転生勇者の異世界見聞録

yahimoti

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第16話 ダンジョン3

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11階層に降りると今までの回廊のようなダンジョンではなくだだっ広い森だった。

ここへ来てカーラやユリアンナが疲れたとか足がだるいなどと言い出した。

食べるものもHPポーションもたくさんインベントリに入っているから休憩してもいいのじゃが。

べつにわしが必死になってダンジョン攻略なぞしなくてもいいんじゃった。

仕事をしていた頃の癖でなんでもやりきってしまわないと気がすまなかった。

この癖のせいで残業しまくったり、休日も会社に行ったりしていた。

当時は管理職だったのできっと部下達にも迷惑をかけていたのじゃろうな。

ゲームをしていても同じで気がすむまで終わる事が出来ないのでまるで仕事の様に続けたもんじゃ。

「今日はここまでにして帰ろうか。」と言うとみんなはほっとしたように頷く。

「ここまで来ると帰るのも結構大変ね。」とレティシアが言う。

「すぐに帰れるよ。」とわしは言う。

「まさか20階層の転移ポイントまで行くわけじゃないでしょうね。」

「みんな手をつなぐのじゃ。」と手を出す。

「ちっちゃい手」とか言いながらカーラが手を握る。

なんか照れながらみんなそれぞれ手をつなぐ。

「はなしちゃダメだよ。」と言ってわしは転移魔法を発動させる。

「あんたはなんでもありなの?。」カーラが呆れたように言う。

ギルドの食堂で食事にする。

「このマカロニ美味しい。」

「じゃがいも最高。」

「ユウトまた卵食べてるの。」

わしゃ卵が好きなんじゃ。

「なんだか私レベルがすごく上がっている見たいなんだけど。」

とユリアンナが言う。

鑑定のスキルや魔法が無いと普通はレベルが分からないようだ。

ゲーム的にはNPCのようなもんだしな。

と勝手に納得する。

鑑定してみるとみんなそろってレベルが35に上がっている。

パワーレベリングしたようなもんだな。

「マッテオはどこ行ったんだ?」

とタピタが言う。

「あら?そういえばどうしたのかしら。」

みんなが恐る恐る顔を見合わせる。

「ダンジョンに置いてきたんじゃないの?」
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