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まずは第一関門クリアだ。
心の内でひっそりと安堵してからステラは彼を見下ろした。
「えっと……ステラ?」
「はい、なんでしょう? レグルス様」
「これは一体どういうことかな?」
「私は、あなたを抱くために参ったのです。レグルス様」
「僕が君を抱くのではなく、君が僕を抱くんだ?」
ステラが本気であることが伝わったのだろう。ガーネットのような赤い瞳に苦笑が浮かぶ。
きっとステラがレグルスを組み敷いている状態にあるからだ。
自室に帰ってきたレグルスが上着を脱いでいるところを背後から襲い、ベッドの上へ押し倒した。それから持ってきたロープ代わりのリボンで両手を拘束したのだ。我ながらなかなかと思える手際の良さで。
本当はこんなことはいけないと重々承知している。だって相手はこの国の第一王子だ。
だがステラには心に決めたことがあった。そのために、レグルスの私室に忍び込んだのである。部屋には当然鍵が掛かっていたが、幼馴染特権でとっくの昔に合鍵は入手済だ。
「君ならいつでも来ていいよとは言ったけれど、まさかこんなことをされるとは思ってなかったなぁ」
「……一度きりの人生ですから、後悔はしたくないと思いましたの」
上から降り注ぐライトが彼のサファイアブルーの髪を煌めかせる。
すっと通った鼻筋に、美しい曲線を描いた二重の目。国一番の美男子と言われるレグルスを前にして、緊張がステラを強張らせた。
でも、もう想いは止められないし、引き返せもしない。
──もう後悔を抱えたまま死ぬのはごめんだ。
例えこの世界がゲームの世界であろうと何度時間を繰り返そうとも、ステラがステラとして過ごす時間は一度きり。
だから、また死によって彼と分かたれることになる前に。
──また終末エンドがやって来る前にどうしても彼と結ばれたかった。
心の内でひっそりと安堵してからステラは彼を見下ろした。
「えっと……ステラ?」
「はい、なんでしょう? レグルス様」
「これは一体どういうことかな?」
「私は、あなたを抱くために参ったのです。レグルス様」
「僕が君を抱くのではなく、君が僕を抱くんだ?」
ステラが本気であることが伝わったのだろう。ガーネットのような赤い瞳に苦笑が浮かぶ。
きっとステラがレグルスを組み敷いている状態にあるからだ。
自室に帰ってきたレグルスが上着を脱いでいるところを背後から襲い、ベッドの上へ押し倒した。それから持ってきたロープ代わりのリボンで両手を拘束したのだ。我ながらなかなかと思える手際の良さで。
本当はこんなことはいけないと重々承知している。だって相手はこの国の第一王子だ。
だがステラには心に決めたことがあった。そのために、レグルスの私室に忍び込んだのである。部屋には当然鍵が掛かっていたが、幼馴染特権でとっくの昔に合鍵は入手済だ。
「君ならいつでも来ていいよとは言ったけれど、まさかこんなことをされるとは思ってなかったなぁ」
「……一度きりの人生ですから、後悔はしたくないと思いましたの」
上から降り注ぐライトが彼のサファイアブルーの髪を煌めかせる。
すっと通った鼻筋に、美しい曲線を描いた二重の目。国一番の美男子と言われるレグルスを前にして、緊張がステラを強張らせた。
でも、もう想いは止められないし、引き返せもしない。
──もう後悔を抱えたまま死ぬのはごめんだ。
例えこの世界がゲームの世界であろうと何度時間を繰り返そうとも、ステラがステラとして過ごす時間は一度きり。
だから、また死によって彼と分かたれることになる前に。
──また終末エンドがやって来る前にどうしても彼と結ばれたかった。
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