俺の嫁が普通じゃない

早乙女 鰹

文字の大きさ
上 下
3 / 24

第2話 移動中も普通じゃない

しおりを挟む
 車での移動、都心から田舎まではかなり時間が掛かる。
 3時間程高速道路を走ったがようやく折り返し地点といったところだ。
 時刻は昼、そろそろ子供がお腹空いたと言い出す頃だろう。

「ママ~お腹空いた~」
「じゃあそろそろ休憩にしましょうか」

 最寄りのサービスエリアは、なんと公園付きのエリア出ったのだ。
 車のダッシュボードからブルーシートを取り出し、芝生でピクニックだ。
 喜びからか走り出すユイとマイを追いかける。周りに人は居ないので、迷惑をかける事はないと思うが、何かあってからでは遅い。

「弁当買ってきたのか?」
「ううん、作って来た」
「え、そんな時間あったか...?」
「危ない!!」

 そんな時だった。
 マイが足を引っ掛けて転びそうになるのだ、声は出るが流石に間に合わない...。
 と...思われた...だが、現実は違う。
 俺の後ろに居たはずの嫁はいつの間にかマイを抱えており、マイは泣き出す事無く救出される...あれ?
 まぁ今は嫁の異常さよりも、マイの無事を喜ぶとしよう。

「大丈夫か?」
「うん!ママすごい!!」
「せっかくのお出かけだから嫌な思い出にはしたくないもんね」

 マイを救い出したスピードも異常だが、さらに異常なのは片手で快を抱えていることだ、左腕で快を抱きかかえながら、超スピードで移動して転ぶ寸前のマイを救った....。やっぱり普通じゃないよな...。

 怪我も回避し芝生の上にブルーシートを広げた後、嫁が手作りの弁当を広げる。
 いつもより気合が入ってる料理の数々に俺も娘も大興奮だ。ん?今どこから出した?

「ママがんばっちゃった(*´ω`)」
「ママすご~い!」「おいしそう!!」
「豪華だなぁ」

 こういう何事にも用意周到な嫁の事を俺は尊敬している。どこから出したか問い詰めたい所だが...。
 娘たちが早く食べたそうに俺に視線を送ってくるので早々に手を合わせる。

「じゃあ、頂きます!」
『いただきます!!』

 嫁の料理はおいしい。
 快が食べるという事もあり、味は若干薄めだが、それでも、食べやすい味付けがなされている。
 流石俺の嫁だ。なんて満足気に俺が食べ進めていると視線を向けられる。

「どう?美味しい?」
「あぁ美味しいよ」
「よかった(*´ω`)」

 満面の笑みを浮かべる嫁をかわいく思う。
 歳をとってないと思うのは俺だけだろうか...。
 37歳で同い年なはずなのにいつまでも若い嫁を羨ましく思う、嫁は成長が遅くまだ20代なんじゃないだろうか、そう思ってしまうほど嫁はいつまでも若いのだ。

 やっぱり...俺の嫁は普通じゃない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

処理中です...