魔法大全 最強魔法師は無自覚

第70話●錬金術4

ラゴシーナがすっごく嬉しそうに剣の神様と話しをしている。

どうやら我々が理解出来る域を超えた剣技の話しの様で聞いていてもさっぱりわからない。

「ねえ、ねえ、この子の名前はなんて言うの？この子自分の名前がわからないみたい。」

うーむ。
「chantSNU」で検索しても聖暦2020年以前の情報には記載がないみたいだ。

「ラゴシーナがつけてあげたらいいんじゃない？」

「デベラチルショヤ。」

なに？それ名前？

神剣デベラチルショヤ？

語呂的にどうなんだろう。

どー言う意味？

「意味は知らない、多分ひいおばあちゃんの名前。」

それならいいかも。

本人も気に入ったみたいだし。

「ねえ、あっという間に作ったみたいだけどどうやって作ったの？」

作り方は説明できるけどどうやったかは内緒。

だって300年もかかったって言ったらがっかりでしょ。


作り方は、いつものようにインベントリに引きこもって、まずは細かく古代魔法文字を剣に肉抜きするみたいにして何十層も刻んで魔法陣をたくさん書き込むんだ。

縦、横、斜めに立体的に組み合わせてね。

これがパズルみたいだし、削る時の手ごたえや刻まれた文字が面白くてやり始めたら止まんないの。

ちょっと癖になるみたいで一度彫った文字にさらに細かく文字を彫ってみたり、キリがないね。

書き込む場所がなくなってきたら剣の中にマジックポーチ見たいな異次元の空間を作ってその中にもミスリルを伸ばして刻んでいくんだ。

ありったけの魔法を組み込みたかったからあっという間に年月が過ぎさっていっちゃったよ。

小さな穴が空いたスポンジみたい状態になるのでアダマンタイトやオリハルコン、ヒヒイロガネを微粒子にして蒸着コーティングするように何重にも重ねるんだ。

ただ重ねただけじゃ面白くないから魔法陣の上に魔法陣を重ねるようにコーティングしてみた。

細かい穴はハニカム構造になっているから結構丈夫だよ。

でもそのままだと空気抵抗ができちゃうから穴を埋め込むようにしたんだ。

あの魔石を嵌め込むスロットには核にソロモンの石を使って制御系の魔法回路を作ってはめ込んだ。

それから鞘にもいろいろ工夫してねってもういいの？

まだまだあるよ。

聞いてて眠くなっちゃた？

うふふ、没頭しているうちに300年もかかったちゃった。

「そんなもの作ってなんに使うつもりなのよ。ラゴシーナにとってももう剣じゃなくて友達になっているじゃないの。加減が出来ないんだから。」

レテが呆れている。