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アイテムボックスで魔王城蹂躙偏
とても平和な魔王城③
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「あいてて…。」
まったく暴力的なメイドがいたもんだ。主人を優しく起こせるメイドはいないもんか。
そんなことを考えているとルビが怖い笑顔で近寄ってくる。毎日優しく起こしてくれるメイドはここにいる。なら、いいじゃんか、俺。
俺は考えを思い直して危機を回避する。女の勘って怖い。ってか、心読まれてない?
「はいはい、まおーさま、バカなこと考えてないで早く食堂へ来て下さいね。」
バタン。ルビが部屋を出ていった。おやおや?心を読んでいる発言かこれ。いや、そんなバカな。そんな特殊能力、彼女にはないはずだ。スキルだって固有能力だって彼女のステータスを見た限りではない。なら、考えられるとすれば…。
「隠蔽能力レベルが俺の鑑定レベルを超えている?」
いやいや、まさか。でも、あり得るのか?ルビと出会ってからのこの百数十年間、隠し続けることが?それかこの俺の『ポーカーフェイスを見破られていた』とでもいうのか。…いや、そっちは無いな。
魔王は顔に出るタイプだった-。
だってこの前、メイド達と77(※この世界のトランプみたいなカードゲーム)で遊んだときはこの俺の『ポーカーフェイスに騙されて』メイド達に圧勝したし。(※接待です。)
あのメイドの表情や態度を見るに接待では無いだろう。(※接待です。)
魔王は顔に出るタイプだった-。
だとしたらヤバイな。え?何がヤバイかって?そりゃ、…お前、いっときのな、いっときの気の迷いでルビに対してやましいことを考えちまってた時期があったんだよ。それがヤバイ。
俺はロリコンではないし、合法ロリでもロリだから前の世界にいた時の倫理観的にアウトだし…。
魔王は顔に出るタイプだった-。
「って、今さら考えても意味無いか。飯食お。」
魔王はとりあえず考えるのを諦めて食堂へ向かう。
-ガチャ。
「おはようございます。魔王様。」
「ああ、おはよう。」
部屋の扉を開けた時にホウキで廊下を掃いていたメイドと目を擦りながら挨拶。目やにが…。
「おはようございます。魔王様。」
「おはよう。」
朝日が良く透き通る廊下を歩く。窓拭きをしていたメイドと目を閉じながら挨拶。眩しい…。
「おはようございます。魔王様。」
「ふぁ~おふぁよ~。」
せわしなく小走りをしてすれ違うメイドとだらしなくあくびをしながら挨拶。眠い…。
と、それぞれのメイド達が一様にして自分達の作業の手を止め、足を止め、魔王に対して礼儀正しく挨拶をする。一方、魔王はテキトーだ。なぜなら-…。
ある日、魔王が人間へ戦争を吹っ掛けた。その日人間側も『魔族側』も戦慄する。『魔王・ゼロ』がついに始めるのか、ついに動くのかと、何百年もの間ゼロは魔族を仲間に率いれ魔王軍の規模をただ大きくしていただけだった。
だからか『魔王・ゼロ』は人間へ危害を及ぼさず温厚な魔王なのかと思われ続けてきていた。その魔王が人間へ向けて『侵略宣言』をした。
戦慄した理由はそこではない。ゼロという名に反して固有能力が数百を超えるとまことしやかに言われているからだ。実際のところは数万を超えている。
固有能力はどんなに多くても5つまでが限界と思われていた。歴代の魔王の中で最大が5つ持ちの魔王がいて、それ以上持つものは今までにいない。
噂は噂。だが、火のないところに煙は立たない。魔王ゼロの臣下達は知っている。ゼロが数百以上の固有能力があることを。
魔族は完全実力至上主義である。ゼロの仲間が魔王軍と呼ばれる程の規模になるまではゼロ自身が魔族を誘い、その魔族を倒してきた。
魔王軍になったゼロの仲間になった魔族達が何をされてゼロに負けたのかを話し合う。そこでやっと気づく。固有能力は数十以上ある…と。
シェルという女が魔王軍参謀になり、彼女の能力で解析して貰った結果、数百以上はあると『過小宣言』があった。彼女はあえて少ない数を言いう。今までの最大が5。魔王ゼロは万を超える。あまりにも現実味が無さすぎる。二桁小さくしてようやくゼロの魔王軍には現実味が出てきて、世間体では眉唾物の噂程度には広がる。
そしてはシェルだけは知っている。ゼロが万を超える固有能力数があるにも関わらず誰一人として魔王軍のものと被る能力が無い。これはゼロが意図的にゼロと同じ能力のものを魔王軍に入れていない。
これは『悪しき魔王を討伐する勇者対策』である。勇者は戦えば戦う程強くなる。経験値というのを体に蓄えられるから。そして同じ手は2度効かない。学習能力が高く、抵抗値が高くなるから。最終的には魔王を超える力を発揮する。勇者だから。そんな存在。その対策。
悪しき魔王となった今、勇者が呼ばれる頃だろう。だが、率先して勇者召喚をしていた国を魔王軍が攻めている。勇者召喚は間に合わない。
-出る杭は打たれる。
-杭を打つのは何だ?
-ハンマーだ。
-なら、ハンマーを先に壊してしまえばどうなる?
魔王ゼロが宣戦布告した日、他の魔王軍一つをゼロ一人が、ものの十数分で壊滅させた。
「なに一人で勝手に突っ込んでるんですか!魔王様は魔王らしく城で大人しくしていて下さい!」
ゼロはシェルにこっぴどく怒られた。
まったく暴力的なメイドがいたもんだ。主人を優しく起こせるメイドはいないもんか。
そんなことを考えているとルビが怖い笑顔で近寄ってくる。毎日優しく起こしてくれるメイドはここにいる。なら、いいじゃんか、俺。
俺は考えを思い直して危機を回避する。女の勘って怖い。ってか、心読まれてない?
「はいはい、まおーさま、バカなこと考えてないで早く食堂へ来て下さいね。」
バタン。ルビが部屋を出ていった。おやおや?心を読んでいる発言かこれ。いや、そんなバカな。そんな特殊能力、彼女にはないはずだ。スキルだって固有能力だって彼女のステータスを見た限りではない。なら、考えられるとすれば…。
「隠蔽能力レベルが俺の鑑定レベルを超えている?」
いやいや、まさか。でも、あり得るのか?ルビと出会ってからのこの百数十年間、隠し続けることが?それかこの俺の『ポーカーフェイスを見破られていた』とでもいうのか。…いや、そっちは無いな。
魔王は顔に出るタイプだった-。
だってこの前、メイド達と77(※この世界のトランプみたいなカードゲーム)で遊んだときはこの俺の『ポーカーフェイスに騙されて』メイド達に圧勝したし。(※接待です。)
あのメイドの表情や態度を見るに接待では無いだろう。(※接待です。)
魔王は顔に出るタイプだった-。
だとしたらヤバイな。え?何がヤバイかって?そりゃ、…お前、いっときのな、いっときの気の迷いでルビに対してやましいことを考えちまってた時期があったんだよ。それがヤバイ。
俺はロリコンではないし、合法ロリでもロリだから前の世界にいた時の倫理観的にアウトだし…。
魔王は顔に出るタイプだった-。
「って、今さら考えても意味無いか。飯食お。」
魔王はとりあえず考えるのを諦めて食堂へ向かう。
-ガチャ。
「おはようございます。魔王様。」
「ああ、おはよう。」
部屋の扉を開けた時にホウキで廊下を掃いていたメイドと目を擦りながら挨拶。目やにが…。
「おはようございます。魔王様。」
「おはよう。」
朝日が良く透き通る廊下を歩く。窓拭きをしていたメイドと目を閉じながら挨拶。眩しい…。
「おはようございます。魔王様。」
「ふぁ~おふぁよ~。」
せわしなく小走りをしてすれ違うメイドとだらしなくあくびをしながら挨拶。眠い…。
と、それぞれのメイド達が一様にして自分達の作業の手を止め、足を止め、魔王に対して礼儀正しく挨拶をする。一方、魔王はテキトーだ。なぜなら-…。
ある日、魔王が人間へ戦争を吹っ掛けた。その日人間側も『魔族側』も戦慄する。『魔王・ゼロ』がついに始めるのか、ついに動くのかと、何百年もの間ゼロは魔族を仲間に率いれ魔王軍の規模をただ大きくしていただけだった。
だからか『魔王・ゼロ』は人間へ危害を及ぼさず温厚な魔王なのかと思われ続けてきていた。その魔王が人間へ向けて『侵略宣言』をした。
戦慄した理由はそこではない。ゼロという名に反して固有能力が数百を超えるとまことしやかに言われているからだ。実際のところは数万を超えている。
固有能力はどんなに多くても5つまでが限界と思われていた。歴代の魔王の中で最大が5つ持ちの魔王がいて、それ以上持つものは今までにいない。
噂は噂。だが、火のないところに煙は立たない。魔王ゼロの臣下達は知っている。ゼロが数百以上の固有能力があることを。
魔族は完全実力至上主義である。ゼロの仲間が魔王軍と呼ばれる程の規模になるまではゼロ自身が魔族を誘い、その魔族を倒してきた。
魔王軍になったゼロの仲間になった魔族達が何をされてゼロに負けたのかを話し合う。そこでやっと気づく。固有能力は数十以上ある…と。
シェルという女が魔王軍参謀になり、彼女の能力で解析して貰った結果、数百以上はあると『過小宣言』があった。彼女はあえて少ない数を言いう。今までの最大が5。魔王ゼロは万を超える。あまりにも現実味が無さすぎる。二桁小さくしてようやくゼロの魔王軍には現実味が出てきて、世間体では眉唾物の噂程度には広がる。
そしてはシェルだけは知っている。ゼロが万を超える固有能力数があるにも関わらず誰一人として魔王軍のものと被る能力が無い。これはゼロが意図的にゼロと同じ能力のものを魔王軍に入れていない。
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-出る杭は打たれる。
-杭を打つのは何だ?
-ハンマーだ。
-なら、ハンマーを先に壊してしまえばどうなる?
魔王ゼロが宣戦布告した日、他の魔王軍一つをゼロ一人が、ものの十数分で壊滅させた。
「なに一人で勝手に突っ込んでるんですか!魔王様は魔王らしく城で大人しくしていて下さい!」
ゼロはシェルにこっぴどく怒られた。
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