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第42話●しっぽと耳2
しおりを挟むこの3人野良猫みたいにお腹を減らして、薄汚れているよ。
それに、なんか1人目をうるうるさせて見てくる子がいる。
なんか見覚えがある。
前にどこかで会った....。
エルフの里近くで盗賊に襲われていた馬車の...。
「ミルグラス王国の貴族グアレ・フォン・リネカー伯爵の養女テイヨの侍女のクニラね?」
レテが言う。
良く覚えているね。
「貴族の嗜みよ。人脈は武器だから。」
どうして侍女のクニラがここにいるの?
テイヨは?
クニラは喋らない。
ではなくて喋れない。
お口にお肉がいっぱい入っているから。
よっぽどお腹が空いていたんだね。
アグアグ言っているので少し待ってあげる。
ミルグラス王国では先の魔王戦歴の後魔王陣営に獣人族が加担したと言われて獣人排斥運動が急に盛んになって来たらしい。
獣人狩りが始まり、獣人の耳やしっぽを切ってしまう暴挙もあると言う。
クニラと他の2人の従者もテイヨがこっそりと逃してくれたそうだ
ミルグラス王国の貴族グアレ・フォン・リネカー伯爵のテイヨに婿をとって家の存続をする計画も今は進んでいない。
婚約者のキルポチヘ伯爵家の4男タパニが状況を見て手の平を返した。
リネカー伯爵の猫耳好きも今では伯爵家の悩みの種になってしまった。
伯爵はあきらめきれなくてテイヨを屋敷の奥に閉じ込めて守っているつもりらしい。
少数の獣人差別主義者から始まった排斥運動だったけど今は法令化して王国内の獣人を捕縛、断罪する流れになって来ているらしい。
さすがに法令化してしまうと猫耳好きの伯爵でもかくまって置けなくなってしまう。
ミルグラス王国を必死になって出てようやくマジタリア魔法国についたクニラは一度嗅いだことのある匂いを頼りにここに来たそうだ。
なんとかテイヨを里に返せないかと
クニラが言う。
「しっぽを切る?耳も切っちゃう?許せない、絶対許せない。」
あれ?ギドがしゃべった。
「許せないのはわかったからクニラのしっぽをはなしてあげなさい。困っているわよ。」
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