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戦争蹂躙編
ハイエナ行為で戦争蹂躙
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(く、想定外だ。こうも立て続けに宛が外れるとは…。)
アイテムボックスの上で仰向けになり、ため息をつきながら考える。
「はぁ~」
(月が綺麗だ。星が綺麗だ。)
ぐぅ~。
(腹が減った。)
上体を起こして辺りになにか無いか見渡し、やっぱ何も無いな~、っと思い、月明かりに照された戦場を見つめる。
「戦争…。戦場…。剣…。魔法。魔物…。人…。」
目に映るものを言葉にしてみる。
「ん?人?…。この世界って保存食とかはあんのか?」
保存食ーーーつまり携帯食糧・非常食になるもの。戦場で撤退できず、食糧確保が困難で腹が減った時に食べることができるもの。
(保存食があればここの戦場に転がっている人をアイテムボックスにまとめて入れて後で携帯食糧だけ取り出せばいいんじゃね?
食いもんが無くてもポケットん中に金があるはず!近くに街…というか国があったからアイテムボックスを使って行けば1分も掛からないはずだ。上から入国して川かなんかでゴブリンの血を洗い落としてから普通に店で飯食えるんじゃね?)
やっと食えると確信した俺はこの綺麗な夜空の遥か上空へ駆け登る。
「上がりすぎた。」
テンションが上がった俺は調子に乗って雲の上まで来ていた。雲はあまりなく、地上は…戦場は魔法の光がよく見える。
「まぁ、いいか。見えるし。」
俺は戦場の中心辺りまで移動した。
「よし、じゃあ、やるか。」
アイテムボックスはアイテムボックスらしく、アイテムを回収するために右手を下にかざし、この戦場を覆う程の大きさでアイテムボックスを自身の足下に展開する。
「アイテムボックスで加速するのにはだいぶ慣れたし、初っぱなから飛ばしていきますか。」
目をつむり、大きく息を吸う。呼吸を止め、心の中で合図を出す。
(せー…、の!)
合図と同時に背中にアイテムボックスを展開する。
一秒にも満たない内に背中のアイテムボックスを解除し、再展開する。地上に着くまでこれを繰り返す。
戦争が終わった。
戦場がアイテムボックスに蹂躙された。
アイテムボックスの上で仰向けになり、ため息をつきながら考える。
「はぁ~」
(月が綺麗だ。星が綺麗だ。)
ぐぅ~。
(腹が減った。)
上体を起こして辺りになにか無いか見渡し、やっぱ何も無いな~、っと思い、月明かりに照された戦場を見つめる。
「戦争…。戦場…。剣…。魔法。魔物…。人…。」
目に映るものを言葉にしてみる。
「ん?人?…。この世界って保存食とかはあんのか?」
保存食ーーーつまり携帯食糧・非常食になるもの。戦場で撤退できず、食糧確保が困難で腹が減った時に食べることができるもの。
(保存食があればここの戦場に転がっている人をアイテムボックスにまとめて入れて後で携帯食糧だけ取り出せばいいんじゃね?
食いもんが無くてもポケットん中に金があるはず!近くに街…というか国があったからアイテムボックスを使って行けば1分も掛からないはずだ。上から入国して川かなんかでゴブリンの血を洗い落としてから普通に店で飯食えるんじゃね?)
やっと食えると確信した俺はこの綺麗な夜空の遥か上空へ駆け登る。
「上がりすぎた。」
テンションが上がった俺は調子に乗って雲の上まで来ていた。雲はあまりなく、地上は…戦場は魔法の光がよく見える。
「まぁ、いいか。見えるし。」
俺は戦場の中心辺りまで移動した。
「よし、じゃあ、やるか。」
アイテムボックスはアイテムボックスらしく、アイテムを回収するために右手を下にかざし、この戦場を覆う程の大きさでアイテムボックスを自身の足下に展開する。
「アイテムボックスで加速するのにはだいぶ慣れたし、初っぱなから飛ばしていきますか。」
目をつむり、大きく息を吸う。呼吸を止め、心の中で合図を出す。
(せー…、の!)
合図と同時に背中にアイテムボックスを展開する。
一秒にも満たない内に背中のアイテムボックスを解除し、再展開する。地上に着くまでこれを繰り返す。
戦争が終わった。
戦場がアイテムボックスに蹂躙された。
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