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第38話●海鮮三昧
しおりを挟むホビエの漁港でセイレーン達を人化して港街の方に行ってみた。
沢山のカニ料理店や旅館、お土産物屋があって盛況だ。
街の入り口には沢山の旅館の案内の看板やお土産物の宣伝や「歓迎!熱烈歓迎。」の看板がある。
有名な観光地のようだ。
帝国が転移陣を一般化させてから旅行は安全で手軽になった。
旅程が短くなって途上で盗賊に襲われる心配がなくなったので費用が段違いに安くなったからだ。
さらに魔導飛機や浮動機などが普及して快適な移動が出来る。
大きな旅館がある。
「いらっしゃいまっせー。」
猫獣人の中居さん達だー。
テンション上がるー。
木造5層の外見は天守閣のような旅館。
1層はロビーや大食堂、お土産物屋や大浴場などの共用施設。
2層は宴会場。
3層と4層は客室。
5層は展望室と温水プール
すごいね。
ところがカニ料理について聞くと...
猫耳の女将さんが苦笑いして話してくれた。
一時期全然カニが獲れなくなって困っていたら勇者が来て獲れるようにしてくれたそうだ。
ところが漁師が調子に乗って獲り尽くしたらしい。
漁師達は儲けまくって豪勢な屋敷を建てて悠々自適になって無理してまで漁をしてくれない。
ちなみにこれらの豪勢な屋敷はカニ御殿と呼ばれる。
今の旅館のおすすめはウニ料理。
それもいいけど、やっぱりカニが食べたいなって考えているとセイレーン達がニヤニヤしながらどこから出したのかカニを差し出してくる。
これには猫耳の女将さんがびっくり。
漁師が獲っている海底のもう一つ下の大陸棚にいっぱいいるらしい。
両手に1杯づつ持っているので60杯ある。
絶対美味しく食べてもらうからって言って全部買い取ってくれた。
「すごいね。ありがとうね。」
そう言うとセイレーン達はみんな頭を擦り付けてくる。
前世で猫にしてもらいたかったやつだ。
キャットフードのCMで見て羨ましかったのを思い出す。
聞くとレベルの高い魔獣達はインベントリのようなスキルを持っているらしい。
ポケットもないしカバンも持たないから必要なスキルだそうだ。
「美味しいー。いくらでも食べられるわー。」
ペレペルキナは嬉々として食べている。
「わたし、この足の身が好き。食べやすいし。
ってそりゃそうだ。
俺はずーっと足の付け根の部分だけを必死にほじくって食べている。
足はペレペルキナとヒナ、アウザーラとピボがパクパク食べてしまうので俺には当たらない。
セイレーン達はミソの部分を殻ごとバリバリ食べる。
迫力ある。
すっかりカニに満足したところで漁港近くの屋台に海鮮丼を食べに行った。
漁港の桟橋のすぐそばまで何十店も屋台が並んでいる。
この辺に転移陣を設置しちゃえばいいんだよね。
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