魔法大全 最強魔法師は無自覚

第61話●魔法戦その2 接近戦2

「ダメよ、学園の食堂でファイアボールとか使っちゃ。」

レテがカエル達に話しかけている。

そうしている間にもあちらこちらでカエルやミミズ、ナメクジが現れている。

ギドに対戦をふっかけようとしてトラップにハマったんだろう。

ギドに向けて攻撃しようとすると、ギドの周囲に隠蔽して張り巡らされている魔法陣に検知される。

その魔法陣はカエル化魔法やミミズ化魔法が攻撃して来た対戦者に向かう様に組んである。

「チキショーきたねーぞ。」

ミミズが叫んでいる。

ギドはその叫んでいるミミズやナメクジ、カエルを摘んでは広口瓶に入れていく。

レテがミミズに言う。

「あんた達だって大勢でよってたかっての不意打ちじゃないの。」

「だいたい真っ向から勝負しないで勝つのが魔法師の戦い方じゃないの。」


ナメクジが泣きそうになりながら言う。

「この魔法ぜんぜん解除できないけどどうなってんの？ナメクジなんて嫌よ。」

「あー。」

「それ、解除しようとすると次の魔法が発動するから。3日もすれば勝手に戻るわよ。」

「3日もこのままなのー。」

ギドがカエルをつかんで「かわいい」とか言っている。

カエルの方は逃れようとして必死なのに。

すると魔法以外で攻撃してきた最初の奴はなかなかの工夫だったんだね。

「バカー、どうでもいいから早く解除しろー。戻せー。」

うーむ、負けた奴の態度じゃないな。

今回はカエルになっているからミミズを食べてみる？

「やめろー。それ彼女だし。」

大丈夫おしりからニョロニョロ出てくるから。

「ひとでなしー。悪魔ー。」