魔法大全 最強魔法師は無自覚

yahimoti

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第65話●竜人族2

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竜人族の里は周囲が壁の様に切りたった高い山に囲まれている。

空を飛んでこなければ辿り着けない。

見つける事も出来ない。

まさに秘境。

でもアカシックレコード用検索ツール「chantSNU」を使えば問題なし。

たちまち場所を特定して転移魔法が発動できる。

レテとルトラウデとピコ、それからクルクには彼女を呼ぶように言ってラゴシーナ を連れて来させた。

この彼女なんと剣士のジョブが剣聖を超えて剣神になっている。
もうこれ以上ないって程の達人なんだ。

それでまだ魔法がいるの?
でも魔法の腕もクルクより上だから凄すぎ。

世界には凄い人がたくさんいるんだね。

なんだか里の雰囲気がとっても日本。

だいぶと勇者がやらかしている。
絶対。

建物は山の中腹に迫り出した様に建っている京都の清水寺みたいな感じ。

実際に手すりや柵には朱色が塗られている。

それが連なり、また重なる様にして里を形成している。

田畠は山の斜面に段々に作られていて美しい景観になっている。

迫り出した広いベランダのようなところで景観を楽しみながら軽い間食をとる。

前世の時代劇で見た茶屋みたいなお店。

若いお姉ちゃんとおじいちゃんがやっているお店。

お茶漬けだよ。
それも鮭茶漬け。
細かく刻んだ海苔やあられまで入っているよ。

なんとほんのりわさびの風味が。

じんわりと涙が出て来た。

お茶は烏龍茶と言うのはわかるけどちょっと違う

そこは普通に緑茶でよかった。

里に着いた直後は、里人達がピコを見て「神龍様じゃー」と大騒ぎしていたけれど、いまはだいぶ落ち着いた。

旅館の造りは社のでかいやつで高床式。

そばに岩風呂があるのが魅力的だね。

火山地帯にある魔国と近い事もあってここも温泉があちらこちらにある。

湯気が山間に白く立ち込めて美しい景観をつくっている。

露天風呂もあちこちにある様だ。

ボーっと眺めているとレテにほっぺたをつままれた。

「なに露天風呂をのぞいてんのよ。エッチ。」

えーっみみみみ見てないし。

で、温泉旅館に泊まってみた。

なんだか旅館の仲居さんも他のお客さんもやや疲れた感じ。

竜人族のツノっ子、キナリスの言う様に活気がない。

ただ急を要しないのはみんなその気だるさのようなものを楽しんでいる様でもあるからだ。

やっぱりこの感じ思い当たることがある。

ギドはまずは温泉だよねーっと言って露天風呂に向かう。

「な、な、なんで。」

「いーじゃないのいつも一緒に入っているじゃない。」

レテは全然恥ずかしいって思わないんだ。

貴族っていつもメイドに着せ替えされたり、体を洗わせたりしているから普通なのかもしれない。

ルトラウデは普通って顔をしているけどラゴシーナは少し顔が赤い。

クルクは「うおーっ」と叫んでお湯の中に飛び込んだ。

ありゃそれはまずいかも。

クルクが水面から顔を出してクターっとなる。

「あーっ。なんか吸われるって感じ。デトックス?」

呑気なやつ。

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