俺の嫁が普通じゃない

早乙女 鰹

文字の大きさ
上 下
17 / 24

第16話 子供の日が普通じゃない その3

しおりを挟む
 愛菜さんとの会話を終えると遠くでちらちらとこちらを見てくる女性がいる、こちらというか嫁をがっつりみている気がするが。
 桃色の髪をした白銀の騎士、しっかりしているのかわからないが、髪が妙な所で猫耳の様にはねている。
 
 嫁も見られている事に気が付いたのかその方の所に歩み寄る。

「エミール!久しぶり~そっちはどう?こっちはばっちりよ」
「あやか...まさかほんとに懇親会にくるとは思わなかったわよ...毎年来なかったくせに...」
「こっちは仕事で忙しいの!そっちと違ってメイドもいないし子育てだってあるんだから」

 初っ端から世間話を始める二人、中々に顔見知りなようだ。
 今の話から察するに毎年子供の日には懇親会が開かれている様だ、去年までは、都会で暮らしていたので忙しかったと言えば忙しかった。

「それで最近あっちの方はどうなの?」

 嫁が変な方に話を持っていこうとするので俺はそれとなく席を外す。

「私の方は...週1くらい...あやかは?」
「うぅ...結構ご無沙汰...」

 要らぬ会話が耳に入りなんとも言えない恥ずかしい気持ちになる。
 嫁はいつまでも若いままだが、俺は順調に歳をとってきている...そりゃあ精力だって衰える...そもそも...元から俺は好きな方じゃなかった...最初だって嫁が...

 過去の回想が頭に過りそれを打ち消す。
 そんな事をしていると、一人の女の子が大きめのペロペロキャンディーをもってこちらにやって来た。
 だが、残念な事に、ペロペロキャンディーには白い羽毛がびっしりとついており、とてもではないが食べれた物じゃない...。

「おじさんママとちりあい?」
「ん?ママ?あぁこの子はさっきの人の確か...エミールさんだ」
「うんママ!わたちエルマ!」
「エルマちゃんか~ほらあそこにいる黒髪の女の子いるでしょあの二人のお父さんだよ。これからよろしくね」

 由衣と真衣が遊んでいる方向を指差し二人を紹介した。
 おっと快の紹介を忘れていた。

「そうだ、この子は快。まだ、喋れないけどよろしくね」
「う~」
「カイくん!よろちく!」

 エルマちゃんは母親の特徴を強く受け継いでいるのかエミールさんに似ている。
 由衣と真衣の所に遊びに行こうとしているのかキャンディーをもって走りだす。
 そして...激しく転倒...その先にはキャンディーに初めからついていた羽毛の持ち主と思われる女性が立っていた。
 それにしても...この人の豊満な胸...どう考えても普通じゃない...でかい....
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

主役の聖女は死にました

F.conoe
ファンタジー
聖女と一緒に召喚された私。私は聖女じゃないのに、聖女とされた。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

学園長からのお話です

ラララキヲ
ファンタジー
 学園長の声が学園に響く。 『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』  昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。  学園長の話はまだまだ続く…… ◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない) ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げています。

処理中です...