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第3話 転生
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「いつまで同じ事やってんだよ、本当にぐずなんだから。」
バイトの先輩に怒られた。
「でででもこのセメントまだ波打っているし。」
「そのぐらいいいんだよ、どうせ上にタイル貼るんだから。」
「お前がぐずぐずしてると後の作業が進まねえんだよ。もうどけ。」
押し除けられて今塗ったセメントの上に転んでしまう。
「なにやってんだよ。」
だいたい外に出て何かしようとするとこんな感じ。
どうしてもひとつの事が完全に出来ないと気にかかってずっとそればっかりにかかずらってしまう。
それでみんなの邪魔になってしまう。
出来るだけ人に関わらない仕事を選んでいるんだけどなかなか上手くいかない。
日々の殆どは部屋にいてゲームをして過ごしている。
古いタイプのアクションRPGで魔物を倒して経験値を上げてキャラクターを強くしてクエストをこなして最後は魔王を倒すというオーソドックスなやつ。
次のクエストにいくには装備やレベルが満足できないのでずーっとスライムとゴブリンばかりを狩り続けている。
基本的に僕はアクションゲームに向いていない。
反射神経が鈍いのかうまく立ち回れなくてすぐにキャラクターが死に戻りしてしまう。
なので絶対死なないところまで地道にレベルアップをしてからクエストやダンジョンに入る。
物凄く時間がかかるけど引きこもりで仕事をしていないので時間はいくらでもある。
そうしているうちに多少アクションをしくじっても全然余裕になる。
変な無双の仕方だけど安心だ。
なので僕はとことんレベル上げをする。
むしろゲームの目的がレベル上げになってしまっている。
このままじゃダメなんだって思って外に出て見るんだけど今日も同じ失敗。
セメントだらけのまま歩いて帰る。
雨まで降ってきた。
雨はどんどん激しくなる。
あちらこちらに水たまりが出来る。
べちゃべちゃと水たまりを歩く。
ふっと足元の感覚がなくなる。
体が水に包まれる。
もがくけど掴まるところがない。
時々体が壁の様なものに叩きつけられる。
息が出来ない。
意識が遠のいていく。
空いていたマンホールに落ちて死んじゃうってなんなんだ?と思うが仕方がない。
気がつくと神殿。
神官に鑑定の儀で得たスキルの話しをされた。
「残念ながら魔法の才能はない様ですね。」
神官は気の毒そうに告げる。
わかっていたけどね。
バイトの先輩に怒られた。
「でででもこのセメントまだ波打っているし。」
「そのぐらいいいんだよ、どうせ上にタイル貼るんだから。」
「お前がぐずぐずしてると後の作業が進まねえんだよ。もうどけ。」
押し除けられて今塗ったセメントの上に転んでしまう。
「なにやってんだよ。」
だいたい外に出て何かしようとするとこんな感じ。
どうしてもひとつの事が完全に出来ないと気にかかってずっとそればっかりにかかずらってしまう。
それでみんなの邪魔になってしまう。
出来るだけ人に関わらない仕事を選んでいるんだけどなかなか上手くいかない。
日々の殆どは部屋にいてゲームをして過ごしている。
古いタイプのアクションRPGで魔物を倒して経験値を上げてキャラクターを強くしてクエストをこなして最後は魔王を倒すというオーソドックスなやつ。
次のクエストにいくには装備やレベルが満足できないのでずーっとスライムとゴブリンばかりを狩り続けている。
基本的に僕はアクションゲームに向いていない。
反射神経が鈍いのかうまく立ち回れなくてすぐにキャラクターが死に戻りしてしまう。
なので絶対死なないところまで地道にレベルアップをしてからクエストやダンジョンに入る。
物凄く時間がかかるけど引きこもりで仕事をしていないので時間はいくらでもある。
そうしているうちに多少アクションをしくじっても全然余裕になる。
変な無双の仕方だけど安心だ。
なので僕はとことんレベル上げをする。
むしろゲームの目的がレベル上げになってしまっている。
このままじゃダメなんだって思って外に出て見るんだけど今日も同じ失敗。
セメントだらけのまま歩いて帰る。
雨まで降ってきた。
雨はどんどん激しくなる。
あちらこちらに水たまりが出来る。
べちゃべちゃと水たまりを歩く。
ふっと足元の感覚がなくなる。
体が水に包まれる。
もがくけど掴まるところがない。
時々体が壁の様なものに叩きつけられる。
息が出来ない。
意識が遠のいていく。
空いていたマンホールに落ちて死んじゃうってなんなんだ?と思うが仕方がない。
気がつくと神殿。
神官に鑑定の儀で得たスキルの話しをされた。
「残念ながら魔法の才能はない様ですね。」
神官は気の毒そうに告げる。
わかっていたけどね。
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