42 / 62
アイテムボックスで魔王城蹂躙偏
魔王城到着………そして
しおりを挟む
結論から言うとトゥルーレッドドラゴンは死んで俺のアイテムボックスに収納された。
「………………………………………………………………………………………………………………………は?」
レヴが随分と溜めてから発した言葉。それ以外に言えるセリフは無かった。レヴは目を大きく見開いて、口も大きく開けたまま空を見上げ、放心状態になっている。
「これが、俺の力だ」
俺はもう一度言う。が。
「………………………………へ?」
レヴもまたマヌケ面して何が何だかわからないような声を上げる。いや、実際に理解出来ていないのだろう。
(さて、一旦ギルドに帰ろうかな。ん? そう言えば、たしかこの辺は……)
と、思ったが一度レヴに確認しておきたい事ができた。
「レヴ、魔王城はここから近いんだっけか? 方向はどっちだ?」
「え? あっちよ。ここから近い訳じゃ無いけど。山脈は3つか4つくらい越えて大きな川も渡んなきゃ行けないけど。って、もしかして!」
レヴは俺が魔王城の場所を知る理由を深く考えずに淡々と応え、その後、その意味を理解したのか慌てふためきだしたが、俺はレヴをアイテムボックスに収納した。
(向こうか。山4つくらい越えた先……ね。思ってたより遠いけどアイテムボックスがあれば日が暮れる前に行って帰って来れるかな)
俺はレヴが指差した方角を見つめながら思考する。
そして俺はアイテムボックスで今いる位置より更に高く飛び上がり、地上が見渡せる程の高度まで上る。
(やっぱ、この高さはさすがに風も強いし、何より寒いな。酸素が薄いからこのままだと高山病になるかもしれんし、とっとと行こう。)
俺は山脈3つ、4つアイテムボックスで高度を下げながら飛び越えて行く。川……というか海にしか見えない程、川幅が広い川もアイテムボックスで飛んで行く。
川を飛んで渡っている最中、高度を下げすぎたのか水面から俺に向かって何かが飛んで来る。
--バチバチィ!
いつもの如く、俺はアイテムボックスで弾き返す。弾いた何かは水面に押し戻され、50メーター程の水柱がドデカい着水音と共に跳ね上がった。俺は少し高度を上げて先のように何かが飛んで来ることが無いようにする。
「うわ。何だったんだ? 今のは。それより、アイテムボックスに収納されずに弾いたということは物ではないな。生物か魔法攻撃か………」
俺は物であればそのまま収納するつもりでアイテムボックスを展開した。だが、そうではなかった。俺は次が来ても余裕で回避出来るよう高度を上げる。
そして高度を一定以上上げてからは特に何事も無く『城』の上空まで到達した。この『城』が『魔王城』なのか、そうでないのかがわからないため、レヴを取り出す。
「マスター! 魔王様を攻撃するのはやめた方が………--」
「レヴ、あれは何だかわかるか?」
俺はレヴのセリフを無視して『城』を指差して聞いてみる。レヴは俺の指の延長線上を見て驚き動揺する。
「!? ま、魔王じょ………。ま、ままま魔王城じゃないわ! あれはー。えぇーと。アハ、アハハハハ……ハ」
「………そうか」
レヴは誤魔化そうとし、俺は真顔で受け答えをする。俺は魔王城に手をかざし、アイテムボックスを……-。
「………………………………………………………………………………………………………………………は?」
レヴが随分と溜めてから発した言葉。それ以外に言えるセリフは無かった。レヴは目を大きく見開いて、口も大きく開けたまま空を見上げ、放心状態になっている。
「これが、俺の力だ」
俺はもう一度言う。が。
「………………………………へ?」
レヴもまたマヌケ面して何が何だかわからないような声を上げる。いや、実際に理解出来ていないのだろう。
(さて、一旦ギルドに帰ろうかな。ん? そう言えば、たしかこの辺は……)
と、思ったが一度レヴに確認しておきたい事ができた。
「レヴ、魔王城はここから近いんだっけか? 方向はどっちだ?」
「え? あっちよ。ここから近い訳じゃ無いけど。山脈は3つか4つくらい越えて大きな川も渡んなきゃ行けないけど。って、もしかして!」
レヴは俺が魔王城の場所を知る理由を深く考えずに淡々と応え、その後、その意味を理解したのか慌てふためきだしたが、俺はレヴをアイテムボックスに収納した。
(向こうか。山4つくらい越えた先……ね。思ってたより遠いけどアイテムボックスがあれば日が暮れる前に行って帰って来れるかな)
俺はレヴが指差した方角を見つめながら思考する。
そして俺はアイテムボックスで今いる位置より更に高く飛び上がり、地上が見渡せる程の高度まで上る。
(やっぱ、この高さはさすがに風も強いし、何より寒いな。酸素が薄いからこのままだと高山病になるかもしれんし、とっとと行こう。)
俺は山脈3つ、4つアイテムボックスで高度を下げながら飛び越えて行く。川……というか海にしか見えない程、川幅が広い川もアイテムボックスで飛んで行く。
川を飛んで渡っている最中、高度を下げすぎたのか水面から俺に向かって何かが飛んで来る。
--バチバチィ!
いつもの如く、俺はアイテムボックスで弾き返す。弾いた何かは水面に押し戻され、50メーター程の水柱がドデカい着水音と共に跳ね上がった。俺は少し高度を上げて先のように何かが飛んで来ることが無いようにする。
「うわ。何だったんだ? 今のは。それより、アイテムボックスに収納されずに弾いたということは物ではないな。生物か魔法攻撃か………」
俺は物であればそのまま収納するつもりでアイテムボックスを展開した。だが、そうではなかった。俺は次が来ても余裕で回避出来るよう高度を上げる。
そして高度を一定以上上げてからは特に何事も無く『城』の上空まで到達した。この『城』が『魔王城』なのか、そうでないのかがわからないため、レヴを取り出す。
「マスター! 魔王様を攻撃するのはやめた方が………--」
「レヴ、あれは何だかわかるか?」
俺はレヴのセリフを無視して『城』を指差して聞いてみる。レヴは俺の指の延長線上を見て驚き動揺する。
「!? ま、魔王じょ………。ま、ままま魔王城じゃないわ! あれはー。えぇーと。アハ、アハハハハ……ハ」
「………そうか」
レヴは誤魔化そうとし、俺は真顔で受け答えをする。俺は魔王城に手をかざし、アイテムボックスを……-。
1
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説

