果、兵士が居なくなったのだ。
やむなく領主はギルドへ依頼したのだろう。
「それでは、どうやって獣王と戦えと…」
「それを何とか考え解決するのが冒険者だろう。金は払っているんだ!何とかしろ!」
「領主様は一体、冒険者を何だと…」
『バタッ』、、、急な物音に思わず振り返る、、
フェンが振り向くと、後方、い並んだメイド達の内の一人が倒れていた。
他のメイドは『お辞儀』の姿勢のままだ。
・・・部屋に入った時からお辞儀したままだったの?
フェンはシオンの事を思い出す。あのメイドさんも具合が悪くなっちゃったのかな?
急に領主の男が目を剥いて怒り出す。
「私に恥をかかすのか!!」
立ち上がった領主が倒れたメイドにズカズカと近付いて行く。
その間も、い並ぶメイド達は仲間が倒れたのにも関わらず、助け起こそうともしない。
・・・お辞儀の姿勢のままなのだ、、、何かおかしい・・・。
領主の男が歩き通り過ぎる度に前を通られたメイド達がビクリと身体を震わせている。
これは、、、恐れている、のか?
倒れたメイドの所に領主が着いた。
そして・・・蹴った。
『なっ、、何を・・・!?』
「早く立て! 誰が休んで良いと言った?」
領主の男は倒れたメイドを蹴り続けている。
あの時、あの店の『シオン』の姿が甦る…。
「止めろ!!」、、フェンは思わず叫んでいた。
「止めろ、だと?」
「先程の『大切な獣人』が奪われた、という話しは嘘だったのですか?」
「嘘なものか! 獣王は私の獣人を奪ったのだ!!」
「違います、領主は獣人を『大切だ』と…」
「大切?…ああ、大切だとも! 人間では『奴隷』として『使う』と問題になるからな。」
「獣人は大切だ。便利に使える『物』としてな!」
沸々と怒りがこみ上げてくる。
この領主の中では『大切』や『好き』というのは『便利』で『都合が良い』のと同義語なのだ。
領主の男は未だに蹴られる痛みに耐え、起き上がれずにいるメイドに対して、冷たい言葉を投げ掛ける。
「お前の存在価値は何だ!従えないなら生きる価値もない! 立て!」
痛みに耐えながらヨロヨロと立ち上がるメイド。
「何だ!その様は!」
「止めろ!」
今度は殴ろうとする領主にフェンは黙ってはいられなかった。
「これ以上、獣人を、その人を傷付けるなら私は今回の依頼はお受け出来ません。」
「返答はいかに!!」
「・・・・。」
領主の男も背に腹は代えられないのだろう。
「ちっ!役立たずがっ!」
吐き捨てると領主の机に戻る。
「では、依頼を受けて戴けるのですな。」
「受けます。が、メイド達に意味の無い暴力を振るわないと約束して下さい。」
「それとこれとは別な話しでは?…我が家の内情には口出ししないで頂きたい。」
…残念だが今の世間では『躾だ』と言われればそれまでな話しなのだ。
「依頼は明日、行動に移します。」
「領主にはくれぐれも暴力を控えて戴ける事を希望します。」
それだけ告げると領主の館を直ぐに出る…領主の顔を見るのが苦痛に思えたのだ。
・・・ミヤ達を連れて来なくて良かった、、、。
自分と同じ人間が獣人達に対してしている事なのだ。
いくらフェン個人が『許せない』と思っても、どうにも出来ない現実、、。
、、、それは認めている、容認しているのと同じだ。
ミヤは勿論、ミオンやシオンは、あんなシーンは耐えられないだろう。
・・・と言うか、もう見せたくないのだ。今まで死の危険に晒されて来て、助かった今でさえも、実は一歩外へ出れば非道い現実が待っている…なんて可哀想過ぎる。
綺麗事だ、と言われても構わない。
出来る事なら『綺麗な物』だけ見て暮らして欲しいと思う。
宿屋へ歩きながら考える…獣人達を救い出して、、?
ミオンやシオンに『見せたくない』と思う様な領主に引き渡すのか?
・・・それは『救った』事になるのだろうか?
