アイテムボックスで異世界蹂躙~ただし、それ以外のチートはない~

PENGUIN

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アイテムボックスでダンジョン蹂躙

アイテムボックスでヒロイン登場⑥~俺、ヒロインに誘惑されて困る~

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 冒険者登録はできたし、近くのダンジョンの場所も聞いといた。まぁ、受付のお姉さんの顔は終始引きつっていたが。
 これで晴れて俺もトレジャーハンターだ。レヴを一旦いったん人気ひとけの無い裏路地へ連れ込み、邪魔なのでアイテムボックスに回収する。

 レヴを人気ひとけの無い裏路地へ連れ込んだ際、俺があたりを見渡し、「周りに人がいないからここでいいか。」と呟くと、レヴが顔を赤くし『奴隷の首輪』を触りながら「え!?ちょっ…こんな所に連れ込んで何す---。」と、何かを期待していたようだが無視して回収した。
 人の目があるところでレヴをアイテムボックスにしまうと周りの人が驚いてしまうからな。俺は周りに配慮し気遣いできる人間だ。

 そんなわけで今は1人でお買い物中。ダンジョンに初めて行くから準備はしっかりしないとな。食糧・テントなどのキャンプセットを主に買う。
 そして、装備はアイテムボックスの中の死体から良さそうなのを選び直し、コインランドリーで臭いと汚れを洗い落とす。『この世界の』か、『この国の』かは知らんがコインランドリーが金属製・革製かわせいと布製の物もいっぺんに洗える高性能洗濯機だった。しかもちゃんと臭いも汚れも落ちる。

 この洗濯機の元になる魔石がダンジョンモンスターのドロップ品だという。これ程のものがダンジョンで手に入れられるのなら、トレジャーハンターというのは確かに儲かる。ただし、こういう魔石をドロップするモンスターは強い。
 腕に自信があるなら一攫千金も夢じゃない。けど、死亡率もトレジャーハンター以外の冒険者に比べて異常に高い。その死亡率は8割を超える。

 ハードルは高い。だが、男はロマンを求める。その内の1人が俺だ。さぁ、こうか。宝物を狩りトレジャーハントに。

 







 の、前に昼飯を食おう。


 俺は裏路地でレヴを取り出した。一緒に飯を食うためだ。で、まぁ、みなさんの予想通り、この女はツッコミを始める。


「ちょっと!いきなり何すんのよ!ってか、だからマスターのそれはなんなのよ!あと、いきなりじゃなくて、せめて一言ひとこと言ってからにして!もう、良くわからないとこに飛ばされるのは諦めるからさぁ!」


 な?やっぱり、ご想像通りの反応をしたろ?ここまでくるとやっぱお笑いの道に進むのも悪くないと思わせてくれる威勢の良いツッコミだな。いや、だが、俺はそんな誘惑をち切らねば。

「レヴ、メシ食いに行くか。なんか嫌いなものあるか?」

 俺は『お笑いへの道を断ち切るためにレヴからの質問を無視し、昼時ひるどきにメシを誘い、嫌いなものを聞くという』気遣いのできる主人アピールをした。
 だが、レヴはそんな優しい主人アピ作戦に気付いてくれず、主人を困らせる。

「ああ~!もうっ!…。っもう、いいわよ。わかったわよ。…嫌いなものは特にないわ!…はぁ。」

 なんでぷんぷんするのか。何がもう良くて何がわかったのか。嫌いなものは無いのか。最後のため息はなんなのか。…俺には良くわからないが嫌いなものがないならどこでも良いか。

(ん?あ、でも待てよ。…レヴの服装、俺と出会ったときからずっと一緒だ。あと、レディだからシャワーも浴びたいだろう。なら、メシ食った後は一度宿屋に行ってシャワー浴びて着替えてもらってからダンジョンに行こう。うん、そうしよう。)

 俺は再びレヴに優しい主人アピ大作戦を実行する。

「レヴ、この近くにパスタ屋があるんだ。そこでメシを食ったあと、宿屋に行くぞ。」

「へ!?ちょ…。や、宿屋に連れ込んで何する気よ!」

 なぜそうなる。俺が「宿に行くぞ」と言ってからレヴは顔を赤くし身体からだをよじらせた。
 まぁ、俺の言い方をわざとそうしただけなんだが。こうも反応が予想通りだとボケがいがある。…っていかんいかん。俺はトレジャーハンターになるんだ。お笑いへの道はもういかないと決めたじゃないか。俺。
 俺は決意を新たにし、語弊ごへいがないよう言葉をわかりやすく、簡潔に言う。

「宿屋に行って何する気…か。そんなのは決まっているだろう…。」

 あ、やっぱ語弊がないように言うのは無理そう。また今度頑張ろう。俺は思わずボケる。だって、レヴが想像通りの反応をするからニヤけてしまう。笑いをこらえる。だが、少し口角こうかくが上がってしまう。なんかいやらしい笑みを浮かべてしまった。けど、いい、このまま言い切ろう。






























「レヴに服を脱いでもらって、シャワーを浴びてもらうためだ。」











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