半年と永遠

谷地都

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実感 嗅覚

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彼女との生活はふた月目を迎えた。僕は次は彼女の嗅覚を奪うようだ。僕は彼女と色々な花やハーブを集めた。そして香りを楽しんだ。僕はミントの香りが好きだと言った。彼女も『私もこの香りが好き』と言った。終わりの頃には嗅覚はもう失われていただろう。それでも彼女はミントを置き続けた。そしてあの好きな笑顔を浮かべた。やはり綺麗だったが僕の胸は苦しくなった。
 ふた月目が終わる頃、彼女は歩けなくなっていた。
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