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第63話●魔法講義 スペル
しおりを挟むクルクはプレニア地方の商人の子供
平民には数少ない魔法師の1人。
領主にその才能を見込まれて学園に来た。
ギドの話しを聞いて自分とギドの魔法の決定的な違いがわかってきた様な気がした。
通常の魔法に使われる言語は母音と子音の2文字一緒になって1音でこの文字を並べてようやく意味を持つ言葉になる。
だから最低でも2文字は書かないと一つの言葉にならない。
ところが古代魔法文字は象形文字なので一つの文字で意味があり表現できる。
だから同じように魔法陣を構築しても高い密度のものを早く構築することができる。
(アルファベットと漢字の違いみたいな)
でもべつにギドが古代魔法文字を独占しているわけじゃない。
魔法大全を出版しているし、翻訳本も書いて発表している。
だけどこれ一体いつ書いたのってぐらい分厚くて小さい字で行間が狭い。
高密度すぎてぜんぜん読み進まない。
「あーあーあー。飽きたわ。お茶にしましょう。」
レテが手を引いてギドを食堂に連れて行く。
レテは息をするようにごく自然に魔法を使う。
いくらギドより発育がいいとは言っても同じ歳の女の子、そんなに軽々とギドを引っ張って行けるわけがない。
ギドに浮遊を自分には筋力強化を付与している。
食堂に着くとポットの湯温を魔法で調整する。
ギドを椅子に座らせてインベントリから専用のカップを出して加熱するとお茶を注ぐ。
一連の魔法がなにも不自然なく展開される。
洗練されている。
レテがマスターなのではないかと思ってしまうぐらいだ。
「ルトラウデったらまたそんなお茶の飲み方をして。」
ルトラウデがピコを抱えて座っている。
ピコを両腕で抱いているのでティーカップは自分で浮かんでルトラウデの口元にある。
これって精密に制御出来ないと大惨事だよ。
この子は龍を使役する凄腕のテイマーと言われているけど、それだけじゃない魔法師。
多分魔法だけでもレテに並ぶ使い手。
この子もあまりしゃべらない。
だいたいレテが説明している。
レテの凄さは魔法の腕もそうだけれど説明して相手に理解させるプレゼン能力も高い事。
なかなか出来ないけど、大切なんだ。
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