白い結婚なんてお断りですわ! DT騎士団長様の秘密の執愛

月夜野繭

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旦那さま、やっぱりお覚悟ください ④

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「ミルドレッド!?」
「ちょっとまだ入らなさそうなので、まずは、この大きさに慣れる練習をしますね」
「は? 練習?」

 ピクピクと震える彼の幹をそっと握る。
 一歩前に出て、そこに自分の割れ目をあててみた。

「あんっ」
「ぐっ」

 クリストフ自身が熱くて、わたしの体もかっと熱を持つ。
 硬くて熱い、男の象徴。わたしを求めて脈打つ、彼の欲望。
 そのわかりやすい欲情がうれしくて、最初は怖いと思った屹立が愛しくてたまらなくなる。

「ん……っ」

 わたしはぬかるんできた秘所を彼にこすりつけた。
 わずかに腰を動かすと、今まで感じたことのないような痺れが体を駆け抜ける。

「あっ、やぁん、あぁぁんっ」

 濡れた襞とその上にある小さな突起が、彼の肉の幹に吸いつく。

(違う。吸いついてるんじゃない。わたしが押しつけてるんだわ)

 あまりの刺激に彼から離れられなくなってしまった。
 上から下へ、下から上へと、ゆっくりと動くと、そこがどんどん濡れて滑りがよくなる。

「あっ、あぁっ、すごい、気持ちいいっ」

 初めての快感だった。
 上下に動かしていた腰を左右に揺らしてみると、さらに痺れが増す。
 わたしは夢中になって、秘所を彼の欲望にこすりつけていた。

「は……ぁ……んん……」

 そのとき、大きな手のひらがわたしの腰をつかんだ。

「クリストフさま?」
「もう、だめだ。我慢できない」

 クリストフが急に腰を突き上げた。

「えっ!? あ……や、あぁ、やあぁぁん!」

 彼は繰り返し腰を上下させる。その激しい動きから生まれる強い快感を受け止めきれない。
 それまで自分のペースで悦びを追っていたのが、彼の律動に翻弄される。

「あっ、あっ、やっ、あ、あぁぁっ」
「ミルドレッド、好きだ」
「あんっ、わたしも好き、好きです……や、あ、あぁぁぁぁんっ」
「くぅっ」

 股間が濡れた感触があって、見下ろすと彼の先端から白濁した液体があふれている。

「え……?」

 クリストフがさらに二、三回腰を動かすと、白濁は一気に噴き出した。

「これが……子種なの?」

 熱い液体がわたしと彼のおなかを濡らしていく。
 寝衣の胸の部分に飛んだそれを舐めてみると、おいしいものではなかった。少し苦くて生臭い。

「ミルドレッド、そんなものを舐めてはいけない」

 クリストフが慌ててわたしの手をつかんだ。
 そして上衣を脱ぐと、それで白濁を浴びてしまったふたりの素肌をふいた。

「寝衣も汚れてしまったな」
「はい。でも、よかった」
「よかった?」
「クリストフさまがわたしの体で感じてくれて」
「く……っ」

 なぜかクリストフが歯を食いしばる。

「ミルドレッド、これ以上煽らないでくれ。そんなに挑発されたら、俺は――」
「挑発なんてしていませんけど……それでわたしに夢中になってくれたらうれしいです」

 次の瞬間、足の間に硬いものが現れた。
 射精してくったりしていた彼の男性器が、またムクムクと膨張したのだ。

「クリストフ……さま?」

 見上げると、深い緑色の瞳が獣のように鋭く輝いていた。

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