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第44話 盗賊団3
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マップを見ると盗賊は3つの出入り口の2つにはそれぞれ5人程を配置。
そして1つの出入り口に50人を集中させている。
騎士団と冒険者を取り囲もうとしている。
今回ギルドが集めた冒険者が3つのパーティで12人。
騎士団からは20人ほどでそれを3つに分けているので数だけで言えばかなり分が悪い。
わしとレティシアとムートは数に入っていないが。
勇者として召喚された事は王族と一部の貴族しか知らない。
勇者として認識されると好きなように遊んで居られなくなりそうじゃ。
それでは都合が悪いのでわしのスタンスとしては目立たない様に支援すること。
スタンピードの時は危うく手柄の独り占めをするところじゃった。
こっちには盗賊は5人ほどしかいないので騎士団とマッテオ達に任せて洞窟の中に入って行く。
洞窟にはところどころ松明があって明るい。
「臭いわ。」
レティシアが顔をしかめる。
ムートも鼻が効く分つらそうじゃ。
洞窟の中の広いところに着いた。
マップでは生きている物はない。
じゃが目の前には蹂躙された女子供の死体が重なり広がっている。
わしの意識のたがが吹き飛ぶ。
中味じじいじゃが子供の体に引かれた心がショックを受けた。
抑えられていた魔力が爆発的に解放されようとする。
「ユウト。」
「ご主人様。」
とふたりの声が上がり。抱きしめられる。
ムートが人型形態のままブレスを吐く。
わしは我にかえって咄嗟に騎士や冒険者を障壁で包む。
洞窟どころか山が吹き飛んだ。
山があったところは更地になってしまった。
死体も盗賊も何もない。
障壁に包まれた騎士やマッテオ達冒険者が呆然としている。
レティシアとムートがわしを抱きしめて泣いている。
うわー、またやっちまったなー。
じゃが、しかたがない。
ムートは人ではない、むしろ神に近い存在だ。
なので人の生き死になどには全く関心がない。
ムートはわしのためにやったのだ、わしの弱い子供の心を守るために。
わしは「ムートありがとう。」と言ってムートの頭を撫でる。
「ごめんなさい。ご主人様。」
と泣いている。
かわいい。
懐いているわんこのようじゃ。
何故かレティシアも一緒にムートを撫でている。
丸ごと吹き飛んでしまったので騎士やマッテオ達冒険者もしかたなく帰路に着いた。
洞窟内に溜まっていたガスが爆発したのだろうと言う事になった。
ムートがブレスを吐くところなど誰も見てなかったし。
ギルドも領主も騎士や冒険者たちに報酬をはずんだのでとりあえず言う事なしでフエツの街に帰ると大宴会となって盛り上がった。
更地になった山の跡に村人達は農地が広がったと盛り上がったらしい。
わし、なんにも活躍していないんじゃが。
そして1つの出入り口に50人を集中させている。
騎士団と冒険者を取り囲もうとしている。
今回ギルドが集めた冒険者が3つのパーティで12人。
騎士団からは20人ほどでそれを3つに分けているので数だけで言えばかなり分が悪い。
わしとレティシアとムートは数に入っていないが。
勇者として召喚された事は王族と一部の貴族しか知らない。
勇者として認識されると好きなように遊んで居られなくなりそうじゃ。
それでは都合が悪いのでわしのスタンスとしては目立たない様に支援すること。
スタンピードの時は危うく手柄の独り占めをするところじゃった。
こっちには盗賊は5人ほどしかいないので騎士団とマッテオ達に任せて洞窟の中に入って行く。
洞窟にはところどころ松明があって明るい。
「臭いわ。」
レティシアが顔をしかめる。
ムートも鼻が効く分つらそうじゃ。
洞窟の中の広いところに着いた。
マップでは生きている物はない。
じゃが目の前には蹂躙された女子供の死体が重なり広がっている。
わしの意識のたがが吹き飛ぶ。
中味じじいじゃが子供の体に引かれた心がショックを受けた。
抑えられていた魔力が爆発的に解放されようとする。
「ユウト。」
「ご主人様。」
とふたりの声が上がり。抱きしめられる。
ムートが人型形態のままブレスを吐く。
わしは我にかえって咄嗟に騎士や冒険者を障壁で包む。
洞窟どころか山が吹き飛んだ。
山があったところは更地になってしまった。
死体も盗賊も何もない。
障壁に包まれた騎士やマッテオ達冒険者が呆然としている。
レティシアとムートがわしを抱きしめて泣いている。
うわー、またやっちまったなー。
じゃが、しかたがない。
ムートは人ではない、むしろ神に近い存在だ。
なので人の生き死になどには全く関心がない。
ムートはわしのためにやったのだ、わしの弱い子供の心を守るために。
わしは「ムートありがとう。」と言ってムートの頭を撫でる。
「ごめんなさい。ご主人様。」
と泣いている。
かわいい。
懐いているわんこのようじゃ。
何故かレティシアも一緒にムートを撫でている。
丸ごと吹き飛んでしまったので騎士やマッテオ達冒険者もしかたなく帰路に着いた。
洞窟内に溜まっていたガスが爆発したのだろうと言う事になった。
ムートがブレスを吐くところなど誰も見てなかったし。
ギルドも領主も騎士や冒険者たちに報酬をはずんだのでとりあえず言う事なしでフエツの街に帰ると大宴会となって盛り上がった。
更地になった山の跡に村人達は農地が広がったと盛り上がったらしい。
わし、なんにも活躍していないんじゃが。
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