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第28話 魔法使いの弟子2
しおりを挟む「リリック、魔法の根源の理、これがわかると魔法の全てが変わるんだ。」
「誰でもどこでも魔法は思いのままに発現するんだよ。それは努力でも訓練でも才能でもないんだ。」
城の中庭でコーヒーを飲みながら僕は話しかける。
まずはこの理(ことわり)がするりと理解できるかどうか。
それが出来ると教えることなんか何もない。
勝手になんでもわかって、出来てしまうんだ。
リリックはテーブルの向こう側で不思議そうな顔をして僕を見ている。
「そんなすごい事を簡単に教えていいの。」
「わかる者には教えていいし。ほとんどの人にはわからないんだ。」
「良いかい、それはねxxxxxxxだよ。」
(残念ながら書いている僕にも適正がないのかxxxxxxxは理解できなかった。)
そして残念ながらリリックにもわからない様だ。
「ええ、何それ、そんな、ああ、言葉が形にならないで意味を伝える前に消えてしまう。」
がっくりとリリックは肩を落とす。
気落ちしたのと魔力が動いたから疲れたんだろう。
「うーん、でも大丈夫。あれがわかる人なんてほとんどいないんだから。」
「魔法はまだまだ奥が深いから、教えられることは他にもあるよ。」
「特別だよ、特別。学校では教えていない別の魔法を教えて上げるよ。」
グラシェが怖いし。
グラシェは竜人族で角も尻尾もあるけどリリックはかなり人間よりの見た目、両親のどっちかが人間なのかな?
うふふ、特別と言う言葉にくいついたね。
「さっきの理は理解できないまでも少しリリックの中に吸い込まれたみたいだから、面白いことができるよ。ちょっと休憩しよう。」
リリックは目を丸くして何言ってんの?って顔をしている。
アディッサやチェリ達がやって来る。
「おやつを持って来たの?」
彼女達についてゴーレムもコーヒーのおかわりをもって来る。
なんだか気が利くゴーレムだな。
本当に何も考えずに自動で動いているだけなのかな。
「ありがとう。」
って言ったらちょっと照れていたみたいに見えたけどな。
作ってからもう3000年は経っているから何か変化しているかもしれない。
アディッサやチェリ達はリリックと一緒にプリンを食べている。
そういえばユウトがゴーレムにプリンの作り方を教えていたな。
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