15 / 50
第15話●天使降臨2
しおりを挟むユウトも最近転生してきたところでそれ以前の勇者の記憶がない。
ガーン。
セラフィムがショックを受けている。
「3000年程前になるかの、聖剣と聖衣をやったじゃろうが。」
「セラフィム様ー。ユウト全然、昔の記憶ないんだよ。」
ムートが人化して近づいてくる。
「悪魔の存在の質は独特だからマップが強く反応したんだ。あんなのがこっちに来るなんて初めてじゃないのか?」
ユウトが言う。
こう言う大きな力に対して戦うのは勇者の仕事だからねって、その手に持っているのは何?
「ああ丁度カツ丼食べている最中だったんだ。」
「ムート頭の後ろにご飯粒がついてるよ。」
ぶわっと目の前がぶれた様になる。
黒いローブを着た少年が現れる。
「あれー。もう終わり?せっかく来たのに。」
「なんじゃペトロニウスも来たんか。」
「どうしたん、コージ。」
ペトロニウスにユウトが説明する。
「そうか、それは仕方ないな、僕でもコイツらがそんな目にあったら世界を滅ぼすからな。」
ペトロニウスの服のポケットから顔を出していたチェリとツッピとテトの3匹が顔を真っ赤にしている。
自分が何を言ったか気付いたペトロニウスも「あ、しまった。」とか言って顔を赤くしている。
「えらく賑やかな辺境になってしまった。」
アレインがため息をつく。
「それであいつらの脅威はまだ続くのか?」
「いや、多分もう出てこない。ユウトとペトロニウスの存在を確認したから。わざわざリスクの高い所にはこない奴らさ。」
セラフィムが言う。
「ステージの続きをする?」
なんかニコニコしてケルビムの一人が言う。
コージはようやく泣き止んでヒックヒックとしゃっくりあげている。
セラフィムがコージの頭を撫でている。
お母さんか?
アレインがセラフィムに謝罪する。
「知らんかったとはいえ申し訳ない。どうさせていただいたらいいでしょうか?」
「問題ない私の方で遺跡とのリンクを切って置く。コージの店と同じで空間をまたいでつなげてあるだけだから。遺跡は自由に使えば良いぞ。」
セラフィムが言う。
いつの間に来たのか不思議そうな顔をして見ているマリタとヘルミーネ両お嬢様にケルビムが説明してくれる。
「私たちはアカシックレコードの一部が実体化したもので一般には天使って言われるけど神との主従関係はないわ。」
「神は完全に別次元の存在。」
「アカシックレコードの実体化には私達以外にあのデビル達もいる。元は同じだから。」
あのコンビニ周辺の時間経過の停止状態は天使達のせいだったのかも。
リンクが切られるんならインベントリに入れておかないと。
「ふーん。でも美味しいものは食べるのね。」
ヘルミーネは好奇心に目をキラキラさせている。
他のケルビム達がペトロニウスやエイベル、アイゼイヤ達と一緒にプリンを食べている。
コージはベーベー泣いて、ちっちゃい子二人に慰められている。
いつの間にかマリタとヘルミーネが来て持って来たお菓子やお茶でくつろいでいる。
ぶれないね。
「トローリとして舌触り最高。甘いわー。」
味覚は限りなく人間に近い事がわかった。
プリンを食べたケルビム達がステージ(岩の大きい奴)にあがって歌いはじめる。
どんどんケルビムの数が増えていく。
踊りのテンポが上がっていく。
人化した魔獣達が声援をあげる。
音楽はどうやって鳴らしているんだろう?
「これよ。」
ケルビムの一人が見せてくれたのはラジカセだった。
うーむ、まあ古代文明ってことで...。
ケルビムはたくさんいるようだけど全部一緒で一人であり全体でもある。
分身の術みたいなもの?
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる