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第51話●猫探し1
しおりを挟むギドがゴロゴロしているとジュとリロイリもゴロゴロする。
そして天使や弟子達も。
「あんた達ー。そんなにヒマならギルドに行って薬草採集でもしなさーい。」
レテだってさっきまで一緒だったのに。
「レテが一番先に飽きたんだ。」
「せっかちだし。」
「おこりんぼうだし。」
「ちっちゃいし。」
弟子達がぶつぶつ文句を言う。
「うるさーい。さっさと行けーっ。」
あーあレテを怒らせるからみんなパジャマなのに転移魔法でギルドにぶっ飛ばされた。
みんなインベントリに着替えを持っているから大丈夫。
天使や神様達までぶっ飛ばしたの?
こーわ。
「あんた達ねー、こんな時間にのそのそやって来てもまともな依頼なんかないわよ。」
ギルドの受付は呆れて言う。
「まあ、迷子猫探しぐらいね。」
仕方がないので猫探しをすることにした。
真っ黒の短毛種ですべすべの毛並み、額に白い星の模様。
そんなにわかりやすい特徴ならすぐに見つかるね。
ギドと弟子達は街に散って行った。
レテは神様や天使達、ルトラウデとピコでカフェに聞き込みに。
まずは情報よ。ただむやみに動き回ったって時間の無駄じゃないの。
そう独り言を言いながら特大デラックスパフェを注文している。
しばらくするとみんなそれぞれ黒い猫を連れて帰って来た。
「パーシコ 、一体なんなのそのでっかいのは?猫ってそんなにでかいの?」
熊みたいなでかい猫?
それに額に星じゃ無くて首元に三日月の模様。
じーっと見てると猫?が言う。
「パーシコ 、なんなのこの人達、私のこと熊とか言って。失礼しちゃうにゃ。」
うーわ、猫がしゃべった。
「猫がしゃべっちゃいけないのかにゃ。」
パーシコ が猫に謝っている。
いや、これ迷子じゃないだろう。
ユヴォサは白猫を抱えて嬉しそうにしているし。
レンツィになるともう猫じゃ無くてうさぎだし。
なんだかペットショップみたいになっているよ。
「君たちが探しているのはこの猫じゃないかにゃ。」
ん?この猫も三日月猫みたいに2本足で立ってしゃべるの?
「ケットシーじゃないの、妖精族の猫よ。」
「ああ、良く知っているね。僕はスックルであっちの大きいのはブヴだにゃ。」
僕っ子なんだー。
「ギド、なにニヤニヤしてるのよ。かわいい猫がしゃべったから嬉しくてたまんないんでしょう。」
「そそそんな、本猫を目の前にしてかわいいなんて、照れるじゃないかにゃ。」
あれ、デレた。
「滅多に人前に出てこない猫妖精さんがどうして?」
「1000年ぶりにオールドマスターウィザードが現れたって聞いて会いに来たんだにゃ。」
魔法使いと猫はセットみたいなものだからね。
それは某有名アニメの事じゃないかな?
某有名洋画ではフクロウやネズミを使い魔にしていたし。
スックルが抱えていた猫がくるっと地面に降りて2本足で立つ。
「手間をかけさせたにゃ。」
この子もしゃべった。
「猫妖精族の長老のニィカだにゃ。」
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