友人Aの俺は女主人公を助けたらハーレムを築いていた
山田空
ファンタジー
友人Aに転生した俺は筋肉で全てを凌駕し鬱ゲー世界をぶち壊す
絶対に報われない鬱ゲーというキャッチコピーで売り出されていたゲームを買った俺はそのゲームの主人公に惚れてしまう。
ゲームの女主人公が報われてほしいそう思う。
だがもちろん報われることはなく友人は死ぬし助けてくれて恋人になったやつに裏切られていじめを受ける。
そしてようやく努力が報われたかと思ったら最後は主人公が車にひかれて死ぬ。
……1ミリも報われてねえどころかゲームをする前の方が報われてたんじゃ。
そう考えてしまうほど報われない鬱ゲーの友人キャラに俺は転生してしまった。
俺が転生した山田啓介は第1章のラストで殺される不幸の始まりとされるキャラクターだ。
最初はまだ楽しそうな雰囲気があったが山田啓介が死んだことで雰囲気が変わり鬱ゲーらしくなる。
そんな友人Aに転生した俺は半年を筋トレに費やす。
俺は女主人公を影で助ける。
そしたらいつのまにか俺の周りにはハーレムが築かれていて

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

劣等冒険者の成り上がり無双~現代アイテムで世界を極める~
絢乃
ファンタジー
F級冒険者のルシアスは無能なのでPTを追放されてしまう。
彼は冒険者を引退しようか悩む。
そんな時、ルシアスは道端に落ちていた謎のアイテム拾った。
これがとんでもない能力を秘めたチートアイテムだったため、彼の人生は一変することになる。
これは、別の世界に存在するアイテム(アサルトライフル、洗濯乾燥機、DVDなど)に感動し、駆使しながら成り上がる青年の物語。
努力だけでは届かぬ絶対的な才能の差を、チートアイテムで覆す!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる