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アイテムボックスでダンジョン蹂躙
アイテムボックスで蹂躙されるモンスター
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ダンジョンモンスターは魔物のような本能を持つが、その『根本的な本能』が違う。魔物は『生きる』という本能。ダンジョンモンスターは『己を強くする』という本能だ。
ダンジョンモンスターは『生物ではない』ため、『生きる』という本能がない。そしてこいつらは他のモンスター・侵入者を殺すことで魔力保有量を増やすことができ、核となる魔石に魔力が貯まれば貯まる程強くなる。
魔力保有量が多いダンジョンモンスターは本能だけでなく、意思・知性といったものも芽生えてくる。
-アイテムボックスに回収される魔核生物-
「む?ここは…。」
周りを見ればモンスターしかおらず、小型・大型・姿・形の見た目はそれぞれ違うがこいつらが魔核生物だとわかる。私と同じ魔石の魔力を感じとれるから理解する。
そして新たに理解したことがある。ここは『モンスターハウス』という、モンスター同士の争いを禁止する部屋だ。部屋の外では弱き者は強き者の糧になる弱肉強食の世界が広がっている。
なぜかはわからない。けど、私という存在が何で、ここがどういう場所なのか、と考えたら『理解』できた。
「そう…か。…これが私か。」
自分の両手を見る。そして、両目を閉じ、自分の姿を思い浮かべる。理解する。自分の姿を。
「フ、どうやら私は進化したようだな。」
今まで自身の魔力保有量が少なかったため自我はなく、ただ本能のままモンスターを狩っていた存在だった。それが、自我を持てる程に魔力保有量が増え、そして、存在としての質が進化した。
「どれ、試しに一つ使ってみるか。スキル・サーチ発動。…ふむ、侵入者か。上の階のモンスターハウスは全滅か。それほどの強者。…なら肩慣らしにちょうどいいか。」
私は侵入者のもとへ向かう。下層階から上層階へ。まだ見ぬ侵入者を進化した私の力で蹂躙するために---。
-スキル-
ダンジョンの内と外では概念が異なる。その異なる内の一つが『スキル』というものだ。自我を持つほどの強力な個体は『スキル』を扱え、『スキル』の種類が豊富だ。
スキルを使用し、侵入者や他のモンスターにダメージを与えるなどの行為をすれば『スキルレベル』が上がる。当然、レベルが上がれば威力が上がるし、使用回数も増える。
-------------------
お、おおー、強いぞ、この侵入者。どうやらこの侵入者は高速移動しながら出会ったモンスターを次々に瞬殺して下層へ降りていっているようだ。
もうすぐだ。もうすぐでやつの姿が見える。私は通路の曲がり角に隠れて様子見する。
あいつか…。なるほど、ここのやつらじゃまるで歯が立たんな。ならば-。
私は侵入者の姿を見て、モンスター達が消されていくのを確認した。そして、私の力なら---と思い、やつの前に飛び出てこう宣言する。
「ならば!この私がお相手しんぜ-。」
ダンジョンモンスターは『生物ではない』ため、『生きる』という本能がない。そしてこいつらは他のモンスター・侵入者を殺すことで魔力保有量を増やすことができ、核となる魔石に魔力が貯まれば貯まる程強くなる。
魔力保有量が多いダンジョンモンスターは本能だけでなく、意思・知性といったものも芽生えてくる。
-アイテムボックスに回収される魔核生物-
「む?ここは…。」
周りを見ればモンスターしかおらず、小型・大型・姿・形の見た目はそれぞれ違うがこいつらが魔核生物だとわかる。私と同じ魔石の魔力を感じとれるから理解する。
そして新たに理解したことがある。ここは『モンスターハウス』という、モンスター同士の争いを禁止する部屋だ。部屋の外では弱き者は強き者の糧になる弱肉強食の世界が広がっている。
なぜかはわからない。けど、私という存在が何で、ここがどういう場所なのか、と考えたら『理解』できた。
「そう…か。…これが私か。」
自分の両手を見る。そして、両目を閉じ、自分の姿を思い浮かべる。理解する。自分の姿を。
「フ、どうやら私は進化したようだな。」
今まで自身の魔力保有量が少なかったため自我はなく、ただ本能のままモンスターを狩っていた存在だった。それが、自我を持てる程に魔力保有量が増え、そして、存在としての質が進化した。
「どれ、試しに一つ使ってみるか。スキル・サーチ発動。…ふむ、侵入者か。上の階のモンスターハウスは全滅か。それほどの強者。…なら肩慣らしにちょうどいいか。」
私は侵入者のもとへ向かう。下層階から上層階へ。まだ見ぬ侵入者を進化した私の力で蹂躙するために---。
-スキル-
ダンジョンの内と外では概念が異なる。その異なる内の一つが『スキル』というものだ。自我を持つほどの強力な個体は『スキル』を扱え、『スキル』の種類が豊富だ。
スキルを使用し、侵入者や他のモンスターにダメージを与えるなどの行為をすれば『スキルレベル』が上がる。当然、レベルが上がれば威力が上がるし、使用回数も増える。
-------------------
お、おおー、強いぞ、この侵入者。どうやらこの侵入者は高速移動しながら出会ったモンスターを次々に瞬殺して下層へ降りていっているようだ。
もうすぐだ。もうすぐでやつの姿が見える。私は通路の曲がり角に隠れて様子見する。
あいつか…。なるほど、ここのやつらじゃまるで歯が立たんな。ならば-。
私は侵入者の姿を見て、モンスター達が消されていくのを確認した。そして、私の力なら---と思い、やつの前に飛び出てこう宣言する。
「ならば!この私がお相手しんぜ-。」
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