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第24話●魔獣討伐?3
しおりを挟む「えっ?帰って来た?」
コデツムビ軍務大臣、ジェネジオ総務大臣、ウリトネメ財務大臣の3人がそれぞれの秘書官から報告を聴く。
「魔導飛機が少しへこんだぐらいでほぼ無事で帰って来たそうだ。」
「向こうには沢山の伝説級魔獣がいて1人だけ人間の王がいるらしい。」
それについては魔国チェルゴスから来た書簡にも記載がある。
国名はネーヴェサム魔獣国。
王の名はアレイン。
謁見の間で大臣達の報告を聞いてヴァイグルのクルヒエム王はほっとして王座に座る。
危なかった。ヴァイグル王国最大の危機じゃった。
しかし国庫の窮状はさらに悪化したと言うところか。
「それがー。Sクラス冒険者のウェリンがアレイン王からお土産をもらって来たそうです。」
「お土産?なんでじゃ?」
総務省の次官が報告を続ける。
「アレイン王が我々の軍の様子を見て『これだけの軍を動かして手ぶらじゃ帰りにくいだろう。魔獣っ娘達から自然に抜けた爪や鱗なんかがいっぱいあるから持って帰ったらいい。少しは軍費の足しになるだろう。』って言って持たせてくれたそうです。」
「?」
クルヒエム王は首を傾げている。
「迷惑をかけたのはわしらの方なのに?」
「換金するとこの国の国費の10年分に相当します。」
結果的には大成功になってしまったが、わしらはこの恩にどう報いればいいんじゃ?
「お菓子とかかわいいぬいぐるみとかアクセサリーがあると助かるって言ってたそうです。」
「うーむ。」
この後ヴァイグル王国は軍事を捨て、お菓子とおもちゃの国として繁栄しました。
「オレさー。この間の遠征の報酬でさーケーキ屋はじめたんだ。」
ジョスリが嬉しそうに言う。
「お前ケーキなんか作れたっけ?」
ウェリンが首を傾げる。
「彼女が作るんだよー。彼女すっごくケーキ作りのがうまいんだよー。でさー。かわいいし、優しいんだよー。」
なんか聞いてんの嫌になってきた。
「ジョスリー。なにしてんの?行くわよ。」
あれ?あれがかわいい彼女?
ジョスリの2倍ぐらいの大きさで筋肉ムキムキ。
ジョスリは彼女に頭を掴まえられて、ぶらぶらとぶら下げられて行ってしまった。
ルリックはジョブチェンジして錬金術師になってアクセサリー職人みたいな仕事をしている。
マルニクは洋服のデザイナーとして活躍している。
俺?俺は...ぬいぐるみ工場を経営しているんだ。
うちで作ったぬいぐるみ、魔獣っ娘達に人気があるんだぜ。
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