転生勇者の異世界見聞録

yahimoti

文字の大きさ
上 下
32 / 117

第32話 新勇者伝1

しおりを挟む


こいつはなんで普通にここでご飯を食べているんじゃ。

ギルドから帰って来るとウロちゃんがおる。

ユウトに魔力をもらったら余裕ができたのであそびに来たらしい。

「魔力がいっつもぎりぎりだったからダンジョンにこもっていたんだけどさ、出かけられると思ったらじっとできなくなったんだ。」

それで館の前まで来てうろうろしていたらしい。

「メイドさんが通りかかってユウト様のお友達ですか?って言って入れてくれたんだ。」

ロイス邸のセキュリティ、ガバガバだな。大丈夫か。

「で、なんでここに来たんだ。」

「ユウトの匂いがしたから。」

お前もか。

それにしても他にでかける場所はなかったんか。

「ウロちゃんは魔人なんだろ。魔人って他にもいるのか?」

「ん、僕がいるんだからそりゃたくさんいるよ。魔人の国もあるし。」

「国があるってことは今でも魔王がいるって事?」

「元気だよ。」

「勇者が魔国チェルゴスにいってからは周辺諸国と友好関係を結ぶようになったんだよ。」

レティシアの兄上フィリップスも全く違和感がないように一緒に食事しているしどうなってんだこの家族。

父上のカールも母上のエマも同じに普通に食事をしている。

だってウロちゃんツノ生えてるし尻尾まであるんだ。

まあ、しかしワシの横で目玉焼き食べてるムートも似たようなもんか。

この人達からしたら

「ユウトがまたなんか拾ってきた。」

ぐらいのもんなんだろうな。心広いな。


「勇者は魔王を倒しに行ったんじゃないのか?」

「ユウトは何にも知らないのね、勇者は魔王を倒したんじゃなくて、魔人達をいじめていた前の王国を倒して新しい国を作ったのよ。」

「えーっ話変わってるじゃん。」

ゲームでも魔王倒したし。

「ほとんどの人達は勇者が魔王を倒したと思っているよ。でも貴族の間ではウロちゃんが言った事が通説。まあ、ある意味倒したっていうか押し倒したのかな。ふふふ。」

カールお父様なんの含み笑いですか。

「魔王にはユウトとの子供がいるもんね。それでもう聖女と修羅場だったと真勇者伝には書かれている。」

勇者何やってんの。

「真勇者伝って何。」

「一般的に伝わっている勇者伝は吟遊詩人達が勇者を称えた歌をまとめたものでその中では勇者が魔王を倒して世界を平和にしたことになっている。」

「だけど、勇者のパーティの一人竜人族のグラシェが残した絵日記の方が信憑性が高いとして真勇者伝と呼ばれているんだ。」

お父様、丁寧な説明ありがとうございます。

「そうそう、グラシェも勇者の子を産んでいるな。」

ううむ、ゆうしやー何してんだー。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー 不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました 今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います ーーーー 間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です 読んでいただけると嬉しいです 23話で一時終了となります

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。 僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。 僕の夢……どこいった?

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...