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ラグホワはマルチエンディング形式を採用しており、エンディング種類は次の通りである。
全ての問題を解決し攻略対象と結ばれるハッピーエンド。
友情に留まる絆エンド。
誰とも結ばれないノーマルエンドに対象がライバルと結ばれる失恋エンド。
それからライバルと仲良くなる親友エンドといくつかのバッドエンド。
──そして魔族の計画が実現してしまう終末エンドだ。
終末エンドは一応バッドエンドとして分類されているものの、その内容は登場人物主人公以外全員死亡という残酷なルートである。
これはミーティアが攻略対象の誰とも恋愛フラグを立てられず、全キャラクターの好感度・友情度ともに一定数を満たしていない状態でストーリー第二部の中盤を迎え、第三部にてミーティアが魔王サターンと出会うという条件が揃うことで発生する。
ミーティアはサターンに洗脳されてしまい、終末計画に加担してルインヴィル王国崩壊に手を貸してしまう。
ステラがこの終末エンドルートを繰り返しているということに気づいたのが前回、五回目のことだ。
レグルスの遺体を前にしてのことだった。
ステラが経験してきたこれまでの五回の人生において、記憶が確かであればミーティアは必ず攻略対象の一人と交流しようとしているものの、恋愛フラグを立てようとしているとは思えない行動ばかりを取ってきた。
どの回でも第二部中盤で起こる攻略対象とのキスイベントが起きなかったのだ。しっかりと対象の好感度を上げ、必要な選択肢も回収してさえいれば、その時期に王都で開催される月花の祭りに二人で出かけるはずなのに。
このイベントを起こし、あとは選択肢や行動、好感度上昇を一定以上にすることを誤らなければハッピーエンドに到達できる。
だが、ステラの記憶では祭りに参加していたのは攻略対象とそのお相手たちだけで、ミーティアの姿は見られなかった。勿論、レグルスの相手はステラだ。
そして、この六回目でもまたミーティアが不在の状態で月花の祭りを終えてしまった。
今までの五回と同じように。
そこでようやくステラは、この世界が終末エンドを繰り返す世界線であるかも知れないという考えに至ったのだった。
(どうしましょう……このままではまた終末エンドを辿ってしまうかもしれないわ……!)
故にステラは頭を抱えた。
これまで終末エンドを回避するために何もしてこなかった訳ではない。
どうやら今回のミーティアはレグルスとのルートに入ろうとしているよう(に見えた)だったので、彼がまたあんな惨い姿になるくらいなら──と断腸の思いで陰ながら協力をしてきた。
ステラにとってレグルスは長年想いを寄せていた男の子、かつ、前世の自分にとってレグルスは「最推し」なのだ。腐女子か夢女子かと言われれば後者で、レグルスをお相手にした二次創作の数々を夜な夜な読み込んでいたくらいである。
少しずつ思い出してきた前世の記憶にも、彼と初めて出会った時の衝撃がはっきりと刻まれていた。
彼の幸せのためならばと、切ない思いは胸の奥に押し込み涙を飲んだというのに。
全ての問題を解決し攻略対象と結ばれるハッピーエンド。
友情に留まる絆エンド。
誰とも結ばれないノーマルエンドに対象がライバルと結ばれる失恋エンド。
それからライバルと仲良くなる親友エンドといくつかのバッドエンド。
──そして魔族の計画が実現してしまう終末エンドだ。
終末エンドは一応バッドエンドとして分類されているものの、その内容は登場人物主人公以外全員死亡という残酷なルートである。
これはミーティアが攻略対象の誰とも恋愛フラグを立てられず、全キャラクターの好感度・友情度ともに一定数を満たしていない状態でストーリー第二部の中盤を迎え、第三部にてミーティアが魔王サターンと出会うという条件が揃うことで発生する。
ミーティアはサターンに洗脳されてしまい、終末計画に加担してルインヴィル王国崩壊に手を貸してしまう。
ステラがこの終末エンドルートを繰り返しているということに気づいたのが前回、五回目のことだ。
レグルスの遺体を前にしてのことだった。
ステラが経験してきたこれまでの五回の人生において、記憶が確かであればミーティアは必ず攻略対象の一人と交流しようとしているものの、恋愛フラグを立てようとしているとは思えない行動ばかりを取ってきた。
どの回でも第二部中盤で起こる攻略対象とのキスイベントが起きなかったのだ。しっかりと対象の好感度を上げ、必要な選択肢も回収してさえいれば、その時期に王都で開催される月花の祭りに二人で出かけるはずなのに。
このイベントを起こし、あとは選択肢や行動、好感度上昇を一定以上にすることを誤らなければハッピーエンドに到達できる。
だが、ステラの記憶では祭りに参加していたのは攻略対象とそのお相手たちだけで、ミーティアの姿は見られなかった。勿論、レグルスの相手はステラだ。
そして、この六回目でもまたミーティアが不在の状態で月花の祭りを終えてしまった。
今までの五回と同じように。
そこでようやくステラは、この世界が終末エンドを繰り返す世界線であるかも知れないという考えに至ったのだった。
(どうしましょう……このままではまた終末エンドを辿ってしまうかもしれないわ……!)
故にステラは頭を抱えた。
これまで終末エンドを回避するために何もしてこなかった訳ではない。
どうやら今回のミーティアはレグルスとのルートに入ろうとしているよう(に見えた)だったので、彼がまたあんな惨い姿になるくらいなら──と断腸の思いで陰ながら協力をしてきた。
ステラにとってレグルスは長年想いを寄せていた男の子、かつ、前世の自分にとってレグルスは「最推し」なのだ。腐女子か夢女子かと言われれば後者で、レグルスをお相手にした二次創作の数々を夜な夜な読み込んでいたくらいである。
少しずつ思い出してきた前世の記憶にも、彼と初めて出会った時の衝撃がはっきりと刻まれていた。
彼の幸せのためならばと、切ない思いは胸の奥に押し込み涙を飲んだというのに。
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