魔獣っ娘と王様

yahimoti

文字の大きさ
上 下
42 / 50

第42話●ビッカース皇国1

しおりを挟む

「この子って青龍の幼体だよね。」

ペレペルキナがぐったりとして横たわる青龍の鼻先を撫でる。

誰かが捕らえて飼育していたのか?
それにしてもこんな足枷をつけて。全身にみみず腫れができている。
言う事を聞かそうとして鞭で打ったのだ。

青龍はまだ生まれ間もない。
レベルも30程だ。

逃げて来た?竜人族の里近くで保護したと空族が言っていた。

里に辿りつけば竜人達が保護したはずだ。

このぐらいならハイポーションで元気になるだろう。

「王様ーっ。なんかいっぱい来た。」

アイゼイヤとエイベルが謁見の間にやってくる。

大広場に出ると街のあちこちで煙が上がって、住民達が逃げまどっている。

アンドロイドが走ってくる。

「セキュリティシステムは働いているんだけど強い魔法使いがいるみたいで障壁の一部に穴が空いているわ。」

いきなりの戦線布告?

地上には王都を取り巻く様にたくさんの兵士がいる。
フルアーマーなので人形みたいに見える。

投石器やバリスタが並んでいる。
既に攻撃は始まっていて矢や石がバンバン飛んでくる。

青龍を保護して3日目、関係あるのかな?

ゴーレムとアンドロイド達が王都の住民を城の中に誘導している。

アウザーラが空に向かってガーっと咆哮する。
レベル250の金龍の威圧に咆哮した方角の魔導飛機がバラバラと落ちて来る。

兵士達が膝を着いて攻撃が止まる。

馬の形のゴーレムに騎乗したフルアーマーの騎士達が広場に入って来る。

「青龍を奪いとったであろう。」

一方的な物言いをする。

「傷ついていたので保護しただけだが。」

アレインは面倒くさくなって来た。
どうせこのたぐいの奴らは人の話しなんか聞く気がない。
一方的に自分達の正義って奴を押し付けて来るだけだ。

「なんで街に火をつけたんだ?我が民がお前たちに何かしたのか?」

そう言うと前方から矢の形をした炎が飛んでくる。

アレインに当たる前にヒナが手を振って払う。

騎士は少したじろいだが、直ぐに気を取り直して大声で話し出す。

「我がビッカース皇国に楯突き、仇なす輩め、神の怒りを持って打ち払ってくれるわ。うはははー。」

なーんにも人の話しを聞いていない。

バリバリと空から雷魔法が振って来て稲妻が地面を這う。














しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

2回目の人生は異世界で

黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

処理中です...