魔法大全 最強魔法師は無自覚

yahimoti

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第71話●クルクと試作品

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なんかクルクがラゴシーナとギドをかわるがわる見て物欲しそうにしている。

わかりやすいやつだな。

神剣デベラチルショヤを作るときにたくさん試作品や練習作を作ったものがあるけどどうかな?

テーブルの上に30本ぐらいの剣を出す。

いろいろ試行錯誤したからね。

「なんだこれ鞘がないのか?」

持ち上げてクルクがそばにあったメモを刃の上に落とすとスルリと切れた。

「すっごい切れ味なのに抜き身ってあかんやろ。」

ギドがひょいと剣の刃を掴む。

「あーっ。ギドの指がー。? 切れないの?」

ギドがニヤっと笑う。 
不気味。

「これは切る意思がない時は切れないようにしたんだ、鞘が邪魔な時もあるからって。」

「それで、こっちも使う時以外は刃が柄に収納されているやつでー。」

ジュがささっとインベントリにしまい込んだ。

「おまえ達は加減と言うものを知らなすぎる。魔剣や聖剣レベルの剣を簡単にばら撒いてどうするのじゃ。」

クルクが肩を落とした。

ジュが1本だけインベントリから剣を出して渡す。

「これだけじゃぞ。」

さっきの柄の中に刃を収納するやつ。

これは実はとっても便利なんだよ。
クルクはインベントリがないだろう?
この剣にはインベントリがついているんだよ。

元々は鞘のいらない剣にするために収納スペースとして空間をいじってインベントリを作ったんだ。

だけどそりゃ刃だけじゃなくていろんなものが入れられるよねー。

とりあえず剣に似合うフルアーマーを入れて置いたんだ。

全属性耐性付きだし、軽量化に空調付き、自動運転やエアバッグ付きで安全安心、快適だよ。

「おまえはおバカにそんなもん作ってやってどうするんじゃ。」

ジュがギドのほっぺたをつかむ。

「ふんっ、よく伸びるほっぺたじゃ。」

「いー。いたー。」

「いたいって言っているわ。まあクルクはおバカだけど性格はそんなに悪くないしラゴシーナがついているから大丈夫....かな?」

レテが急に口ごもる。

神剣デベラチルショヤと話しをしていたラゴシーナがちょっとクルクの方を見るが関心は薄そうだ。

クルクはピカピカのフルアーマーを身に着けて嬉々として走り回っている。

うーむ。素直でいいんじゃないかな?








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