クロスシティーに現れた獣王軍を名乗る集団は、獣人には一切、手出ししなかった。
敵対したフェンの仲間であるミオンでさえ治療に助力してくれた。
ここの領主より、よほど獣人を『大切』にしてくれている様に思える。
…ただ、連れ去った後、獣人がどうなったのかは誰も知らないのである。
実は『もっと非道い扱いを受けている』可能性だって無くは無いのである。
…だからフェンは今回の依頼を受けたのだ。
『あの店』に居た獣人達…フェンが助けられなかった者達が、もし更に非道い扱いを受けていたら、と考えたら黙って居られなかった。
・・・真実を確かめる。
そして、、、
そして、、、どうする?
もし、獣人達が大切に保護されていたら?
奪い返して領主へ…それは『救った』とは言えない。
救うどころか、地獄へ落とすのと同じだろう。
勇者として受けた以上、依頼を投げ出す訳にはいかないが、場合によっては『討伐失敗』という事にしても良いだろう。
勇者の名に傷を付けるかもだが、苦しむ獣人を増やすよりは良いだろう。
フェンは宿屋へ着く。
「お帰りにゃ、フェンさま。」
「「お帰りなさい、ご主人様。」」
いつもの『笑顔』と『お帰りなさい』だが、今日は特別に嬉しかった。
「みんな、だだいま。」
「ちゃんとお留守番出来たかな?」
「はいにゃ、問題は『退屈だった』事だけにゃ。」
「ごめん、ごめん。…で、なんだけど、明日も仕事だから、もう1日我慢してね。」
「えーっ。ミヤはフェンさまと一緒に行くにゃ!」
「また、あの女が出て来るにゃ!許さないにゃ!」
あの女?・・・ああ!ミオンを助けた時の女戦士さんの事だよね?
、、僕に『自害しろ』って言ったのをミヤ、、まだ許せないんだね、、、
・・・でも今回は連れて行きたくない。
「いや、明日はミヤはミオンとシオンの面倒を見てあげてね。」
「明日は宿屋に居なくても町へ見物や買い物に行っても良いからね。」
「・・・買い物!!」
シオンが目をキラキラさせて期待の眼差しで見て来る。
前回ミオンと洋服を選ぶのが、そんなに楽しかったのかな?
「そうだよ、シオン。何か欲しい物が有るかお店を巡っておいでよ。」
「そして何か美味しい食べ物でも食べておいで。」
シオンは期待でもうフリフリと『しっぽ』が止まらなくなっている。
「で、でもにゃ…」
ミヤは納得出来ないみたいだけど・・・やっぱり連れて行きたくない。
「ミヤが二人を見ててくれるから安心して僕も依頼に集中出来るんだよ?」
「ミオンもシオンの事、お願いね。」
「はい、ご主人様。」
「分かったにゃ…。」
ミオンに釣られてミヤも返事をしてくれた。
次の日は早く起きて準備を整える。
刀を確認する・・・「よし!」
フェンがイーストノエルの家に帰ってしばらくしてから王都から使いが来たのだ。
王都での一件で勇者を騙る偽者が『勇者の証』として持っていた剣の鑑定が済んだとの事だった。
結果から言えば『本物』だった。
…ただし、魔王を倒した時に使っていた剣ではなく、冒険途中で使用していた剣らしい。
伝説の剣でなくとも、勇者が実際に使っていたのだから間違いなく『勇者の剣』なのだ。
伝説の剣、ともなれば厳重に保管しなければ、となる所だが、複数有る『勇者が使用していた剣』の一本に過ぎない事から行方不明の勇者の代理であるフェンに渡そうという事になったのだそうだ。
しかし、実際に『 良い剣 』だった。
種類は『 刀 』と呼ばれる種類で、中でも業物と呼ばれる銘刀だった。
今までフェンが使用していた剣とは比べるのが恥ずかしい程に、だ。
準備が終わるとミヤ達に注意をしておく。
注意なんてしなくても大丈夫なのは分かっているが、一応注意する事で油断を無くす為だ。
「じゃあ皆、行って来るよ。」
「お出掛けしても、あまり目立たない様にね。」
「あと、あまり長い時間は駄目だからね。」
「はい、フェンさま。気を付けてにゃ。」
「「行ってらっしゃい、ご主人様。」」
「うん。行って来るよ!」
この時、フェンは気付かなかった。
・・・何時も一緒に居るからこそ失念していたのだ。
ミヤやミオン、シオン達が非常に『 可愛い 』事に。
いくら獣人が珍しくない都市だと言っても三人が街に出れば否応なしに目立ってしまう。
そんな事は分かりきっているはずなのに、、、
常に一緒に居るからこそ気付けなかったのだ。
そう。その魅力に、、、その危険さ、、危うさに、、、
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