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第32話 新勇者伝1
しおりを挟むこいつはなんで普通にここでご飯を食べているんじゃ。
ギルドから帰って来るとウロちゃんがおる。
ユウトに魔力をもらったら余裕ができたのであそびに来たらしい。
「魔力がいっつもぎりぎりだったからダンジョンにこもっていたんだけどさ、出かけられると思ったらじっとできなくなったんだ。」
それで館の前まで来てうろうろしていたらしい。
「メイドさんが通りかかってユウト様のお友達ですか?って言って入れてくれたんだ。」
ロイス邸のセキュリティ、ガバガバだな。大丈夫か。
「で、なんでここに来たんだ。」
「ユウトの匂いがしたから。」
お前もか。
それにしても他にでかける場所はなかったんか。
「ウロちゃんは魔人なんだろ。魔人って他にもいるのか?」
「ん、僕がいるんだからそりゃたくさんいるよ。魔人の国もあるし。」
「国があるってことは今でも魔王がいるって事?」
「元気だよ。」
「勇者が魔国チェルゴスにいってからは周辺諸国と友好関係を結ぶようになったんだよ。」
レティシアの兄上フィリップスも全く違和感がないように一緒に食事しているしどうなってんだこの家族。
父上のカールも母上のエマも同じに普通に食事をしている。
だってウロちゃんツノ生えてるし尻尾まであるんだ。
まあ、しかしワシの横で目玉焼き食べてるムートも似たようなもんか。
この人達からしたら
「ユウトがまたなんか拾ってきた。」
ぐらいのもんなんだろうな。心広いな。
「勇者は魔王を倒しに行ったんじゃないのか?」
「ユウトは何にも知らないのね、勇者は魔王を倒したんじゃなくて、魔人達をいじめていた前の王国を倒して新しい国を作ったのよ。」
「えーっ話変わってるじゃん。」
ゲームでも魔王倒したし。
「ほとんどの人達は勇者が魔王を倒したと思っているよ。でも貴族の間ではウロちゃんが言った事が通説。まあ、ある意味倒したっていうか押し倒したのかな。ふふふ。」
カールお父様なんの含み笑いですか。
「魔王にはユウトとの子供がいるもんね。それでもう聖女と修羅場だったと真勇者伝には書かれている。」
勇者何やってんの。
「真勇者伝って何。」
「一般的に伝わっている勇者伝は吟遊詩人達が勇者を称えた歌をまとめたものでその中では勇者が魔王を倒して世界を平和にしたことになっている。」
「だけど、勇者のパーティの一人竜人族のグラシェが残した絵日記の方が信憑性が高いとして真勇者伝と呼ばれているんだ。」
お父様、丁寧な説明ありがとうございます。
「そうそう、グラシェも勇者の子を産んでいるな。」
ううむ、ゆうしやー何してんだー。
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