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覚悟するのはきみだ ③
しおりを挟む白濁が、さまざまな液体でぐっしょりと湿っていた秘所をさらに濡らす。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
まだ硬さを保った陰茎を何度かしごいて最後まで絞り出すと、クリストフは粘液をまとったその指でまた蜜口を広げはじめた。
指は最初よりも楽に、奥へ奥へと侵入する。
「んっ、大丈夫です。痛くない……」
「指を増やすぞ」
「はい」
二本目はさすがにきついけれど、クリストフはじっくりと中をほぐしてくれた。
内側の柔壁を軽く刺激しながら、ゆっくりと指を抜き差しする。
指が二本から三本に増える間に、クリストフがもう敏感になりすぎている芯芽をいじるものだから、わたしは何度もいってしまった。
クリストフももう一回、わたしの太ももにこすりつけて精を吐き出す。
そんな状況で、ふたりの下腹部はもうドロドロだ。
「そろそろ……いいか?」
「……はい」
わたしは目をつぶった。
さっきまで彼の指が入っていたところに、熱い切っ先があてがわれる。
クリストフが腰を進めると、ものすごい圧力がかかった。
「あっ、ん、んん」
「大丈夫か?」
「はい。圧迫感がすごいけど……」
子どものころ、あんずをひと口で食べようとして、口が裂けそうになったことがある。もちろん今はやらないけど。当時はお転婆な少女だったのだ。
あのときみたいに、物理的に無理なかんじがする。
それでも果物と男性器はやっぱり違うらしい。クリストフのそれは蜜口を押し広げながら、ぐっぐっと入ってくる。
「んっ……あん、ちょっと苦しい……」
「ミルドレッド、今が一番太いところだ。止めると余計つらいと思う。少しピッチを上げるぞ」
頬に冷たいものを感じて目を開けると、クリストフの顔から汗がしたたり落ちている。
眉間にしわを寄せて、必死に耐えているような表情を見ていると、愛しさが込み上げた。
「クリストフさま、口づけをください」
「ん?」
「そうしたら、がんばれる気がする」
怖い顔をしたクリストフが、上半身を折り曲げて口づけてくれる。
唇をふれ合わせるだけの子どもみたいな口づけだったけど、心がほっこりあたたかくなった。
その瞬間、クリストフがぐいっと腰を進めた。
「あ……っ」
まるで太い杭で貫かれたような衝撃に息を呑む。
痛みと苦しさ。そして、体内が異物でいっぱいになっているような、経験したことのない違和感。
「ミルドレッド、入ったぞ」
苦しかった。けれど、彼の声に涙が込み上げてきた。
快感までは行かない。でも、幸せだ。
やっとひとつになれたんだ。ずっとずっと憧れてきた人と。初恋の騎士さまと。
胸がいっぱいになって、わたしは涙声でつぶやいた。
「……クリストフさま、大好き」
「俺もきみを愛している」
「あい……してる?」
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